得点力がある子の共通点

2013年4月3日

シャーペンを持った女子中学生の手元今日で春期講習が終了。うちの塾の中学部は、講習ラストの日は講習中の総括として、必ず終了テストで締めくくっている。先ほど全ての学年のテストが終了し、ようやく採点と集計をし終えたところ。

各学年得点順に並べてみると、必ずしも能力の高い生徒順になっていない。同業者ならお分かりになるとは思うが、「能力が高い子=テストで点数が取れる」という方程式はほとんど成立しない。「テストで点数が取れる=得点力がある」ということだ。テストで点数が取れないのは、能力が低い場合か、能力はあるが得点力が低い場合のいずれか。ということで、得点力のある塾生に共通する点を紹介してみることにする。

1.テスト終了するまで鉛筆を手から離さない

得点力がある子は、例え早く解き終わったとしても、テストが終了するまでは鉛筆を手から離さない。テストを解き終えて一息つくこともなく、最初からまた鉛筆を動かしながら解き直しをしている。逆に、得点力が低い子は、テストを解き終えた瞬間鉛筆を机の上に置いてぼーっとしてしまっていたり、鉛筆を動かすことなく目だけで問題を追いながら見直しをしている場合がほとんど。

テストとは、スポーツでいう試合と同じ。例えばテニスの試合で、勝ちが決まっているからと試合終了前にラケットを手から離すのはあり得ない。鉛筆はテストで点数を稼ぐ唯一の道具。それを、テスト終了前に手から離すのは、その時点で試合を放棄してしまったのと同じ。テスト終了までは、鉛筆を手から離してはいけない。

2.問題の選定が上手い

テストで点数が良い子は、総じて問題の選定が上手だ。テストにはたくさん問題が並んでいるが、出題順=難易度順になっているとは限らない。簡単な問題や難しい問題がランダムに出題される場合がほとんど。得点力がある人は、簡単な問題と難しい問題をきちんと見極め、難しい問題を後回しにしたりなどの対処ができる。能力があるのに得点力が低い生徒は、だいたいこの問題の選定が下手くそなのだ。難しい問題を延々と悩み続けた結果、結局その問題も正解できないわ、他の簡単な問題を解く時間もなくなるわで点数が低くなる。

ただ、テストをたくさん受けて「テスト慣れ」してくると、問題選定力はある程度克服することができる。スポーツでも、試合をたくさんこなすほど、試合慣れして試合中に良いパフォーマンスができるようになるのと同じく、テストをたくさん受けている子ほど、得点力は高くなる。

3.注意深く問題を読んでいる

得点力が高い子は、必ず問題を注意深く読んでいる。問題にあまり関係のないところまで、アンテナを張り巡らせてテストを解いている。今日も、私自身でさえ気が付かなかったミスプリを気付いた生徒が1人いて、その注意力に驚かされたものだ。逆に、得点力が低い子は、注意深く読んでいない。記号で答えなければいけない問題を記号で答えなかったり、2つ選べと書かれている問題を1つしか選んでいなかったりと、本当に注意力散漫。注意力が散漫だから、ケアレスミスも多い。

以上3つが得点力がある子の共通点。つまり1行でまとめると、
「粘り強く、注意力があり、機転がきく子」ということ。こういう子がテストで高得点を取りやすい。逆に言えば、能力が高くても、粘り強くもなく、注意力も散漫で、機転がきかない子は、本人の実力よりも点数が低くなってしまうということ。

入試はやっぱり得点勝負なので、得点力がある子が有利なのは間違いない。得点力は気をつけていれば良くなるので、以上3つをテストの度に意識するだけでもだいぶ違うはず。