トップ校に合格する人は、定期テスト勉強時に入試レベルまで仕上げているという事実。

2018年5月25日

6月は定期テスト月間です。あちこちの2学期制の中学校で第1回目の定期テストが始まります。

公立トップ校を目指している人は定期テストで合計9割以上を目指しましょう。これは、学校の成績が内申点として入試に関わるからという、そんな薄っぺらい理由ではありません。

この「9割以上」には、「学校の定期テストレベルで9割くらい取れる力がないと、とてもじゃないけれど入試に対応できないよ」という意味と、「学校の定期テストを利用して各単元を9割以上仕上げよう」という両方の意味を含んでいます。

今日は、トップ校を目指す人の、定期テスト勉強の取り組み方について書いてみます。

学校の定期テストをいかに「利用」するか

学校の定期テストと実力テストや模試との大きな違いは何でしょうか。

それは、「範囲」の存在の有無です。学校の定期テストには、どの科目にも教科書の何ページから何ページまでという「範囲」が存在します。一方模試などの実力テストの場合、大まかな範囲は存在するかもしれませんが、ほとんど範囲はあってないようなものです。

トップ校を目指す人は、この範囲の存在する定期テストを利用しない手はありません。

なぜなら定期テストは、狭い範囲を集中的に深く勉強するための数少ないチャンスだからです。逆に言うと、定期テストがなければ、そこまで狭い範囲を何日にも渡り集中して基礎から取り組む機会はありません。

定期テストをただの「成績をとるためのもの」と捉えるのではなく、狭い単元を基礎から集中して勉強するための大きなチャンスと捉え、定期テスト対策の勉強を徹底的に利用しましょう。

公立トップ校を目指すなら、学校問題集だけで満足するな

定期テスト対策と言えば、まずみんなが手をつけるのが、学校で配布される教科書準拠のワーク類ですね。

まずそれらを完璧にします。提出するために一度解いてハイ終了ではなく、間違えた問題は繰り返し解いて、自力で解けるようにします。これらの学校ワーク類の問題は基礎となる問題ばかりなので、問題を見た瞬間に解法や答えが浮かぶレベルにまで仕上げておくのが基本です。これをきちんとやることで、入試にも通用するその単元の基礎が養われます。

また、ワークの中に、「応用問題にチャレンジ!」的なことが書かれている発展問題のページがありますね。中には「こんなの習ってないから」「どうせ定期テストに出ないから」と飛ばしてしまう人がいますが、トップ校を目指している人なら、そういう問題ももれなく取り組み、応用問題に対する力を身につけましょう。

このように、まずは学校ワークをバカにせず、隅から隅まで取り組み、徹底的に理解すること。

ただ、それで満足してはいけません。

トップ校を目指しているのなら、さらにここから入試レベルの問題集にチャレンジしましょう。塾に行っている人なら、塾で使っている教科書準拠ではない問題集の、塾に行っていない人でも教科書準拠ではない少々難易度の高い問題集(ハイクラス徹底問題集など)の、定期テスト範囲の単元のページに取り組みます。

入試レベルの問題を解くことで、その単元の実際の入試での出題され方を知ることができ、また入試レベルに慣れていくことでその単元の理解もさらに深まり、定期テスト対策としても非常に効果的です。まさに一石二鳥なのです。

定期テストのたびに各単元を確実に仕上げていく

このように、定期テストのたびに各単元を確実に仕上げていきます。これをサボってしまったり、塾で配られる定期テストの過去問演習のみのような付け焼き刃的な勉強に終始してしまうと、結局入試前になって全てやり直さなければいけないハメになります。

全てやり直すということになっても、実際に3年間の内容を入試前の短期間で全て完璧に復習するとなると、時間が圧倒的にたりません。結局、理解の薄い部分をたくさん残したまま、模試の偏差値が思うように上がらず、泣く泣く志望校を下げていくことになってしまうのです。

定期テストのたびに入試問題まで仕上げていくと、入試前に復習するにしても、その時間コストはかなり少なくなります。このように、定期テスト時の範囲のある中での集中した勉強を、入試のために利用しない手はありません。

うちの塾生でも、公立トップ校に合格していった生徒は、3年生にもなれば学校ワーク類は早々に終わらせて「全国入試問題正解」の試験範囲の単元をどんどん解いていっていました。側から見ると定期テストのための勉強をしているなんて誰も思わないでしょうね。でも本人たちは、定期テスト対策として、入試問題に取り組んでいたのです。

どうせ避けて通れない定期テストです。だったら、この機会を徹底的に利用し、ただの定期テスト対策ではなく、入試にも通用する実力を付けるための勉強をすること。ただ「内申点をとるため」だけの勉強しかせずに、せっかくの定期テスト期間をやり過ごすなんて実にもったいない。もったいなさ過ぎます。

それが、公立トップ校を目指す人の「定期テスト対策」の考え方です。