高校入試も終わったことだし、大反省会をしようか。(数学編)

2016年2月23日

19日(金)〜22日(月)まで代休を頂いていました。お蔭様で良い気分転換ができました。
今日から通常授業の再開です。11月から毎日塾に来ていた中3生がいない教室は、がらんとしていて寂しい気分になりますが、いつまでも感傷に浸っているわけにはいきません。今年の高校入試が終わったということは、イコール次の戦いの火蓋が切られたということ。ということで、次の入試に向けて一人大反省会をしたいと思います。

とりあえず某大手塾の平均点は上回ったが・・・

先週、某大手塾さんの自己採点結果が発表されました。国語の自己採点平均は某大手塾さんに負けてしまったものの、他の4科目と合計点では上回ることができました。某大手塾さんにとっては、うちみたいな風が吹けば飛んでいく塾の平均点なんて眼中にないでしょう。しかし、うちの塾のような小規模塾、しかも各大手塾と生徒の学力層が被っている塾にとっては、やはり大手塾に勝たないと存在意義がないのです。乱暴な考え方かもしれませんが、本気でそう思っています。

大手塾の方が伸びるのであれば、うちみたいな小規模塾をお客様に選んでいただく理由がなくなってしまいます。小規模塾だからこそ小回りが効く分、大手塾にできないことをやり、大手塾が提供する以上の価値を提供しなければ、うちのような小規模塾は途端に潰れてしまいます。

ただ、入試の問題の内容を吟味し、塾生の自己採点結果と照らし合わせてみた結果、うちの塾もまだまだダメだなというのが正直な感想です。もっと点数を取らせてあげたかった。日曜日の記事にも書きましたが、もっともっと強い塾を創りたいと思っています。そのためにも、今年の反省と各教科の課題を書いていきます。

数学の反省

なぜ「難しい」と思わせてしまったか

まずは数学から。うちの塾の自己採点結果は71.5点でした。学力検査直後に出した講評では、「数学は難化」と書きました。実際、うちの塾生に聞いても「数学が難しかった」という感想がほとんどでした。しかし、落ち着いてもう一度解き直してみると、今年の数学は難しくなってはいません。それにも関わらず「難しかった」という感想が出るということは、これは私の指導力不足以外の何物でもないでしょう。

なぜ塾生に「難しかった」と思わせてしまったのか。それは、以前も書きましたが、うちの塾生に「関数と証明で点を取れ」と教え込んでしまっていたからです。今年の入試数学では、その関数の最後の問題と証明の難易度が上がりました。いや、これも本当はそこまで難しくはないのです。しかし、「関数で点を取れ」と言っていたわりには、座標を文字で置き換えて方程式に持ち込んで解く練習が少なかった。証明に至っては、補助線を引いて証明する問題をほとんど扱ってこなかった。

関数も証明も、指導や練習が手薄なところが出題されてしまったがゆえに、塾生に「難しかった」と思わせてしまったのです。しかもその2つで点数を稼げと教え込んできたばかりに、塾生もそれらに固執してしまった。もう、これは本当に猛省しています。

今後取り組んでいくこと

今年の数学の問5は一次関数のグラフでした。しかも関数は神奈川の共通入試初の座標を文字で置くパターン(もちろん他の解き方もありますが、方程式が最も解きやすいでしょう)。教育委員会は意図的に数学のパターンを毎年コロコロと変えてきているといって間違いないでしょう。

ということは今後、指導が手薄の部分をつくってしまってはいけないのです。出題されるされないに関わらず、きちんと全てのパターンや解法を教え、しかも入試までに「難しい」と思わせないくらいの練習量を積まなければいけない。ちなみに、関数の座標を文字で置く問題は今年の中3生にも教えていますが、教えていても試験中に解法が思い浮かばないレベルであれば、それは教えていないも同然です。定着するまでの練習量が圧倒的に足りなかったということです。

今年の反省からまず取り組むべきこととして、中3生の数学の進度を早くします。今までは中3内容を12月に全て終わらせ、そこから冬期に空間図形の強化という流れでした。関数や証明、方程式などは、その単元を教えた時に入試レベルの問題を扱っていました。しかし、やはり入試直前期にやり込まないと、入試で解けるようにはなりません。

よって来年度は、中3数学の内容を10月〜11月までに終わるようなカリキュラムを組み、そこから全単元の入試演習をする予定です。入試演習は、全国入試の公立レベル+昔の独自入試レベルのものを、全パターンやり込みます。問題は、そのような入試対策テキストが存在しないということですが、仲良くさせていただいているGゼミナールの先生とコラボしてオリジナルテキストを作成するということで、解決しました。

もちろんテキストを自作するのはかなり大変なのですが、それは覚悟の上。やった方が良いと思うことは大変だろうと全部やるのが、小規模塾の小回りの効くところ。それに、大変だろうけれど、同時にワクワクもします。

まとめ

今日は数学の反省会だけとし、英語や理科は次回以降にします。
塾の仕事は毎年同じではありません。教える内容は同じでも、生徒の学力層・性格・目指す高校も違うし、何より入試自体もダイナミックに変化する。その変化に合わせて、教える側も柔軟に変化していかなければ、強い塾にはなれないと思っています。