入試まであと2週間あまり。直前だからこそやっておくべきことをアドバイス。

2016年1月29日

普段は1日5000〜6000PV程度のこのサイトですが、ここ2日間は7000〜8000PVくらいに跳ね上がっています。そのほとんどが、「○○高校 倍率」というような倍率関係のものばかり。倍率が気になる気持ちも十分わかるのですが、いくらアレコレと調べても、倍率は自分の力でどうしようもありません。しかも、2月1日の夜には県教委から正式な倍率が発表されます。ちょっとくらい早く知ったからって、志願変更は結局2月4日から。今は1分1秒でも時間を惜しんで勉強する時期です。自分の力でどうしようもないことに時間を割く暇があれば、自分の力で何とかなる勉強に対して時間を割きましょう。

去年書いた記事ですが、こちらもよければ参考にしてください。
参考:倍率が高くなると入試が難しくなるのはなぜかを説明してみる。

倍率を考えてもどうにもならない

去年も同じようなことを書きましたが、倍率が何倍でも、定員内に入れば合格するし、入らなければ不合格になります。例えば定員が360人の高校ならば、倍率が1.01倍だろうが1.5倍だろうが、1位〜360位までに入れば合格するし、361位以下は皆不合格です。神奈川県の公立高校であれば、ほとんどの高校が2倍以内の倍率でおさまります。つまり、受検生の半分くらいに位置する学力があるのなら、倍率が何倍であっても合格するのです。

倍率のことばかり考えてアレコレと心配したりネットを行き来するよりも、受検生の半分くらいに位置するためにはどうすればいいかを考えた方がよほど建設的ですよ。

あと2週間しかない?あと2週間もある?

さて、入試まであと18日。2週間あまりになりました。この2週間という期間をどう捉えていますか?大半の人は「あと2週間しかない」と焦っていることでしょう。また、「2週間ではもう伸びない」と諦めモードに入っている人も少なくないでしょう。

しかしよくよく考えてください。普段の学校の定期テストであれば、2週間前は「まだまだあと2週間もある」とのん気に過ごしていましたよね?そして2週間もあれば、英数国理社の5教科はもちろん、技能4教科を合わせて9教科、ある程度の点数まで仕上げることができた経験は誰でも1回はあるでしょう。

もちろん、定期テストのように範囲がなく、難易度も比べ物にならない入試と定期テストを同じように考えることはナンセンスなのかもしれません。しかし、2週間もあれば、範囲がせまい定期テストとはいえ、9科目分も仕上げられる時間が残されているのもまた事実です。入試においても同様。1科目ではなく1単元と考えれば、あと9単元はマスターできる時間があります。

あと2週間で何をやろうか?

ルーティンの勉強は継続する

あと2週間で何をやろうか考える前に、ラグビーの五郎丸選手ではないけれど、これまでやってきたことはルーティン化し続けましょう。2週間前だからと、何も特別な行動をする必要はありません。うちの塾生で言うと、毎日のリスニング、数学10問テストの復習などです。

本番に向けて、解く順番・時間配分の再確認を

受験直前のこの時期だからこそやっておきたいことは、本番に向けて、問題の解く順番や時間配分の再確認をしましょう。うちの塾でも、つい最近英語の過去問を使って時間配分の最終確認をやりました。

問1:リスニング⇒10分(短縮のしようがない)
問2〜問6:語彙・文法系・英作文⇒8〜10分
問7:長文⇒10分以内
問8〜問9:短文+長文⇒15分〜20分
※時間が余れば問7〜問9の見直し。見直しは「選ばなかった選択肢」の吟味。

神奈川の英語は、問7〜問9の配点が全体の5割弱と読解問題の配点が高くなっています。この部分にいかに時間を回せるかどうかが鍵になり、そのためには問2〜問6までの文法系・英作文をいかに短時間でサクサクやっつけられるかが重要になります。そのために、うちの塾では中3の4月からずっと、「文法特訓」と称した問2〜問6と全く同じ傾向・問題数のテストを8分以内で解く練習を計80回繰り返してきました。

時間配分や解く順番に関しては、過去問や模試などを使って、特に英語・国語・数学できちんと確認しておくこと。この3教科は時間配分を失敗するとかなりの痛手を喰らう科目です。

頻出分野の再確認

ここ最近の神奈川県の公立入試は、これまでの頻出分野以外からの出題が多く、どの単元が出題されるか予想が難しいようになってきています。しかし、直前でやるべきことは、これまでの頻出分野の再確認です。もう今は、出題されていない分野を一生懸命やる時期ではありません。

5教科の中で、特に頻出分野を再度しっかりと確認しておきたいのは数学です。神奈川県の数学の頻出分野と言えば、関数・確率(資料の整理)・方程式・空間図形・図形の証明です。その中でも、解法をきちんと知っているかどうかがモノを言う資料の整理・関数・空間図形・図形の証明は、念には念を入れて解き方を再度確認しておきましょう。

数学に関しては、こちらの記事も参考にしてください。
参考:【2016年度版】神奈川県入試数学で狙われやすいところと注意点のまとめ

過去問や模試などのリベンジ

直前期は、以前解いた過去問や模試、全国入試を解いている人は既に解いた都道府県の問題のリベンジをしてみましょう。以前解いたときよりも点数がアップしているはずです。直前期は、点数がアップしている実感、成長している実感を持つこともまた大切なのです。

特に以前撃沈した模試や、全く解けなかった全国入試の問題を中心に再度リベンジしてください。1回目の敗戦を踏まえて、時間配分や問題を解くときの注意事項をもう一度頭に叩き込みましょう。

理社の苦手9単元の復習or全国入試で穴探し

先ほども書いたように、範囲の狭い定期テストならば、9科目を仕上げることのできる時間がまだ残されています。ここでペースダウンする必要はありません。直前期の勉強でもまだまだ効果の高い理社に絞り、特に苦手な9単元を復習しましょう。何度も何度も飽きるほど書いていますが、復習と言ってもノートまとめやテキストを眺めることではありません。入試形式の問題を解き、解けない問題は基礎を確認を繰り返しましょう。

なかには、既にかなりの勉強量をこなしているので、「今更9個も苦手なところがない」という人もいると思います(・・・というよりいて欲しいです)。そういう人は、全国入試問題集を都道府県ごとに通しで解きましょう。いくら苦手な単元に心当たりがない人でも、満点をとることはなかなか難しいと思います。「解けなかった問題=自分で気が付いていなかった知識の穴」です。
このように、全国を通しで解き、解くたびに知識の穴を見つけ出しては埋めていく作業を繰り返し、入試本番までに1つでも知識の穴を潰していきましょう。