平凡な子ほど、勉強に時間をかけるものなり

2012年7月10日

旧楽天ブログでもよく書いてきた、勉強の「質」と「量」のバランス。巷の自称教育コンサルタントや学習塾の先生なんかも、「勉強は量ではありません。勉強は質です。何時間勉強したかが問題なのではなく、短時間でもどれくらい質の高い勉強をしたがが重要なのです」と口を揃えて言う。多分そういうことを言っている人って、実際の教育現場を見ていないか、見ているけど本質が見えていない人が、上から目線で理想論を語っているだけなんだろなということが容易に推測できる。

この際だからはっきりと言わせてくださいな。
「そもそも短時間で質の高い勉強ができる子というのは、元々能力が高い子です!」

ハア〜!言いたいこと言えてスッキリ!!
質の高い勉強ができるというのは、勉強に対して効率が良いという意味であり、短時間でも問題が解けたり要点が整理できたり、そんなに時間をかけなくても暗記できたりする。しかし、それができる子というのは、頭がいいという証拠なんです。頭がいい子は、短時間でも十分質のよい勉強ができるから、どこかのコンサルタントが言うように、勉強は「量」より「質」という構図が当てはまるのかもしれない。

でも、中学生のみんながみんな、質の高い勉強がはじめからできるほど、能力が高いわけではない。何時間もかけないと暗記できない子もいるし、問題集を一ページ解くのが人の2倍かかる子もいる。解説書を読んでもすぐに理解できない子もいるのです。そういう子が、能力が高い子と同じように、短時間で質の高い勉強をしようとしても無理がある。平凡な子ほど、勉強にしっかりと時間をかけないと成績は上がりません。

ちなみに自分の塾で今年の4月から教えている子で、今回の定期テストで2科目満点をとった子がいるのだけれども、その子のテスト期間中の勉強時間は余裕で合計60時間を超えていた。塾が終わって皆が帰っても、その子は必ず最後まで残って勉強していました。ほかにも、中3で怪物のように勉強ができる子がいるのだけれども、短時間でちょいちょいって勉強しているのではなく、ほかの子が簡単に真似できないくらい多くの時間を毎日勉強に割いています。

成績があがっている子やテストの点数がとれる子というのは、間違いなく勉強時間をたっぷりとかけている。学校のワークを特にも、一回だけでなくて何回もやり直して解いてみたり、間違い直しのノートをまとめるときも何時間もかけて、間違えたポイントを考えたり、時には分かりやすいように図や絵を書いたりしながらまとめている。

短時間で質の高い勉強ができる能力があれば良いにこしたことはないけれど、それができなくても、勉強に時間と手間をかけられるヤル気と根性さえあれば、学校の定期テストの勉強も、公立の高校受験の勉強も十分なんとかなる。

ちなみに自分の塾には定期テスト前に「カンヅメ」という鬼の勉強期間があるのだけれども、期間中、土日は8時間以上、平日も毎日塾に通わせて勉強させている。平凡な子が勉強で勝つには、やっぱり時間をかけるしかないし、時間をかければかけた分だけ、しっかりと結果が出せるということを体感してもらっているのです。