このままいくと不合格まっしぐら!残念な受験生の特徴。

2015年11月26日

欠席していた生徒と忘れた生徒の2名を除き、昨日までで中3生全員の1回目の合格手帖チェックを終えました。合格手帖をチェックすると、本当に色々なことが見えてきます。

現厚木高校生が2年前に綴っていた「合格手帖」の一部
現厚木高校生が2年前に綴っていた「合格手帖」の一部

正しい方法で努力を続けている人は、やがて伸びてきます。いつ伸びるのかは人によって様々です。努力をしてすぐに結果が出る人もいれば、1ヶ月後・2ヶ月後に少しずつ結果が表れてくる人もいます。または、もしかすると1年後(受験は終わっていますが)に結果がようやく出る人もいるでしょう。すぐに目に見える結果が欲しいというのが人情というものですが、焦りは禁物です。結果が出るまで焦らず、結果が出ないからと言って腐らず、正しい方向で正しい勉強を積み重ねていきましょう。

今日の記事では、1回目の合格手帖チェックで、このままの状態を続けるとどう考えても志望校に合格しないと思われる人の特徴をまとめてみます。

土日の受験勉強が合計2時間未満の人

もう、間違いなく不合格まっしぐらです。土日のスケジュール記録の一例を見てみると、昼まで模擬試験→昼食1時間→買い物2時間→自由時間2時間→宿題など1時間→夕食1時間→受験勉強30分→TVなど自由時間→風呂→就寝・・・となっています。

模試を除いた1日の総勉強時間が1時間30分です。受験しない小学生の方でももうちょっとはやっているでしょう。土日は学校はないわけですから、1日のうちで、睡眠・食事・風呂などをのぞいて自由に使える時間が少なく見積もっても12時間程度はあります。その12時間の使い方を決めるのは、誰でもなく自分自身です。自分がどうなりたいか、何を達成したいかによって、時間の使い方の優先順位を決めるのです。

たとえば、将来ピアニストになりたいと思っている人がいるとします。その人が、1日のうちピアノの練習にかける時間が1時間ちょっとで、他の8時間くらいゲームに時間をかけているとしたらどうでしょうか。ゲーマーにはなれるかもしれませんが、ピアニストには絶対になれないのは誰の目にも明らかです。

高校受験は短期決戦です。神奈川県の公立入試まであと約80日です。その中で土日はというと、あと11回ほどです。ムダに過ごせる土日は1日もありません。勉強の成果はかける時間の多さでは必ずしも決まりませんが、ある程度時間をかけないと勉強にすらなりません。過去問を1教科解くだけでも50分、それのやり直しを含めると少なくとも1時間20分はかかります。1日1時間ちょっとの勉強で、どうやって全科目の偏差値を上げられるのか、そのやり方があれば是非教えてほしいくらいです。

人生のうちで「ここぞ」という80日を頑張れない人は、何をやっても頑張れない人だと思います。頑張れないという性格上の弱点は、勉強できないという弱点よりも、生きていく上で大きな損失を被るでしょう。まさに「残念な人」としか言いようがありません。

教科にかける時間・量のウェイトが間違っている人

次は、きちんと努力しようとしているのだけれども、力を入れる教科の配分が間違っている人です。せっかく努力をしているのに、努力の方向性が間違っていると、やはり結果はついてきません。

このブログでも何度も書いているように、また授業中も何度も話しているように、比較的短期間で伸びやすい科目は数理社です。一方で、英語や国語は伸びるのに非常に時間がかかります。特に国語の現代文に関しては、もし80日間で偏差値が急上昇する科目であるのなら、既に国語の偏差値は高いはずです。

それにもかかわらず、英国ばかりを優先し、数理社にかけるウェイトが少ないと、これだけ努力しているのに全く結果がでない・・・という状態になってしまいます。1週間にもの凄い量の国語の全国入試問題集読解問題を解いている生徒がいましたが、受験国語においては、国語は「量より質」が大事です(定期テスト国語は「質より量」)。量をたくさんこなすよりも、1つの問題を解いた後のやり直しと解き直し、答えの導き方のプロセスを理解するようにすることが何よりも重要です。

心当たりのある人は、もう一度この記事を穴が開くほど読んでみてください。
参考:受験勉強科目別攻略法:各科目の性質に合った勉強をすると受験はうまくいく。

ガッツリと時間がとれるときは、数理社の単元別復習+全国入試問題集単元別10問以上をやりましょう。国語や英語の長文読解は、1日に何時間もやるというより、毎日少しずつやるというスタンスで勉強すること。

時間を上手くまとめられていない人

1年ほど前に「勉強の成果が断然違う、受験生のための時間管理術。」という記事を書きましたが、同じ長さの時間を勉強に費やしても、それが「まとまった時間」であるか、「こまぎれの時間」であるかで、勉強の成果は変わってきます。

合格手帖のスケジュール記録をチェックしていると、時間を上手くまとめられていない人が非常に多いことに気が付きます。時間を上手くまとめられていない人は、学校から帰ってから塾に行くまでの夕方の時間や、土日の午前中の時間を有効に活用できていません。

たとえば学校から帰ってくるのが遅くて16時だとして、塾の授業が始まるのが19時からなので、その間3時間あります。夕食を食べて塾に行くまでの時間に1時間かかるとしても、2時間のまとまった時間が生まれます。過去問なら1教科を解いて、十分やり直しする時間もあるでしょう。2時間で過去問に取り組むのが不安ならば、その間に英語や国語の読解問題を1題解くことも可能です。英語や国語の読解問題なら、解くのにせいぜい15分程度、やり直しを含めても50分程度で事足ります。塾や学校の宿題をここに充てても良いでしょう。このように夕方の時間を有効に使うことにより、塾の授業がない日の夜に、数理社をやるためのまとまった時間が生まれます。

スケジュール記録をする目的の一つは、ムダな時間をできるだけ省き、時間を上手にまとめられるようになることです。まとまった勉強時間に何をするか、そしてまとまった勉強時間をどのように捻出するかを考えながら1日を過ごすと、時間の使い方が上手になり、同じ時間の長さをかけていても勉強の効率が上がります。

まとめ

今回、3年生の合格手帖を初めてチェックしてみて痛感したことは、伸びている子は正しい勉強方法に対してしっかり時間をかけていて、伸びていない子はやはり勉強時間自体が異様に少ないということです。やらないと伸びない、至極当然なことなのですが、3年生の1週間の過ごし方を見て、伸びていない子がなぜ伸びないのかの理由がハッキリと分かりました。

中3生は、定期テストも終わり、部活動も学校の行事も何もありません。今まで部活や学校行事、定期テストにかけていた時間をそっくりそのまま受験勉強に回しましょう。自由を謳歌している場合ではありませんし、今自由を謳歌していると、80日後に自分だけ泣くことになります。