「特色検査対策って結局何をすればよいか」問題を解決する。

神奈川県の公立上位校を目指すには、避けて通れないのが特色検査です。
2024年春時点で、筆記型の特色検査を実施する高校は次の18校。( )は特色検査の割合を表しています。

筆記型特色検査実施校

横浜翠嵐(3)、川和(1)、希望ヶ丘(1)、光陵(1)、横浜平沼(1)、柏陽(2)、横浜緑ヶ丘(2)、多摩(2)、横須賀(1)、湘南(2)、鎌倉(1)、茅ケ崎北陵(1)、平塚江南(1)、小田原(1)、厚木(2)、大和(1)、相模原(1)、横浜国際(1〜2)

「特色検査対策をどのようにすればいいか分からない」
「公立上位校に行きたいけれど特色検査が不安」

と、毎年多くの不安の声がよせられるように、上位校を目指そうと決めても「特色検査をどのように対策すればいいか分からない」と不安に思う人は多いのではないでしょうか。

そこで今回は、特色検査で問われている力とその勉強法を解説していきます。特色検査が不安、そろそろ対策を始めていきたいという人は、ぜひ参考にしてください。

そもそも特色検査とは

特色検査に不安を感じる大きな原因は、特色検査の「分かりにくさ」にあります。

何が出題されるか分からない、何の科目か分からない、何をすれば点数が上がるのかも分からない、まさに分からないことづくしです。不安に思うのも無理はありません。

そもそも特色検査とは何でしょうか。神奈川県教育委員会のウェブサイトには、このように説明されています。

提示された文章や資料を読み取り、中学校までに習得した知識・技能を教科横断的に活用して、問題を解決する思考力・判断力・表現力や創造力等を把握するための検査を行う。

(自己表現検査の概要よりhttps://www.pref.kanagawa.jp/documents/63368/21_r6jikohyogen.pdf

評価の観点の欄にはこのように書かれています。

・論理的思考力・判断力・表現力
・情報活用能力
・創造力及び想像力
・科学的思考力・判断力・表現力

…非常にわかりづらいですよね。これを読んでも結局何のことかさっぱり分かりません。そもそも創造力や想像力とは何でしょう。私にも分かりません。

結局特色検査で問われていること

県教育委員会のウェブサイトには、上記のように色々な観点が書かれていますが、結局のところ特色検査で問われているのは主に次の3点です。

  • 知識
  • 読解力
  • 思考力

今(2024年度現在)の特色検査には、想像力も創造力もほとんど必要ありません。そもそも試験もマーク式が中心となり、記述問題もあって1問程度なので、表現力もほぼ必要ありません。

① 知識

特色検査も知識が必要です。英数国理社の5科目以外にも、音楽や美術等技能科目の知識も多少は必要になることもあります。

ただ、5科目の知識に関しては、通常の学力検査の勉強をすることで十分賄えるものばかりです。また、技能科目に関してもそれほど専門的な知識は必要ありません。学校の授業で習う基本的なものばかりなので、特に対策は必要ありません。

② 読解力

特色検査を解く上で最も重要なのが、この「読解力」です。読解力とは、文章を読んでその内容を正しく理解し、解釈する力のことです。特色検査の場合、読解すべき対象が日本語で書かれた文章だけでなく、英文や図表も含まれます。

最近の特色検査の傾向として、高い読解力があれば、それだけで半分以上の問題が解けます。なのでまず最初に鍛えるべき力は、この読解力です。

③ 思考力

与えられた文章や図表を読み解いた上で得られた情報や、元々自分が持っている知識などさまざまな情報をもとに複合的に判断し、問いに対する答えを導く力が思考力です。

思考力というと難しく聞こえますが、要は考える力のことです。ただし、5教科のように今までに解いたことのある問題に対して、パターンをなぞって考えるのではなく、解法パターンが分からない問題に対してその場で対処していく柔軟さと機転が求められます。

特色検査の勉強法

特色検査で特に問われている力は以上の3つです。知識は5教科の対策をすることで十分な知識が身につくので、特色検査対策としては「読解力」と「思考力」を主に鍛えていく必要があります。

① 対策ツールは過去問で十分

2024年現在、特色検査の一番対策ツールは過去問です。

神奈川県の特色検査の問題は非常に独特なので、対策問題集がほとんどありません。しかし、2013年度に初めて特色検査が実施されてから2024年現在で13年目。2019年度に特色検査が現行の共通問題と学校選択問題のスタイルになってから6年目です。今の受験生にとっては十分過ぎる量の過去問があります。

よって、実際の過去問を解いていくのが一番の対策になります。

② 解き始める時期

過去問はなるべく早くから解き始めましょう。

特色検査の過去問は後回しにされがちですが、受験勉強が本格化する12月以降になると、学力検査の5科目分の対策や過去問を解くのに忙しく、なかなか特色検査の過去問に取り組む時間がとれません。

メルカリで「特色検査過去問」と検索すると、新品同様やほとんど未使用のものが大量にヒットします。このことからも、特色検査の過去問を十分に解かないまま入試に臨んでいる受検生が多いことが分かります。

もちろん時期によっては英語や数学などの未習事項が含まれますが、「読解力」と「思考力」の2つで十分解ける問題はたくさんあります。

なので、入試までまだ余裕がある時期から、解ける問題からコツコツと過去問を解いていくことが必要です。

③ 過去問の解き方

過去問を解く際に気をつけて欲しいのが制限時間です。特色検査は、その問題量や難易度に対して十分な時間がありません。実際に、制限時間60分間ですべて解くのは至難の業です。

そこで、どの問題を優先的に解き、どの問題にどれくらいの時間を使うかという時間感覚、スピードを日常的に鍛えておく必要があります。

過去問を解く際は必ず制限時間を守りましょう。大問4題で60分なので、大問1題につき約15分。大問ごとに解いていく場合、大問1題に15分〜20分と時間を決めて取り組むようにしてください。

④ できなかった問題を4つに分類する

過去問を解いたあとのやり直しのとき、まずは解けなかった問題を次の4つに分類しましょう。

「知識」が足りなかったからなのか、「読解」ができずに必要な情報を集められなかったのか、「思考」が間違っていたからか、「時間」が足りなかったからか。

そして、特に「読解」「思考」で間違っていたものに関しては、注意深くやり直しをします。

「読解」なら何が読めていなかったのかを明らかにし、「思考」ならどう考えれば良かったのか、解説を見ながら丁寧にやり方をなぞっていきます。

このような視点でやり直すことで、特色検査を解くのに特に大切な「読解力」と「思考力」を鍛えていきましょう。

過去問は大問ごとに解くのがベター

特色検査対策を始めて間もないうちは、制限時間60分で全ての問題を解く必要はありません。最初は、1度に大問1〜2個ずつを制限時間15分〜30分のペースで解いていくといいと思います。

最初のうちは、2019年〜2024年度の問2・問3・問4・問5あたりから始めると良いでしょう。あまり「知識」が必要なく、特色検査ならではの「読解力」「思考力」を試される問題が多く並びます。

そして中3英語を学び終えたあたりから問1の英語長文読解を集中的に、中3の数理を学び終えたあたりから、特に横浜翠嵐や厚木を志望する人は問6問7(2024年度は問5問6)の数理の応用問題を多く含む大問を集中的に勉強するのが、特色対策として一番やりやすいと思います。

特色検査模試を活用

また、特色検査模試を活用し、制限時間60分で効率よく点数をとる練習をしましょう。得意な問題への時間のかけ方、分からない問題を捨てるタイミング、全体的な時間配分など、模試を受けることで実践的な練習ができます。

まとめ

今回は特色検査で問われている中身と対策法をできるだけ詳しく解説しました。ですが、まだピンとこない人が多いと思います。

結局1番の特色検査対策法は、過去問をやり込むことです。やり込むことで、情報を読み取る読解力や特有の思考力が鍛えられます。