うちの塾の定期テスト指導方法のウラガワ

2012年10月30日

先週は塾内で色々なゴタゴタがあって、まともにブログを書く時間が取れませんでした。決してサボって書かなかったわけではありませんので悪しからず。私はあまり器用な方ではないので、1つのエントリーを書くのに最低でも40分、長いときは1時間以上PCとにらめっこしながら書いています。色々なゴタゴタがあると、まとまった時間をブログに費やすことができず、更新が滞ってしまうということです。なので、どうぞ皆さん、更新が滞っている時は「今塾内で色々と大変なんだろうな」と長い目で待っておいてください。決してサボっているわけではありませんので!(←しつこい)

塾内がゴタゴタしているとき、このブログの読者の方から、一通のメールを頂きました。メールを頂いた方には承諾を得た上で掲載します。

初めまして。
現在、東京都内の学習塾に勤めております。岸本先生のブログを数年前から拝見しており、勉強させていただいております。先生のご指導を通じて生徒たちが自学自習できるようになっていく様子を見て、たいへん感動しております。
具体的に、定期試験時に生徒が学習計画を立てたり学習意欲を高めたりする上で、どのようにご指導なさっているのでしょうか。同業者としてこの種の質問をすることは非常に失礼であることを承知しております。しかしそれでも、自分をより高めたいという思いから質問させていただきました。ご教授いただければうれしいです。

ブログを書くようになってから、実は同業者の方からメールを頂くことが多くなっています。下手したら、問い合わせのメールよりも同業者の方からの質問のメールの方が多いくらいです。同業者の方の質問の内容は、ほぼ「どうしたらそんなに定期テストで点数が取れるのか」とか、「どんな指導法をしているのか」とかといった類いのものです。今回は折角なので、個人的にメールでお答えするのではなく、ブログ上で公開することにしました。

私の塾の中学生は、定期試験時の自習の様子を見ていると、とにかく勉強が下手です。
自分で計画を立てることができず、間違い直しと再テストの反復練習ができず、成績の上がらない勉強法になっています。

元々勉強が上手な子というのは、一握りの能力の高い子だけです。そんな一握りの子以外は、たいがい勉強の方法なんて分かっちゃいません。そんな子たちに「さあ、勉強しなさい」とだけ漠然とした指示をしても、成果の上がらない勉強をだらだらと繰り返すだけです。

必要なことは、漠然とした指示ではなく、超具体的な指示です。うちの塾では、科目別に勉強法を事細かく指示した「慧真館流定期テスト必勝マニュアル」なるものを全員に配布し、定期テスト毎にそれを読ませています。何をいつまでにどのようにするのか、間違い直しノートはどのように書くのか、テストはどんなタイミングで受けるのか、ワークはいつまでに何回解くのかなどなど、細部に渡るまで超具体的に指示しています。

定期試験勉強会中(うちの塾では「カンヅメ」と呼んでいます)は、指示したやり方でできているか、成果の上がらない勉強法をしていないかをチェックし、できていない子はその場で修正させます。やり直しノートも一人一人のノートに目を通し、やり直しの仕方が正しいかどうかをチェックし、ダメだったらもう一度やり直しです。指示した方法でできるようになるまで、とにかくチェック&ダメ出し&修正の繰り返しです。

こうやって、まずは正しいやり方の「型」に全員はめてしまう。だんだん要領を得るに従って、生徒は最初の「型」を自分なりにやりやすいようにアレンジしていきます。ただ、基本となる「型」は身に付いているので、そこから大きくはみ出すことはありません。

後は、定期テスト勉強の計画を立てやすくしたり、勉強の進捗管理をしやすくするために、全員に統一した計画表(うちでは「カンヅメ帖」と呼んでいます)を配布し、それに沿って進めさせています。このカンヅメ帖は、結構色んなことを考えながら、毎年試行錯誤して作っています。ツールがしっかりとしていた方が、生徒は意欲的に勉強をします。今年のカンヅメ帖はかなり力作なのですが、「前よりも勉強がしやすい!」と生徒からの評判がよく、去年よりも意欲的に勉強している子が多いです。

なんか結構当たり前なことばかりで、目新しい斬新な指導をしているわけではないので、質問者様はこれを読まれて残念に思われるかもしれません。ただ、一つ言えることは、生徒は指示が具体的であればあるほど動きます。また、書き込むだけで計画表が立てられたり、進捗管理ができるようなツールがあれば、喜んでそれを使いたがります。生徒が正しい「型」となる勉強法を習得するまで、指導者側が具体的に指示をし、その手助けとなるツールを開発し続けることができれば、少しずつでも子どもは正しい勉強法を習得していきます。

見学はいつでもどうぞ。11月は定期試験月間なので、いつでもお待ちしております。また、質問のある方は上のCONTACTからどうぞ。可能な限りお答えします。