昨日・今日と中2生の初めての入試模試の日でした。そう言えばこの日からもう1年も経つのですね。まさに光陰矢の如しです。
さて慧真館9期生となる中2生。初めての入試模試に悪戦苦闘しながらも、とりあえずは解答用紙をほとんど埋めることはできていました。内容は・・・。もちろん今のところは多くを求めていませんが、初回にしてはまずまずかなといったところでしょうか。
このブログでも何度も書いてきましたが、入試模試で最も大切なのは、模試が終わってからです。模試を受けるだけでやり直しもせずに、合否判定で一喜一憂することを繰り返しても偏差値は上がりません。今日の入試模試後に、歴代の卒塾生達の模試直しノートを中2生に回しつつ、模試直しのやり方やポイントを説明しました。
今日のブログでは、特に受験生初期の頃(中2生〜中3秋あたりまで)の、効果的な入試模試のやり直しの仕方をまとめておきます。
まずは自己採点
模試を受け終わって最初にやることは自己採点です。自己採点は、できれば模試を受けたその日のうち、遅くとも次の日までには済ませておきましょう。入試模試のやり直しは、模試を受けた時の記憶が鮮明な時にやるほど効果的です。
自己採点では、○と×のみを付けるだけで構いません。間違った問題の答えを記入する必要はありません。むしろ記入しない方が良い。「自己採点=正解・不正解の仕分け」だと考えてください。
解説を読む前に間違った問題を解き直す
自己採点が終わったあと、すぐに間違った問題の解説を読みたくなりますが、解説を読む前に一度間違った問題を全て自力で解き直しましょう。そしてもう一度答え合わせをしてみます。
解説を読む前にもう一度やり直してみることで、ミスの種類がはっきりします。模試で間違った問題であっても、解説を読む前の解き直しで正解できた問題であれば、それは最初から正解できた可能性が高い問題、つまり「正解するべきところで落としてしまった問題」です。そのような問題をなぜ落としてしまったのか、その原因を分析しましょう。
計算ミスによる間違いなのか、読み間違いや見落としなどの不注意による間違いなのか。もしくは解法自体が間違っていたのか、ポイントに気が付かなかったのか。このように、ミスの種類や原因を分析することで、何をどのように改善すればよいのかが明確になります。
それでも間違った問題を解説を読んで分析する
それでも間違ってしまった問題=理解不足の問題です。ここでようやく解説書を開きましょう。解説に沿って問題をもう一度解き直してみます。そのとき、ただ漠然と解説書通りに解き直しをしても効果はありません。どんな視点や知識が欠けていたから解けなかったのかということに意識を集中させるとより効果的です。
教科書や参考書で復習する
模試の解説書はほとんどの場合非常に薄っぺらいもので、その問題を解くための必要最低限のことしか書かれてありません。解説書だけで済ませてしまうと、その問題は解けるようにはなるかもしれませんが、同じ単元でも少し切り口が異なる問題が出題されたりすると対処できません。
解説書を読んで解き直しをした後は、教科書や参考書でその問題の単元を復習し、基本的な問題集を解きましょう。特に、解説を読んでもあまりピンとこない問題というのは、そもそも基本から分かっていない可能性が高く、もう一度ガッツリとその分野をやり直す必要があります。
模試直しノートに解説を書き込む
ここまで終えたら、最後に模試直しノートに間違えた問題の解説を書き込みます。ここでのポイントは、必ず自分の言葉で解説を書き込むことです。解説書丸写しでは、模試直しノートをやっている意味がありません。模試直しノートを作成する一番の意味は、自分で解説を書いたり足りなかった知識をまとめたりしながら、頭の中を整理し、解法やポイントを明確化するためです。
模試直しノートには、解き方や考え方の手順、解くためのポイント、自分が足りなかった知識をしっかりと明記しておくこと。
まとめ
これが受験生初期の頃の模試の活用法です。入試近くになれば、時間配分の分析や類題演習など、他にもやるべきことが増えてきますが、今のうちはこれで十分です。
今日の模試後に中2生に念を押しましたが、模試直しで一番やってはいけないことは、自分でしっかりと解説できないのに分かったフリをしてしまうこと。なぜそうなるか解説できない=分かっていないと同じです。どう考えてもなぜそうなるのか分からない問題は、必ず先生まで質問に来ること。絶対に放置したり、「とりあえず覚えておこう」とごまかしたりしないこと。
このような模試直しを続けていくと、模試を受けるたびに、確実に志望校に近づいていきます。
※以前書いたこちらの記事も参考に(受験生中期〜後期向け)
→入試模試をいかに活用するかが合格への近道:模試を120%活用する方法