【必読】特色検査で失敗しない解き方とこれからの対策法

2015年12月19日

今日、最後の特色検査対策問題集を塾生に配布しました。外部生で添削講座を受講している方も、来週届くように手配しています。今日の記事は、特色検査を解く上で重要なことと、今からできる対策法をまとめてみました。

毎回特色検査教材と対策模試を自分で一から作っている私は、自分で言うのも何ですが、正直どの塾のどの講師よりも特色検査と向き合ってきた自負があります。特色検査実施校を受ける人は、是非参考にしてください。

文系問題でとにかく点数を稼ぐ

特色検査の大きな特徴の1つが教科融合型の問題が出題されることですが、よく中身を見てみると、文系型の問題と理系型の問題に分かれます。この2つのうち、確実に点数が稼げるのは文系型の問題です。もちろん、中には文系よりも理系の方が得意という人もいるでしょう。しかし、特色検査の理系型の問題は、一癖も二癖もある問題が多く、また答えを導くまでに複雑な計算を要したりして、いくら理系が得意な人でも簡単には解けない問題が多く登場します。理系が苦手な人なら、手も足も出ない問題も多数あるでしょう。

一方で、文系の問題であれば、リード文に書かれた情報をきちんと読み取り、問題を解く上での最低限の知識さえあれば、確実に得点に繋がります。英国社中心の問題は、理数の問題とは違い、「分かっていたけれど計算ミスをした」などというミスはほとんどありません。つまり、問題が理解できればほぼ正解できるのです。

特色検査で失敗しない方法は、文系の問題で取りこぼしなく点数を稼ぎ、理系の問題は基本的な問題や解ける問題を解いて点数を上乗せしていくというイメージです。ミスをしにくい文系の問題に力を入れるのがポイントです。

特色検査は時間との戦い!制限時間内でどれだけ点数を稼げるかが勝負

特色検査が受験生を苦しめる要素の1つが「時間」です。湘南・横浜翠嵐・横浜サイエンスフロンティアは試験時間が60分、その他の高校は50分ですが、特色検査の問題量と難易度から考えると、ほとんどの高校で時間的な余裕はありません。全ての問題をきちんと考えて解くような時間はないと思ってください。

全ての問題を時間内に解き切ることがほぼ不可能ということは、つまり、「どの問題に時間を使うか」ということが最も大切になってきます。

特色検査で失敗する人の典型的な例

特色検査模試などを見ていると、特色検査で失敗する人の典型的な例は、1つの問題に時間をかけ過ぎた結果、せっかく時間をかけた問題に正解することもなく、最後の問題まで目を通すことなくタイムアップになったけれど、よく見てみると最後の方に簡単な問題や得意な問題が集中していたことで、大きく点数を落としてしまうような人です。

要は時間配分のミスですが、特色検査においてこのミスは致命的です。皆が取れる問題で確実に点数をとらないと、平均点を大きく下回り、不合格に繋がってしまいます。

「今すぐ解く問題」「あとで時間をかけて解く問題」「捨てる問題」に分けろ

先ほどのような失敗をしないように、問題を解いているとき、「今すぐ解く問題」「あとで時間をかけて解く問題」「捨てる問題」の3つに分けましょう。今すぐ解けそうな問題は、その場で素早く解きます。今すぐ解こうと思って考えていたけれども、これはちょっと時間がかかりそうだぞという問題は、★印か何かを付けておいて、とりあえず最後まで問題を解いたあとに戻って解きましょう。いくら考えてもさっぱり分からない問題は、時間をかける必要はありません。潔く捨てましょう。

特色検査では、100点満点をとる必要はありません。また、もの凄く難しい問題が解けたからスゴいという試験でもありません。先ほども述べたように、限られた制限時間の中で、できるだけ点数をとることこそ重要なのです。1つや2つくらい捨て問題を作ったって、他の問題で得点を稼げばいいのです。

問題を分類する時に注意したいこと

塾生にこのような話をして、いざ特色検査模試をやってみると、問題を3つに分類したけれども結局失敗してしまった生徒が少なからずいました。失敗の原因は共通しています。それは、「あとで時間をかけて解く問題」を作りすぎたことです。これもあとで解こう、あれもあとで解こうとしてしまうと、ムダに問題冊子をパラパラと行き来する行為だけが増えていき、1つの問題にじっくりと向き合う時間が結果的に少なくなってしまっていました。

また、解けそうな問題はどれかを探しているのか、ある大問を少し解いてはやっぱりやめ、また次の大問を少し解いてはやっぱり難しそうだからと次の大問に行き・・・などする人も、失敗してしまいます。地に足がついていない状態で大問を行き来していても、特色検査の問題は解けません。

解けそうな問題を探して、ムダに問題を行き来すると、結果的にタイムロスに繋がります。これに十分気をつけましょう。まずは、落ち着いてしっかりと問題と向き合う。これは時間がかかりそうだぞと思う問題のみ、★印をつけて「あとで解く問題」にしましょう。

特色検査にもやっぱり全国入試がかなり効く

特色検査についての頻繁に頂く質問が、「特色検査って何を勉強すればいいんですか」というものです。もう飽きるほどメールなどでこの質問をもらい、実際飽き飽きしています。

特色検査って言っても、別に何も特別変わった知識が必要なのではなく、結局は英数国理社5教科の知識や養った読解力・理解力が基盤となっています。つまり、基本的には5教科の勉強をしっかりとしておけば十分です。

・・・と返信すると、なぜかがっかりされてしまうんですよね。「これさえ学べばみるみる特色検査の点数が上がる」みたいな、何かウルトラC的な勉強法があると期待されているのでしょう。ハッキリ言いましょう。そんなもの、あるワケないです。

しかし、1つだけ効果的な対策法を言うと、特色検査対策には全国入試問題集が効きます。例えば2015年度の大阪府の理科の大問4なんて、平塚江南の特色検査の理系問題にそっくりです。あと、柏陽や厚木、小田原などの英語の長文読解は、全国入試の他の都道府県の問題とほとんど変わりありません。数学も同じ。2015年度のの希望ヶ丘の特色検査の課題1のサイコロの問題。アレ、2014年度の新潟県の大問5とほとんど同じですよ。千葉県の数学の問題も、特色検査で出そうな思考力を試すような問題と非常に似ています。

余裕のある人は、私立の理科の問題を解いてみると良い対策になります。2015年度の厚木のDNAの問題、同じく2015年度の西大和学園の理科の大問4に酷似しています。他にも、私立高校の理科の入試問題は、特色検査のように思考力を試す問題がワンサカ登場します。

このブログで、全国入試問題を使って受験対策しなさいと言ってきました。全国入試を解くことで、5教科の学力検査対策になることはもちろんのこと、十分特色検査対策にもなるからです。まさに一石二鳥ですよ、本当に。

まとめ

特色検査対策として、全国入試問題でまず学力と思考力を養い、問題選定眼や時間配分を養う目的で、過去問や模試を解く。これが、特色検査の王道な対策法です。

来週からいよいよ冬休みに突入します。特色検査実施校を受ける人は特に、この冬休みの間に全国入試を解きまくりましょう。高校入試の天王山は夏ではなくて冬です。