受験勉強の効率を最大限に高めるために:受験勉強基本の3つのエッセンス

2015年10月23日

これから本格的に受験勉強に取り組む高校受験生のために、勉強の効率を最大限に高めるための勉強に対する考え方を、3つのエッセンスとしてまとめてみました。
0ca48c0ac2b87896ee2dc5aa7d7b4cc3_s

まずは目の前の1点を取りにいこう

現状の点数が合格点から遠ければ遠い受験生ほど、一気に点数を上げるための勉強をやりたがる。たとえば、まだまだ英文法の基礎ができていないのに、長文読解の方が配点が高いからと、文法の基礎を疎かにして長文読解の勉強ばかりに着手するなど、高校受験生だけでなく大学受験生にもよくあるパターンだ。

いつ取れるか分からない10点20点のための勉強よりも、次の模試やテストで確実に1点上げるための勉強をすること。目の前の1点を本気で取りにいく勉強をすること。一見遠回りに思えるかもしれないけれど、実は得点アップのための一番の近道だ。

目の前の1問をきちんと理解しようと思えば、その1問の問題の本質や解法、自分が陥りやすい間違った思考パターンを、深く研究しなければいけない。そして、その1点を確実に取りにいくために、たくさんの類題演習を積む必要もある。たった1点のためにこのような勉強をしていれば、つまり1点を本気に取りにいく勉強をしていれば、実は1点どころかもれなく5点くらいはついてくる。

雲を掴むような勉強を繰り返しても効果はない。それよりも確実に1点ずつ上がっていると実感できるような勉強を繰り返すこと。毎日、「よし、これで次の模試では確実に1点は上がるぞ」という実感が持てる内容の勉強をすること。たった1点かもしれないが、現状を打破するにはまずはその1点を取りにいくことが重要なのだ。

「何のために」これをやるのかを考えよう

勉強に悪い意味で慣れてしまった受験生は、今やっている勉強が何のためになるのか考えないまま、ただ惰性で問題集を解いていくようになってしまう。それだけですめばまだマシな方で、もっと症状が悪化していくと、何のためにやるかという目的自体をはき違えてしまうようになる。お恥ずかしい話だが、うちの塾にも今年このような受験生がたくさんいる。

スポーツの世界でも、「何のために」このトレーニングをやっているのか考えることは非常に重要だと言う。たとえば筋トレをするときでも、「このトレーニングをすることで、どの部分の筋肉増強に効き目があるのか」と意識するのとしないのでは、同じトレーニングをしていてもその効果がまるで違ってくるそうだ。

勉強もこれと同じ。「何のために」を考えず、「何となく」やっていても効果は出ない。問題集を解くときも、「何のためにこの問題集を解くのか」「これを解いていくとどのような効果があるのか」をいつも考えながら勉強しよう。それを考えずに勉強していると、「とりあえずこの問題集を終わらせよう」などいつの間にか目的がすり替わってしまい、「終わらせる」という目的のために、間違い直しも適当にやってしまったり、じっくり熟考することなく解き進めてしまったりなど、本来の目的と努力が別の方向を向いてしまう。

どんな些細な勉強でも「何のために」やるのか、目的意識をしっかりと持ち、その目的を達成するために取り組んでいるという実感を持つこと。

もう二度とこれをやらないという気持ちで反復しよう

勉強をしているときは、いつも「もう二度とこの勉強をしない」という気持ちで取り組むこと。「今は分からなくても、また後で復習すればいいや」とのん気な気持ちで勉強しているから、いつまで経っても成績が上がっていかない。そして、特に受験勉強の期間が短い高校受験生にとっては、後からやろうと思っていても、後になって復習する時間がほとんど残されていないのがオチだ。

そして大切なことは、「もう二度とこれを勉強しない」という気持ちで勉強し、その勉強を繰り返すことだ。矛盾していると思われるかもしれないが、よほどの天才級の頭脳の持ち主でもない限り、どれほど意識を高くもって勉強していても反復を怠っては知識は身に付いていかない。勉強するときは、「もう二度とこれをやらない。今回の1回限りで絶対にマスターしてやるんだ。」という気持ちで取組み、やり残しのないように、丁寧に慎重にやる。覚えるべきところは確実に全て覚える。解き方が分からない部分はうやむやにすることなく、分かるようになるためにあらゆる手段を使う。そして、それを本当に習得できるまで同じ気持ちで繰り返そう。