受験勉強初期の頃にやってしまいがちな3つの誤ち。

2016年11月18日

実質最後の定期テストが終わって、今週から通塾回数が週3回から週5回に増え、受験勉強を本格的にスタートさせた中3ですが、やはり受験勉強のクオリティは今ひとつです。

どれだけ定期テスト勉強では自分の勉強法が確立できていても、受験勉強となれば定期テストの勉強法が通用するとは限りません。いや、むしろ通用しない方が多いです。

今日は、この1週間で目にした、受験勉強初期のころにやってしまいがちな3つの誤った勉強法について書いてみます。

さらっと基礎を確認してハイおしまい

基礎問題集を1度さらっと解いて、苦手を克服した、もしくは基礎を定着させてたつもりになっている人。残念ですが、そんなさらーっとした勉強では苦手が克服させるはずもないし、基礎も定着しません。

基礎的な問題集を解くのは何も悪くはありません。むしろ今の時期は、まだまだ過去問演習というよりも、苦手分野の基礎を徹底的にたたく時期なので、やっていることは間違っていないのですが、問題は「さらーっと」で終わってしまっていることです。定期テストでは、そんなさらーっとした勉強で良かったのかもしれませんが、受験勉強となるとそうはいきません。むしろ、それが苦手分野となると尚更です。

入試に対応できるレベルで、基礎を定着させたり苦手を克服するために基礎問題集を解くのならば、1度さらーっと取り組んでハイ問題を読んだ瞬間答えや解法が分かるレベルになるまでに仕上げる必要があります。そのためには、基礎の問題集を少なくとも3〜4回程度は繰り返して解かないといけないでしょうね。苦手なら尚更です。

参考記事:学習効果絶大!同じ問題をこのように4回繰り返せ!

大切なのは、「基礎問題集が解けること」ではなく「入試問題が解けること」です。今取り組んでいる基礎問題集が全部解けることが目的ではないということを忘れないように。

入試レベルの問題を解かない

このブログでも何度も書いていますが、基礎がいくらできるようになったからと言って、入試問題が解けるようにはなりません。

参考記事:勉強ができない人ほど基礎だけの勉強で終わってはいけない理由

「まだまだ基礎の段階で、とてもじゃないけれど入試レベルの問題まで手がつけられない」という人もいるでしょう。でもそんなことを言ってたら、いつまで経っても入試レベルの問題に手がつけられず、入試演習をする時間だけがどんどん短くなっていきます。

下の参考記事でも書いたように、受験勉強の中で最も偏差値が上がる時期は、「実践演習期」です。

参考記事:受験勉強の流れと今受験生がやるべきことを5分で説明する。

「実践演習期」とは簡単に言えば、入試の類題を演習することです。いくら基礎を完成しても、入試レベルの問題での基礎の使い方を練習しないと、模試の偏差値は上がってはいきません。

「基礎完成」と「実践演習」をバランスよく組み合わせましょう。ベストなのは、単元ごとにまずは基礎的な問題集で基礎を完成させたあと、同じ単元の入試問題を10題ほど解く勉強法です。

最初の2〜3題はもしかしたらワケが分からないかもしれません。「やっぱり入試問題は自分にはまだ早すぎた」と思うかもしれません。そう思えばまた基礎演習に戻りましょう。1度入試問題を見ているので、同じ基礎演習をするのでもまた違ってきます。そして、もう1度入試問題10題以上にチャレンジしましょう。

特に理科や社会、数学でこの勉強法が効果テキメンです。

同じ問題を反復するか、類題を多くこなすか、どっちが効果的?

基礎を徹底したい、苦手を克服したいという目的であれば、同じ問題を何度も反復する方が実力は伸びます。一方、得意な科目をもっと伸ばしたい、苦手というわけではないがイマイチ伸び悩んでいる場合、類題を多くこなす勉強をした方が良いでしょう。

たとえば同じ英語長文読解の勉強をするのでも、英語がもともと得意でさらに長文読解レベルを上げたい人なら、多読、つまり長文読解を数多く読み込むべきです。一方、これを英語が苦手な人がやっても全く効果はありません。英語が苦手な人は、多読よりも精読、自分で意味が全て確認できるまで、英文構造が見極められるようになるまで、同じ長文読解問題を何度も読み込む方が英語の力は伸びます。

時間を意識しない

英語の全国入試問題を解いているとき、時間を意識せずに解いていたところ、こっぴどく注意された生徒がいました。制限時間を設定しない入試演習など、やるだけ無駄です。

そもそも入試とは、制限時間内にどれだけ多くの解答を得られるかを競うテストです。解けるまで好きなだけ時間をかけても良いというテストではありません。

だとすれば、受験勉強時は、どんな問題を解くときでも時間を意識しましょう。入試演習をしているのなら尚更です。時間を意識することによって、この程度の問題を自分なら何分で解けるのかを把握できるようにもなります。これが把握できているのとできていないのでは、制限時間50分間の使い方に差が出てきます。

まとめ

特に高校入試の場合、最初は受験勉強って言っても何をやっていいのかイマイチよく分からないと思います。そんなときは、とにかく実際の入試問題を解きましょう。解けても解けなくてもどっちでもいいので、これから勉強をしようとしている単元の入試問題を解くのです。

全く解けないのであれば、それを解けるようになるにはどうすればいいのか考え、基礎を徹底的に勉強します。そして基礎を完成させたあと、また入試問題を解きましょう。きちんと時間を意識して。

受験勉強なのだから、その勉強は、入試問題から始まり入試問題で帰結しましょう。