ようやく1回目の定期テストの結果が全員分判明しましたので、そのご報告です。
報告の前に、昨日Twitterのタイムラインを眺めていると、このようなツイートが流れてきました。
塾が具体的な点数についてネットで口を開くとき、大抵良い話題しか言いません。それはブログもTwitterも同じこと。でもその裏では思うように結果が出なかった生徒も山ほどいること、華やかな語り口の裏、保護者の皆さんにも分かってほしい。そして幾度の失敗の先に、ようやく小さな芽が出る可能性も。
— 寺子屋リンクス/家庭教師のリンクス (@KatekyoLinks) 2018年7月3日
教室規模が大きいほど生徒母数も増えるから、ネットで公開できる成績、つまり「よそ行き用の点数」も必然的に増える。「成績上がりました」の報告記事やツイートが多いことが、お子さんの成績が上がることを保証するものではありません。正しい努力の蓄積の先にこそ結果がついてくる。それだけは真実。
— 寺子屋リンクス/家庭教師のリンクス (@KatekyoLinks) 2018年7月3日
直接は存じ上げない他の塾の先生のツイートですが、これらの発言は本当に的を射ているなと思いました。
「前回から〇〇点アップしました!」「入塾前から〇〇点も伸びました!」「トップ校に〇〇人合格しました!」という威勢の良い結果の裏に、なかなか結果が出ずに意気消沈している生徒や不合格で涙を飲んでいる生徒がどの塾にも必ずいます。しかしそのような悪い方の結果は、決して可視化されることはありません。
私がブログを書くとき、良いことばかりではなくて塾にとって都合の悪いことも隠さずに書くということを大切にしています。不合格者を出してしまったときや、つい最近であれば中3生の不甲斐ない模試の偏差値結果のような、塾にとってあまり公開したくないネガティブな記事もあえて書いています。
良い結果を報告するのであれば、ネガティブな結果もきちんと報告することが、塾の誠意だと思うからです。ネガティブな結果でもそこにスポットを当てることで、結果が出なかった生徒の存在をなかったことにするのではなく、認めることに繋がると思うからです。
ということで、良いことも悪いことも全て引っくるめて、第1回目の定期テストの学年別総評です。
中3生:塾内平均452点/500点
中3生の塾内平均は500点満点で452点でした(250点満点だと226点)。満点獲得者は2人。社会での満点と理科での満点がそれぞれ1人ずつです。
全員5教科400点のラインは超えていますが、中3生の第1回目のテストなのでそれは当然のことです。今回の結果を見ていると、正直まだまだ甘いなと感じました。いい意味でも悪い意味でも、定期テストに慣れ過ぎてしまっています。要領良く勉強できるようになった分、「こんなもので大丈夫だろう」「これだけやっておけばいいだろう」と慢心している部分があるように思います。
要領良く勉強できるようになったということは、余力や余裕ができてきたということです。現状ではそのせっかくの余力や余裕を無駄にしています。余力や余裕ができたのであれば、その分勉強の強度を上げましょう。もっとストイックに満点を目指し、教科書や資料集の隅々までチェックをしましょう。難しい問題を今まで以上にたくさん解きましょう。一問一答を作成しましょう。
それが、平均で9割を超えるようになったけれど、満点の数は一番少ない中3生の課題です。
ちなみに中3生で平均9割超えていない人は、この時点で9割を超えられないのなら、次は勉強時間を大幅に増やしましょう。定期テストは時間をかけて丁寧に勉強すれば得点できるはずです。
中2生:塾内平均442点/500点
続いて中2生。今回の塾生平均は442点でした(250点満点だと221点)。満点獲得者は5人。英語で1人、数学で4人でした。
中2生の英語と数学の平均点は良かったのですが、これは何も英数の勉強法が良かったからということではありません。自分たちの実力よりも定期テストが簡単だったから、という理由だけです。自学の力が身についたからというよりも、実力が付いたからです。
中2生はまだまだ自分で勉強することが下手クソです。やれと言われたノルマを淡々とこなして満足しているだけ。自分なりに頭を使って工夫して勉強している人が少な過ぎます。定期テスト後のカンヅメ帖(定期テスト勉強記録帳)の「次回に向けての反省」の部分、中2の中で一番ビッシリと書いてきた生徒は、中2の中で一番5教科の合計点数が高かった生徒(242点/250点満点)でした。この生徒がなぜ結果を出すのか、この「次回に向けての反省」を見れば一目瞭然です。与えられたことをただこなすだけでなく、自分の頭でどうすれば良い点数が取れるか考えて、自分なりの勉強を実践しているからです。
中2生はもっと自分の頭で考えなさい。今回の定期テスト結果を見て、なぜ点数が取れなかったのか、どう勉強すれば点数が取れたのか、先生はどんな問題を出題したのかをもっと分析し、自分なりに考え、次回の定期テストの勉強につなげてください。そうすることで、今の受動的な勉強が能動的になり、もっと効果的な自学ができるようになります。
中2生で良かった点は、5教科8割を切る生徒がいなくなったこと。理社の授業が始まったことで、理社の実力が身についたからですね。ここに自学の力が身に付けば、中2生も5教科平均9割を超えられるようになるはずです。
中1生:塾内平均433点/500点
さて、問題の中1生です。初めての定期テストでの塾生平均は433点でした。満点獲得者は3人。英語で1人、数学で1人、あと1人は英語数学社会と3教科で満点です。
率直に言います。まぁ今回の中1生の勉強会の様子はひどかった。毎年第1回定期テストの中1生はひどいですが、今年はそれにも増してひどかったです。その時の様子をブログでも記事にしています。
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中1生の当面の目標は、まずはきちんとやるということはどういうことかを理解することです。定期テスト勉強会だけでなく、普段の塾の単語テストや漢字テスト、単元テストから、「きちんと」やることができていません。
全て覚えるまで忍耐強く繰り返しやる。全て覚えたかどうか、自分でテストしてチェックする。「これくらいやれば大丈夫」「やらなくて何とかなる」と勉強をナメない。勉強方法や自学力云々の前に、やるべきことをきちんとやること、完成度を高めることが中1の最重要課題です。
今回は全員5教科8割以上を取りましたが、中1の最初のテストなのでこれは当然です。やるべきことをきちんとできないまま、勉強をナメたままズルズルいくと、すぐに5教科で8割もとれなくなります。
まとめ
今回の結果を、「塾生全員5教科8割以上!」とか、「満点12枚!」とか、「中2数学の塾内平均96点!」というように、こちらにとって都合の良い部分だけを切り取ったら、いくらでも華々しく書けます。
逆に、恥を忍んで悪い部分をだけを切り取っても、「中1生は5教科合計9割以上が1人だけ」、「中2生の国語の塾内平均が79点と8割に届かず」と、いくらでも書ける。でもこんなものは大抵の場合、表には出てこないから可視化もされない。
このように、数字で華々しさを演出するなんてことはいくらでもできるし、そんな数字には全く意味も価値もありません。それよりも、全体的な平均点と、事実に基いて良かった点と課題点を客観的にと書いていく方が、次へのステップに繋がると思っています。
ということで、各学年以上のことを、次の第2回の定期テストに向けてか取り組んでいきます。