慧真館7期生の卒塾式を執り行いました。中2以下の塾生にネタバレになってしまうので、あまり詳しいことは書けないのですが、笑いあり、涙あり、(不安あり)のとてもあたたかい式でした。
毎年、絶対に泣かないことを目標に卒塾式に臨んでいるのですが、この目標を果たしたことは一度もありません。「○○高校○名」と無機質に書かれた合格実績の裏側には、受験生一人ひとりのドラマがあります。7期生と一緒に過ごした日々を思い出したり、塾では決して見ることのできない塾生と家族の絆が垣間見えたりで、途中まで我慢していた涙腺が一気に崩壊してしまいました。
この塾を立ち上げて以来、毎年卒塾式のテーマを「感謝」と決めています。志望校に合格していった塾生たちは、「先生達のおかげで合格できました」と言ってくれるのですが、正直に言うと、この言葉を聞いてもそんなに嬉しい気分にはなりません。塾の講師というのは、塾生を合格に導くのが仕事です。言ってみれば、塾の講師として当たり前の仕事をしただけです。「ありがとうございました」とお礼を言われるような大それたことは何もしていません。
塾生たちが本当にお礼を言うべきなのは、慧真館に通うことを可能にしてくれた人、それだけでなく、毎日あたたかいごはんを作ってくれたり、文句一つ言うことなく身のまわりの世話をしてくれたり、あたり散らしても全部受け止め、励まし続けてくれた人である親御さんです。義務教育が終わり、それぞれ自分の道へ進んでいく15歳の今このときに、自分のこれまでの人生はいつも親御さんの支えと共にあったこと、決して一人ではここまで来られなかったことを感じてもらいたいと思っています。
今日の卒塾式で、とても心に残っている言葉があります。
「お母さんはいつでも、『今のあなたで100点満点なんだからね』と言ってくれたことが、とても心の支えになりました。」
この言葉を聞いたとき、涙が止まりませんでした。
厳しい指導を続けられてこれたのも、家庭の中で彼らを愛情を込めて全力でサポートしてくださっている保護者の方の支えがあってこそです。本当に心のあたたかい塾生たち、そして愛情深い保護者の方々に支えられながら、励まされながらの1年だったと改めて思いました。
ありがとうございました。