偏差値70以上も夢ではない。驚くほど力が付く全国入試問題正解の使い方。

2014年10月9日

最近「高校入試 教材」とか「入試 教材 おすすめ」とかという検索キーワードでこのブログにたどり着く人が多いのだが、世の中に五万と出回っている教材の中で入試に最も役立つ問題集を1冊あげろと言われたら、迷わずに「2015年受験用 全国高校入試問題正解 英語・数学・国語」「2015年受験用 全国高校入試問題正解 理科・社会」をオススメする(英数国と理社用で2冊になってしまったが・・・)。
zenkoku
この問題集はその名の通り、2014年度に行われた全国の全ての公立高校入試問題と、全国の主要国私立高校の入試問題を集めた実践型の問題集だ。毎年うちの塾生にも購入させているが、初めてこの問題集を手にした途端、その分厚さに思わず絶句してしまうほどとにかく分厚い。その分厚さたるや、まるで電話帳のようなので、塾の業界では通称「電話帳」と呼ばれているほど。この分厚さをやり通すにはとにかく相当なエネルギーと勉強量が必要だが、それだけにやり通した後は相当の力がつく。

特に公立上位校を目指している人は、頑張って“電話帳”と格闘して欲しい。うちの塾の卒塾生でも、47都道府県全て制覇した生徒は偏差値70を余裕で越えた。例え全てやり通すことができなくても、3分の2でも解くことができれば、どんな問題にも対応できる力が付くことだろう。

ただ、これだけの分厚い問題集だ。扱うためにはそれなりにコツがある。闇雲に解く前に、まずはこの記事をじっくり読んで用法を頭に入れて欲しいと思う。

全国高校入試問題正解を効果的に利用するために

全国入試問題を解く目的を理解しよう

なぜ、星の数ほど存在する問題集の中から、私が「全国高校入試問題正解」をオススメするのか。その理由は次の5つ。

  • 入試問題の出題傾向が把握できる。
  • 同じ単元でも様々な角度からの問題に触れることができる。
  • 制限時間が設定されていることで、時間配分の感覚が鍛えられる。
  • 1つの入試問題を解くことで、ほぼ全ての主要単元が網羅できる。
  • 類題が腐るほどあるので、単元別にも克服できる。
  • 高校受験生なら自分の都道府県の6年分の過去問集を買う人が多いと思うが、特に上位校志望者にとって自分の都道府県の過去問集だけをやるのは危険すぎる。例えばここ神奈川県の場合、ここ数年で入試問題の出題傾向と難易度が大きく変わった。神奈川県の過去問だけをやると、このような出題傾向の変化に対応しきれないし、つい3年前の神奈川県の過去問も、出題傾向が変わった今ではほとんど役に立ちません。

    上位校志望者ならば、いつ出題傾向や難易度が変わっても良いように、どんな形式の問題でも解くことができる力を付けることが大切。全国入試問題集でいろんなタイプの問題を解くことで、そういう力が付くというのがこの問題集をオススメする最大の理由ということだ。

    1つの都道府県の入試問題を通しでやる場合

    この問題集に収録されているのは全て入試問題なので、もちろん中学3年間の内容が全て盛り込まれている。つまり、今のような年度の途中だと、まだ学校や塾で習っていない未習範囲があるということだ。「じゃあ、学校で全て習ってからやろう」というのはいくらなんでも遅すぎるし、進度の遅い学校ならば、入試の1週間前にやっと教科書を終える学校もあって、これじゃ全然間に合わない。塾に行っている人は塾の進度に合わせて、行っていない人は英語などの自学可能な単元は、早めに中3内容を終わらせておこう。

    中3内容を全て学び終えた科目から、1つの都道府県を全て通して解くスタイルで取り組むと良い。国語・英語は通しで解いた方が練習になるだろう。その際、必ず時計を見えるところに置き、制限時間内に解くことを心がけること。分からない問題が合ってもそこで解くことを止めず、必ず最後まで解き切ること。

    必ず採点・やり直しを

    解き終えたら、必ず採点とやり直しをするのはもはや当たり前。やりっ放しにしても力は付きません。ただ、全ての間違えた問題をキッチリと間違い直ししている時間もないのも事実。間違えた問題に対しては、「なぜ間違ったのか」「どのように考えればよかったのか」が分かればとりあえずOKとしよう。

    間違いの中で、「これは覚えておくべき」というものや「これはもう少しじっくり解いてみたい」というものがある時は、間違い直しノートにメモを残しておくといい。ちなみにうちの塾では、1ページを2つに分けて、左側に自分の解答を、右側に解説やメモを残しておくように指導している。

    単元ごとに解く場合

    数学や理科、社会などの単元の区別が明確な教科については、まずは通しでやらずに習ったところや強化したい単元のみをピックアップしてやると良い。例えば数学の「関数」を強化したいなら、全ての都道府県の「関数」の単元のみを1問ずつ解いていく。そうすると、同じ「関数」という単元でも色んな角度からの視点に触れることができ、全ての都道府県の関数をやり終えた頃には、どんなタイプの関数の問題でも解けるようになっているだろう。

    いつからとりかかるか

    英語や国語なら、もうこの時期から通しで解いていこう。「1日に1県」、「1週間に4県」など、自分で目標を決めてコンスタントに解くと良い。ちなみに、英語や国語などの読解問題が中心の科目は、47都道府県を制覇することである意味多読をしているのと同じことになり、読解問題に対する力が相当付くだろう。特に英語。全国入試を解いている子と解いていない子では、長文読解のスピードに雲泥の差が出る。

    数学・理科・社会の科目は、既に習っている単元から単元別に解き始めること。それで、全てを習い終えた12月1月のラストスパート時に、復習と時間配分の練習を兼ねて、通しでもう一度解くと効果的。

    まとめ

    全国入試問題集は特に上位校向けにオススメする。この辺でいうと、小田原・厚木・平塚江南・湘南などの特色検査実施校を志望している子はやっておくべき。コレをやっておくと、例え入試問題の傾向が変わっても慌てなくてすむし、様々な角度からの問題に触れることで特色検査対策にもなる。

    だまされたと思って(別にだましてないけど)頑張って全国47都道府県制覇してみ?大変だけど、でもかなり力付くから。うちの卒塾生も、レベルが上がるのが実感できるからか、受験勉強と言えば全国入試!みたいに全国入試を解きまくっていた。

    ちなみに、「全国入試問題集正解」は販売数に限りがあるので、欲しいなら今のうちに買っておいた方が良いと思います。