高校受験塾ですが、定期テスト対策授業をやっていません。

2024年度の最初の定期テスト期間が始まっています。

普段はほぼ常連客しかいない自習室(それはそれで心地よい空間なのですが)も、定期テスト期間が近づくにつれ、普段は自習室にあまり来ないような顔ぶれも見られるようになりました。

弊塾は、よくあるような「定期テスト対策」というものを行いません。学校別の定期テスト対策授業はもちろんしませんし、対策プリントや中学校別の過去問を配布したりもしません。

テスト5日ほど前に通称「英語本文テスト」と呼んでいる、英語の教科書の定期テスト範囲のページの本文を、日本語から英語に直せるかどうかをチェックするためのテストと、理解度をチェックするための任意の確認テストはありますが、それくらいです。

そしてそれくらいのものも、少しずつこちらから与える量を少なくしています(本当は確認テストも無くしたいので現在協議中です)。ちなみに自主学習が確立する中3生に対しては、やるのは最低限の「英語本文テスト」のみです。

定期テストによって成績が決まり、成績によって内申点が決まり、内申点によって行ける高校のレベルが決まる。高校受験塾にとって超がつくほど大事なはずの「定期テスト対策」をなぜ弊塾がやらないのか。

理由は単純で、そちらの方が定期テストの点数が取れるし、実力が伸びるからです。

不安だからこそ、丁寧に勉強する

定期テスト対策授業がないと、初めのうち、生徒は不安に思います。「これをやっておけば点数が取れる」というお墨付きがないからです。

不安な気持ちを抱えた生徒はどうするでしょうか。

弊塾の塾生の様子を見ると、不安を払拭するために、学校のワークやプリントをコピーして反復してみたり、前回のテストをよく分析してみたり、一問一答集を作ってみたりなど、色々な勉強法を試しています。

もちろん効率が良いものもあれば悪いものもあったり、またテストの点数に直接結びつかないような勉強をしている場合もありますが、何が出るか分からない不安を抱えながらやっているからこそ、すみずみまで入念に、丁寧に勉強している生徒がほとんどです。

そしてこのような入念で丁寧な準備こそが、基礎学力の向上に大いに役立っているのです。

対策を充実すればするほど学習量が減少する

もし塾生たちに、「これだけやっておけば大丈夫」というお墨付きのあるプリントを配布したり、過去問を何年分も配ったりすると、おそらくそれ以外のことはやらなくなるでしょう。塾のお墨付きプリントをもらった万能感から、もらっただけで満足し、もしかしたらそれらのプリントすらやらなくなる恐れすらあります。

もし塾生たちに「学校ごとのテスト対策講座」を実施したら、塾生たちはその講座が開かれるまで自分では何もしないでしょう。今のようにテストが近づくと自主的に自習室に来る生徒が増えたりすることもないでしょう。

このように、定期テスト対策をやればやるほど、定期テストに対して生徒の塾への依存度はますます強くなり、自分でほとんど何もやらなくなってしまいます。そして、教えられたこと以外の勉強はせず、勉強時間や演習量は大幅に減少します。

結果、基礎学力向上には結び付かず、対策のおかげでテストの点数はとれたとしても、内容が定着せずにすぐに忘れてしまいます。これでは、弊塾が目指す上位校受験で戦えません。

まとめ

対策授業に出席することは、基本的に受身です。「先生が対策してくれる。私はその授業を受けさえすれば大丈夫。」というスタンスです。

一方、自分で勉強する子や、弊塾のようなスタイルは、基本的に能動的です。「自分で対策しなくては、誰も自分の代わりにやってくれない。」というスタンスです。どちらの方が、より丁寧で綿密に勉強ができるか、明白です。

もちろん、対策授業をしてあげた方が、1年生や入塾して間もない生徒に対して、「早期的に」結果が出せ、塾としての評価は上がるかもしれません。しかし、長いスパンで考えれば、対策授業を受け続けるよりも、自分で勉強ができるようになった方が確実に結果が出ます。

しかも、定期テスト勉強を自分でできるようになった生徒は、何が必要なのか分析し、行動し、そして結果を受けて反省し、また次に生かすというPDCAサイクルを回すことができるようになるので、受験勉強でも結果を出しやすくなります。

弊塾が定期テストだけではなく高校の進学実績に対しても結果を出し続けているのも、安易な定期テスト対策に頼らず、自分で勉強できる自学力とそれを可能にする基礎学力の2つを、日々の授業や定期テストを通して構築しているからだと思っています。