23日から始まった中学生の夏期講習に続いて、小学生の夏期講習も27日から始まりました。中学生と違って比較的自由時間が多い小学生の夏休み。この夏に取組む新聞記事の切り抜きと書写など、元気に勉強を頑張ってくれているようです。今日は、小学生の奮闘の様子を少し紹介します。
うちの塾の算数・数学では、毎回「10問テスト」と呼んでいるテストを授業の冒頭10分間で実施します。この10問テストは、全て正解するまで自力でやり直すのがルールです。中学生は授業後に残ってやり直し、小学生は自宅でやり直しをして翌授業日に提出させています。また、算数が苦手な子には、この10問テストを繰り返し復習するように指導しています。
今回紹介したいのは、小6生の女の子の10問テストのやり直しです。この子は今年の春から入塾してきた生徒ですが、入塾前はほとんど勉強した経験がなく、特に算数はボロボロの状態でした。入塾当初はわからないことが多すぎて、10問テストのやり直しをするのも精一杯だったのですが、それでもコツコツと復習を繰り返し、今ではしっかりと授業についてくることができるくらいに成長しました。お母さん曰く、「入塾してからは驚くほど勉強に積極的になりました」とのこと。
そんな彼女の10問テストのやり直しがこれ。
あとで復習したときに解き方を思い出せるようにするため、間違えた問題の解法をメモに書き記しています。ちなみにこの解法は彼女が自分で考えたものです。塾の板書を写したものではありません。小6生が自分で書き残した解法としては、かなり完成度が高いことがおわかり頂けるでしょう。このようなメモが、10問テストファイルのいたるところにペタペタと貼ってあります。10問テストの復習をしている小学生は多いのですが、このように解法メモを書きながら工夫して復習している生徒は彼女が初めてです。
次に紹介するのは、朝日小学生新聞を使った新聞記事の書写学習です。毎週木曜日に提出の予定なのですが、木曜日に塾を休む生徒が今週の分を今日提出してきました。この子も春から入塾してきた生徒で、国語を大の苦手としている子。彼にとっては難しい言葉が多い新聞記事を書き写すだけでも大変な作業です。それでも丁寧に書き写し、わからない言葉に赤線を引いて辞書で意味調べをして、しっかりと感想がまとめられています。
彼が3日間で取り上げた記事は、小惑星の名前の募集、外国人観光客増加、そして東京五輪・パラリンピックのシンボルマーク決定の3つです。普段は特に気にも留めない内容ばかりでしょうが、その記事をノートに貼り、一字ずつ書写し、意味を調べて感想をまとめることで、彼の世界が少しずつ、確実に広がっていることと思います。
彼が小惑星の名前の募集記事について書いた感想の一部を紹介します。
直径900メートルの惑星は、地球で考えたら大きいのに、それでも小惑星になるのだから、宇宙はとても広いんだなと思いました。
なんとも小学生らしい微笑ましい感想です。小惑星の大きさに着目し、そこから宇宙の広さの規模に気付く。このように、大人が読めばやりすごしてしまうような記事の中にも、小学生にとってはたくさんの発見が散りばめられています。新聞記事を活用しての学習は、語彙を増やし常用日本語の文体に慣れることができることはもちろんのこと、一つの記事からいろいろなことに気付きながら世界を広げていくことができるのです。
中学受験をしない小学生でも、勉強するべきことがらはたくさんあります。慧真館の小学生、頑張っています!