トップ校を目指しているなら、夏の間に絶対やっておきたい勉強内容(英語編)

2014年7月17日

早いもので夏休みまであと1週間。そろそろ夏休みの勉強計画を立て終わっている頃だろうか。
以前、トップ校を志望しているなら、夏の間に絶対やっておきたい勉強内容(数学編)のエントリーを書いたが、今日はその英語編を書いてみようと思う。

最初に敵を知ろう

2014年度の神奈川県の公立入試の英語の問題は、大問9問で構成されている。その内訳は以下の通り。

  • 問1:リスニング(18点満点)
  • 問2:語彙(4点満点)
  • 問3:適語選択(6点満点)
  • 問4:英文並び替え(12点満点)
  • 問5:条件英作文(4点満点)
  • 問6:条件英作文(8点満点)
  • 問7:対話文読解問題(16点満点)
  • 問8:表や英文を読んでの読解問題(16点満点)
  • 問9:長文読解問題(16点満点)

神奈川県の英語問題の一番の特徴は、とにかく問題量がやたらと多いこと。全国47都道府県の公立入試の中でも、神奈川の問題量の多さは群を抜いている。ただし、他の都道府県とは違い、量は多いが難解な問題は少ない。つまり、基本〜標準的な問題が、手を変え品を変え「これでもかっ!」と次々と襲ってくるのが神奈川の入試英語なのだ。

攻略のポイント

以上の特徴を踏まえると、神奈川県の入試英語を攻略するポイントは次の2つ。

  • 英文を読むスピード
  • 基本的な問題で点数を落とさない正確さ

とにかく問題量が多いので、絶対的に必要になってくるのが「スピード」。テンポよくどんどん問題を解いていくことができないと、確実に最後まで解き終わらない事態になる。しかも、問題の最後の方が配点が大きいので、最後まで解き終わらないことは、大量失点に繋がってしまう。トップ校を目指しているのなら、標準的な問題が多い英語での失点は大打撃だ。つまり、最後まで問題を解き終わる「スピード」が、入試英語攻略のための一番大切な要素になる。

次に、「基本的な問題で点数を落とさない正確さ」について。先ほども述べたが、神奈川の英語は量こそ多いが、語彙・文法・英作文・長文読解どれをとっても難解な問題はない。基本的な問題を正確に解く力があれば、あとはスピードをアップさせるだけで満点に近い高得点も取れる。実際、トップ校受験者の英語の平均点は、5科目の中で一番高い(参照:平成26年度入試 高校別合格者平均点のまとめ)。トップ校を目指すのであれば、英語での高得点は絶対条件。基本的な問題での失点は許されないということだ。

中学英語の文法内容の総復習

さて、ここから本題。神奈川県入試英語の性質を踏まえた上で、夏の間に取り組むべき内容は、まずは「基本的な問題で点数を落とさない正確さ」を養うこと。そのために必要なのは、中学英語の文法内容の総復習だ。

be動詞や一般動詞、助動詞、不定詞、動名詞、疑問詞、比較、接続詞、命令文、文型、受動態、現在完了のような、中1〜中3前期で学んだ基本的な文法をきちんと整理し、それぞれの文法の基本文を正しく英作文できるようにしておくこと。

ここでのポイントは、「基本文を正しく英作文できるようにする」ということだ。いくら並び替えができたって、空欄補充ができたって、日本語から正しい英文を書くことができなければ、本当の意味で文法が分かっていることにはならない。英文法の問題集には、必ずそれぞれの文法事項の基本文が掲載されている。その基本文を、文法上のルールを理解した上で正しく日本語→英語に直すことができるまでに仕上げておくこと。

語彙力の強化

語彙力も、入試までに比較的余裕のある夏の間に是非とも強化しておきたい。直接語彙を問う問題こそ少ないものの、条件英作文や読解問題などの問題だって語彙力がないと当然太刀打ちできないし、語彙数が多いほど読解スピードは断然速くなる。中1〜中3の教科書の巻末にある全ての単語の意味を知っていることはもちろん、スペルを正しく書けるようにしておくこと。

まとめ

全科目で共通して言えることだが、夏の間にやるべきことは、秋以降に本格的な入試演習入るための下準備である。夏の間から読解問題をガンガン解いたり、読解スピードを上げるということにこだわる必要はない。そういうことは、基礎がきちんと固まった後の秋以降に取り組んでいけばいいので、夏の間はとにかく基礎を固めておくこと。

特に英語は、夏の間に文法をきちんと固めておかなければもう手遅れになってしまうので、英語が苦手な人はとにかくこの夏頑張って復習しましょう。