成果を出す受験勉強の「集中とバランス」の考え方。

2018年11月7日


これから本格的に受験勉強を始める高校受験生のために、受験勉強のポイントと成果を出すための方法を勝手にアドバイスするシリーズ3回目です。

1回目:時間を制する者が受験を制する。受験生のための時間コントロール法。

2回目:受験勉強で成果を出す秘訣は、「時間の種類」にあった勉強をすること。

本題に入る前に、昨日の11月6日の時点で神奈川県の公立入試まであと100日になったということに触れておこうと思います。

あと100日がどれくらいの期間が想像できない人は、100日前を計算してみると分かりやすいです。

11月6日から逆算した100日前は、7月29日です。ちょうど夏休みに入って間もない頃ですね。その頃から今までと全く同じ時間を過ごすと入試がやってきます。

過ぎた時間を振り返ってみると、そんなに時間がないことが実感できませんか?

あと100日(正確にはあと99日ですが)という期間は、まだまだたくさんのことができる期間ではあるけれども、ぼんやりとしていられるくらい時間が有り余っているわけではありません。

時間は増えることはないので、これからどんどんカウントダウンが進んでいきます。カウントダウンが進んでいくにつれ、受験までにできることは当然どんどん少なくなっていきます。

まだまだ焦る必要も諦める必要もありませんが、受験に向けて行動し始める必要はあります。受験に向けて、今すぐペンを握り、手と頭を動かし始める必要はあります。

あと100日とはそういう時期です。

前置きが長くなりました。本題に入っていきます。

集中とバランス

さて今日のお話は、集中とバランスについて。

通常、高校受験は5科目あります。神奈川県公立の特色検査校を受験する人は、5科目に加えて特色検査も勉強しなければいけません。

そのため、1日のうちで複数の科目をバランスよく勉強していくのか、もしくは1日1科目を集中して勉強した方がいいのか、ということを毎年よく質問されます。

結論から言いましょう。

より成果が出やすいのは、1日1科目のような集中型の勉強です。苦手な単元や強化したい単元をある特定の期間集中して勉強することで、理解が深まり力が飛躍的に上昇します。

例えばある単元を強化するために、1日2時間ずつ、それだけに集中して5日間連続で取り組むのと、1週間おきに5週に渡って取り組むのでは、5日間集中して取り組む方が成果が出ます。1週間おきに取り組むのでは、前の内容を思い出すのにまず時間がかかってしまい、効率の面からすると決して良いとは言えません。

しかし、だからと言って集中型の勉強ばかりしていると、科目間のバランスが崩れてしまって、長期間勉強していない科目が出てしまいます。

この問題を解消するのは、やはりシリーズ1回目2回目でも話をしてきた「時間の種類にあった勉強」です。

大きくまとめた時間で集中型の勉強を

シリーズ2回目の記事で、大きくまとめた時間では「成果に直結する勉強」をすると言いました。

集中型の勉強は、まさに「成果に直結する勉強」です。何か苦手を克服したいとき、強化したい単元があるときは、必ず「大きくまとめた時間」の中で集中して取り組みます。

大きくまとめた時間が3時間確保できた場合、1時間ずつ3科目をバランス良く勉強するよりも、2時間もしくは3時間かけて1つのことに集中した方が成果が出ます。そして、その単元にある程度目処が付くまでは、できるだけ間を置かずに集中して取り組みましょう。

細切れやルーティンでバランスをとる

まとまった時間を何かに集中して取り組んでいる時期は、細切れの時間やルーティンの時間を使って、うまく科目間のバランスをとりましょう。

例えば、まとまった時間を理科と社会に集中して充てているいるときは、1時間や30分くらいの細切れの時間で英語の長文や国語の読解に取り組むとか、数学の計算練習をルーティン化して毎日20分でも必ず取り組むように工夫します。

細切れの時間やルーティン化の時間を利用すると、爆発的な成績上昇などの成果は期待できませんが、現状を維持する、もしくは緩やかに上昇していく効果は十分期待できます。

週末でバランスを調整する

2時間や3時間単位のまとまった時間が午前・お昼・夜と複数回確保できる週末は、科目間のバランスを調整する絶好の機会です。1週間の勉強内容を振り返ってみて、しばらく疎かになっている科目を、週末のまとまった時間を利用して勉強しましょう。

そのためにも、日々の勉強の内容と時間の使い方は必ず記録しておく必要があります。これも1回目の記事で書きましたね。

時間の使い方も勉強した内容も、自分できちんと記録して管理しないと、自分でコントロールできません。コントロールできないと、いつまで経っても行き当たりばったりの勉強しかできず、なかなか成果が上がりません。

各科目間のバランスを把握・調整するためにも、必ず勉強記録は毎日つけておくこと。

まとめ

今日は集中とバランスについて書きましたが、この集中とバランスの感覚は、人によっても大きく変わってきます。1つのことにしか集中できない人もいるし、2つ3つのことを同時にこなすのが得意な人もいるので、1週間の勉強サイクルを何度か回す中で、自分なりの感覚を掴んでいってください。

ここまで、このシリーズを3回書いてきましたが、ほとんどと言っていいほど受験勉強の内容には触れませんでした。

ただ、何度も言うように、3回に渡って書いてきたことが受験勉強で成果を出すための土台です。土台ができていないと、いくら勉強しても「成果を出す勉強」はできません。

この3回で成果を出すための土台はできましたね。次からはきちんと勉強の内容に触れていきます。