今年の入試から入試制度が大きく変わり、入試問題も1科目50点満点から100点満点になり、独自入試が廃止されることから入試問題のレベルも難化すると考えられる。「どんな問題が出るかどうかも分からないのに、どうやって受験勉強すればいいんだよ!」という人のために、今日は志望校レベル別で、これからの受験対策勉強法を書いてみたいと思う。
県内の受験生。どうぞ参考にして、是非充実した残り2ヶ月を過ごしてください。
■旧トップ校を志望している人へ
旧トップ校を目指している生徒は、神奈川県の過去問である程度の点数が取れるようになったら、他の都道府県の過去問に手を付けよう。旧トップ校受験者は、従来の神奈川県の共通入試レベルが解けるのは当たり前。新入試制度特有の、記述式の問題で点数が取れるかどうかが合否を分ける鍵となるだろう。
他の都道府県は、神奈川県よりも早く記述式等思考力を問う問題が多く採用されているので良い練習になる。また、万が一新しい入試問題の出題傾向が、旧入試制度の頃と大きく変更された場合、他の都道府県でいろいろな出題傾向の問題を解き慣れている受験生と、神奈川県の出題傾向にしか慣れていない受験生とでは、大きく点差が開くことになる。いかなる出題傾向になったとしても対応できるような万全の準備をしておくことに越したことはない。
ただし、前提として「神奈川県の従来の過去問が解けるようになったら」の話。まだ従来の過去問でも50点中40点にも満たない科目がある場合は、急いで基礎からもう一度徹底して仕上げること。従来の過去問で40点にも満たないのに、他の都道府県の過去問を解いてもほとんど意味がない(というよりも解けない)。
■旧2番手校(偏差値55程度)を志望している人へ
トップ校ではなく旧2番手校程度(偏差値55程度)を志望している場合、全ての科目で無理して他の都道府県の過去問に手を付ける必要はない。まずは、従来の過去問で40点以上を安定して得点できるようにすることが最優先。40点に達しない科目がある場合は、もう一度基礎からしっかりと取り組もう。得意科目や既に仕上がっている科目のみ、他の都道府県の過去問をやり、様々な出題形式に慣れながら、記述形式の問題でも点数を取れる力をつけておくと良い。
不得意科目でなるべく失点を抑え、得意科目でどれだけ点数を稼ぐ事ができるかが、2番手校の合格の鍵となる。そのために、不得意科目でも従来の過去問で8割以上取れる勉強と、得意科目ではどんな出題傾向であっても対応できるような対策をしておこう。
■3番手校以下を志望している人へ
3番手校以下の高校を志望している生徒は、入試制度が変わるといっても、難しい問題にわざわざ手をつける事はない。むしろ、従来の神奈川県入試でしっかりと点数が取れるような基礎をとにかく磨いていく。まだまだ仕上がっていない科目は、過去問にもまだ手を付けるべきではない。時間はまだあるのだから、この冬はもう一度しっかりと基礎を固めよう。新入試制度特有の問題の対策も、そんなに躍起になってする必要もない。むしろ、「捨て問」にはあえて手を付けない方が潔い。「捨て問」に手を付けなくても、従来の入試の難易度のような問題がしっかりと解くことができれば、合格する事は可能。
神奈川県の従来の出題傾向に沿った問題集(教育開発出版社の「県トレ」がおすすめ)などで、とにかく従来の入試問題レベルに対応できる力と、入試問題の解法のコツを掴んでおこう。
まとめ
入試まで残りあと2ヶ月。もたもたしている時間はない。時間はないが、焦る必要もない。毎日1つでもいいから、「今日はこの分野を完璧にした」「今日はコレができるようになった」など、確実に成長していると実感できる勉強を積み重ねること。そのためには、毎日「今日はコレをできるようにするぞ」という目的意識を持って勉強すること。コレ、意外だけれども結構大切です。