中2生の国語力のなさについて非常に危機感を持っています。

中2生の国語力のなさについて非常に危機感を持っています。

2015年3月20日
日常
塾の日常

今日は中2生の初めての入試模試です。初めてなので、多くは求めていません。ただ、彼らの解答用紙を見て、これから始まる過酷であろう1年を覚悟しました。正直、これほどヒドいとは思いませんでした。

今の中2生とこれまでの歴代の卒塾生との圧倒的違いは、国語力です。国語力と言ってしまうと、科目としての「国語」のみの力だと勘違いされる方もいらっしゃると思いますが、国語力とは文章を読み取る力だと思ってください。文章を読み取る力は、国語の試験だけでなく、全ての科目の試験に影響を与えます。

まず、今日の入試模試の解答用紙を見ていると、全ての科目(特に国語)で非常に空白が目立ちます。やる気がないから、分からないから空白なのではありません。制限時間内に解き終わっていないから空白なのです。これは、文章を読み取るスピードが非常に遅いことを意味しています。

入試でも何でもそうですが、試験というのは問題が全て紙の上に文章で書かれています。英語のリスニングテスト以外、誰かが問題を語りかけてくれることも、映像で分かりやすく説明してくれることもありません。その上、全ての試験には制限時間が設けられています。つまり、文章を読み取るスピードが非常に遅いということは、与えられた制限時間の多くを「問題を読み取る」ための時間にさいてしまい、「問題を考える、または解く」ための時間にさける時間が少なくなってしまうという事態になるのです。その結果、最後まで問題を解き終わることができず、大きく失点していまいます。国語だけでなく、全ての科目で同じ事態になってしまうので、文章を読み取る力が弱い子は、結果的に全ての科目で(たとえそれが得意科目であったとしても)不利になってしまうのです。

では、なぜ今の中2生の文章を読み取る力がこれほど弱いのかについて、私なりの見解を書いてみます。今の中2生は、日頃から本を進んで読んでいるような生徒はほとんどいません。つまり、活字を追うことに慣れていないのです。読書量と、教科としての国語の問題を解く力にはそれほど相関関係はありませんが、読書量と文章を読み取る力やスピードにはかなりの相関関係はあると考えています。

今年卒業した中3生の女子は、3人とも驚く程の読書家でした。一方で、男子2人は、逆に驚く程本を読んだ経験がありませんでした。読書家の3人と、ほとんど本を読んでこなかった2人とでは、問題を解くスピードがまるで違いました。正確に言えば、問題を読み取るスピードがまるで違ったのでしょう。女子3人は、「問題を考えるため」に多くの時間をかけることが一方で、男子2人は問題を読むのがやっとで、問題を考えるための時間はほとんど残されていませんでした。これが、国語だけでなく、5教科合計得点の差となっていったのだと思います。

もちろん、入試のパターン演習を積んでいけば、それなりには解くスピードは速くなります。同じような問題を何回も何回も繰り返すわけですから、その分解き方も身についていけば、速く解けるようにはなります。ただし、それで通用するのは、偏差値60程度、いや、頑張って偏差値63程度まででしょうか。小田原高校にギリギリ届くか届かないかくらいのレベルです。それ以上となると、読解力なしでは到底太刀打ちできません。高校進学後の大学受験まで考慮に入れると、文章を読み取る力がない子は完全アウトです。長い目で考えれば、パターン演習だけではどうにもならないのです。

こちらでも策は考えますが、中2生も(もちろんそれ以下の学年も)読書量を増やしてください。アホみたいなケータイ小説(古いですかね?)や、絵が想像力の助けになるような漫画ではダメです。本だけでなくて、新聞も良いでしょう。活字を追う習慣を付けてください。

今まで読書や新聞に関して塾で強制力を発動したことはありませんが、今の中2生には強制力を発動してみたいと思います。内容は未定ですが、春期までの間によく考えてみたいと思います。正直、高校受験だけを考えれば、どうにかなりますし、こちらもプロなのでどうにかします。でも、それで終わりではありませんよね。このままでは絶対にダメです。

時間のある春休みの間に、本を最低1冊は読み切りましょう。何を読んで良いか分からない人がいれば、「14歳からの哲学 考えるための教科書」をおすすめします。

恋愛小説とか推理モノとかもいいのですが、哲学を題材とした文章を読むことの方が読解力を鍛えることができます。なぜなら、哲学とは捉えどころのない抽象的なものだからです。抽象的なものは、恋愛小説や推理小説のように、文章の内容を映像のように場面化することが難しいので、文字を介してしか理解することができません。哲学的な文章を理解するためには、必然的に文章を読み込むことにつながります。それに、この本は高校入試だけでなく、中学入試から大学入試まで幅広く頻繁に出題されています。

これからも本を紹介していきます。勉強だと思って、積極的に読んでください。