入試まであと85日となりました。ようやく3年生の定期テスト期間も終わったので、ここから本格的に受験モードに切り替えます。
ということで、今日からは週3日の通常授業に加え、週2回の自習日が加わり、週5日通塾が始まります。と言ってもかなり前から自習を含めて週5日塾に通っている子がほとんどですが…。
週5日通塾開始日の今日は、毎年恒例の合格手帖を1人1人に手渡して、受験勉強の流れ、勉強方法、各教科の注意点などのガイダンスをみっちりやりました。
今日は、うちの塾オリジナルの「合格手帖」の中身を公開しながら、受験の計画的かつ戦略的な戦い方について書いてみます。
週ごとの計画・行動
計画は1週間タームで立てていく
受験勉強は長期戦です。短期戦の定期テストのように、とにかくワークをこなしたり、過去問を解いておけば大丈夫というものでもないし、もちろん一夜漬けなんとかなるというものでもありません。長期戦の受験を効率的に戦うには、ある程度の計画性がどうしても必要になります。
そうは言っても今から85日先の計画まで立てられるわけないし、絶対に守れない夏休みの計画のようなガチガチの1日の行動計画を立てるのも違います。
このブログでも何度も書いていますが、受験勉強は1週間を1タームとして考えていくと、うまく計画を立てやすくなります。あと入試まで85日と考えるのではなく、あと12週、つまり12タームだと考えましょう。
今週何をやるのかを、優先順位が高い順にリスト化していきます。「計画」と言っても何も大袈裟なものではなく、週ごとのやるべきことをリスト化していく。ただそれだけです。ただそれだけですが、これをやるのとやらないのとでは、勉強の一貫性や連続性がまるで変わってきます。
計画を立てる時の注意点は、できるだけ細分化して、具体的に立てること。人は、計画が具体的であればあるほど、実際の行動に移しやすいと言われています。
たとえば、「社会 歴史」では大雑把すぎて、何をやらなければいけないのかさっぱり分かりませんが、「社会 明治時代(テキストP〇〇〜P△△)」と書いておくと、何をやるべきかは一目瞭然で、すぐに行動に移すことができます。
日々の勉強内容を記録する
計画を立てた後は実行あるのみです。週ごとのTodoリストに沿って勉強していきます。
日々の勉強内容は、きちんと記録をしておきましょう。合格手帖には日々の行動表があり、1日の終わりに勉強した時間枠を囲み、その枠の中に何を勉強したかを記録するようになっています。
「3日前の夕飯に何を食べた?」と聞かれても思い出すのは大変だけれど、毎日何をどれだけ食べたかを記録しておけば、計画的に食事をとるようになり、ダイエットの成功率もグンと上がるそうです。
勉強もそれと同じです。何にどれくらい時間を使ったかを毎日記録していくことで、日々の勉強に連続性と計画性が生まれます。
週ごとに振り返る
合格手帖では、週ごとにTodoリストの進捗状況を整理したり、1週間の各科目の勉強時間を割り出してみたりして、1週間ごとに勉強計画や行動を振り返ることで、計画を修正・調整していきます。
また、塾長が1週間ごとに1人1人にコメントを書き入れることでフィードバックを行い、進捗状況のチェック、勉強内容や勉強量に問題がないかどうかをチェックしていきます。
これを12週繰り返していきながら、計画的に、戦略的に、塾生一人一人に応じた受験勉強を実行していくのです。
模試記録ノート
戦略的な受験勉強に欠かせないのが模試です。模試を受ける意味や模試の受け方については、以前ガッツリとまとめた記事があるので参考にしてください。
参考:入試模試をいかに活用するかが合格への近道:模試を120%活用する方法
合格手帖の最初には、これから受ける模試全ての「模試記録ノート」のページを用意しています。
模試を受けるたびに、失点の原因や弱点分析を行い、これからやるべきことを考えて書き出します。これをもとに、毎週のTodoリストを考えていくことで、弱点補強ができるのです。
マニュアル
合格手帖の最後には、効率的な勉強の仕方や時間管理術などをまとめたものを7ページくらい付録としてつけています。今日のガイダンスでも、この付録にまとめたことを、しゃべり倒しました。
ほとんどの生徒にとって、これが初めての受験です。「はい、あなたたちは受験生です。だから今日から受験勉強をしましょう。」と言っても、何をどのように勉強すればいいのかなんて分かるはずがありません。
だから、まずは勉強の仕方や、受験勉強ならではの注意点、時間の使い方と勉強の種類、成果が出始めるポイントなどをきちんと丁寧に説明することが重要だと考えています。
このブログの記事をまとめたり書き直しているものも多いので、紹介しておきます。
- 受験勉強教科別マニュアル2017
- 受験勉強の大まかな流れ
- 勉強の成果が断然違う、受験生のための時間管理術
- 受験勉強の効率を上げる「ルーティン化」
- 受験生にとってのインプットとアウトプットのバランス
- 入試直前期(1月〜2月)、勉強効率を高めるために
まとめ
以上が合格手帖の全貌です。毎年微調整を加えながら作り変えていますが、これをやることで行き当たりばったりの勉強をする生徒がほとんどいなくなりました。
受験勉強は、ただガムシャラにやればいいってものではありません。また、塾から与えられたものを、何も考えずにただこなせばいいというものでもありません。
自分に何が必要なのか、この勉強は何のためにやっているのか、いちいち自分のアタマで考えながら勉強することが、受験勉強で最も重要なことです。合格手帖は、塾生一人一人が、自分の受験勉強を自分のアタマで考え、行動するためのツールとして使っています。