受験勉強の戦い方の記事でも触れたが、受験勉強は長期戦だ。長期戦で大切なのは、とにもかくにもしっかりとした勉強プランの作成と進捗管理。塾の生徒にも毎回口酸っぱく言っていることだが、毎日その日の気分や単なる思いつきで勉強をしても、模試の成績は上がっていかない。行き当たりばったりの勉強は、行き当たりばったりの不安定な点数にしかならないということ。勉強しているのになかなか模試の点数が上がらないという人は、行き当たりばったりの勉強を繰り返していないか、もう一度振り返ってみて欲しい。
では、受験勉強のプランの作成と進捗管理は具体的にどうすればいいのだろうか。うちの塾では、毎年受験生に日誌を書かせることでプラン作成と進捗管理を同時に行っている。今日はその内容について書いてみるので、受験生や指導者の方は参考にして欲しい。
勉強プランは短期的に立てる。
受験勉強の勉強プランを立てにくい、もしくはプランを立てても計画倒れに終わってしまう大きな要因は、受験までの長期的勉強プランを立てようとすることにある。そもそも、事細やかに受験までの長期的な勉強プランは立てる必要はない。長期的に考えるべきことは、第一志望に合格できる最低点をちゃんと把握し、何月までに模試で何点取れるようにするかを大まかに設定することだ。うちの塾では、志望校に合格するための最低点を全員に把握させる。そして、そこから毎月定期的に行う模試ごとの目標点を設定させている。
具体的な勉強プランは、模試ごとに立てればいい。次の模試の目標点と今の現状を照らし合わせ、次の模試までの短期的なToDoリストを作成していく。模試が終われば、目標点と結果との差異の原因を考え、対策を練り、次回の模試までのToDoリストに加えていく。この一連の作業を、模試が行われるごとに繰り返していくのだ。短期的スパンで計画していくことで、今本当に勉強するべき内容を計画に盛り込むことができる。こうすることで、いわゆる絵に描いた餅のような計画倒れになること間違い無しの勉強プランではなく、「戦えるプラン」を作っていくことができる。
計画することよりも、行動することの方が難しい
こうやって短期的なスパンで的確な勉強計画を立てることができても、実際にそれを実践するとなると、計画することの何倍も難しい。計画するときは、だいたい皆ヤル気満々で「あれもやろう」「これもやろう」と考えるが、それを完遂させるとなると並大抵のことではない。あんなにヤル気満々だったのが、結局計画通りに進まず、いつの間にか計画書すら見るのもイヤになり、折角立てた計画書も机の隅っこに追いやられることになる。人は皆自分に甘いものだ。
自分を律するための手段としての日誌
こうならないようするためのツールが日誌だ。毎日一日の終わりに日誌をつけることで、「今日は何をやったのか」「今日は何をやらなかったのか」を明確にし、反省する機会を作る。立てた計画と日誌を照らし合わせ、どこまで計画が終わっていて、あとどれくらい残っているのか、毎日目に触れる機会を作る。そう、日誌は、放っておいたら易きに流れてしまう甘い自分を律し、毎日勉強プランに向き合うための強力なツールなのだ。
事実、うちの塾でも日誌を真面目に書いている子ほど、日々危機感や緊張感を持って勉強している様子が分かり、成果も出てきている。日誌を適当に扱っている子は、思いつきの勉強から逃れることができず、いつまで経っても自分の欲望のままに行動し、当然成果も出ていない。(←近いうちにそういう生徒をテコ入れする予定だ)
まとめ
受験を成功させるためには、戦えるプラン作成と進捗管理は欠かせない。プランは短期的スパンで作成し、作成したプランを実現させるために、日誌を活用して日々の行動を律すると良い。