今日、中3生の保護者様対象の入試説明会を実施しました。うちの塾内の保護者説明会、事前に出欠は取らず、塾内通信とメールでお知らせするだけなんですが、毎回出席率100%なんですよね。保護者様の意識がめちゃくちゃ高くて、塾の指導に関しても協力的な方が多いことが、うちの塾の特徴の1つだと思っています。
そんな気合の入った保護者様対象の説明会なので、この2週間、面談の傍で気合いを入れて今日のための資料を作ってきました。とくにこの1週間は怒涛の日々で、帰宅してから深夜まで資料作りをしながら気がつけば床で猫と一緒にぶっ倒れていたなんてこともあり、なかなかファンキーな生活をしておりましたが、ようやくひと段落つきました。
…と思ったら次は夏期講習の準備からの、今度は怒涛の夏期講習が始まります。またまたぶっ倒れそうな日々が続きますが、それは部活に塾に忙しい塾生たちだって同じこと。忙しいけどその分めちゃくちゃ楽しいんで頑張ります。
今日の説明会で、高校入試、特に入試日程が早い神奈川の公立入試の場合、勝負どころは夏休みや冬休みのような長期休暇だという話をしました。もうすぐ夏休みということで、今日は高校受験に勝つために、夏休みに取り組むべきことについて書いてみたいと思います。
夏休みに取り組むべき2つのこと
まずは結論から。
トップ校を目指す県内の受験生が夏休みに取り組むべきことは、主に次の2つ。
- 中1中2の基礎固め
- 中3内容の予習
です。
では、それぞれの内容について詳しく書いていきます。
夏の受験勉強の土台をつくる
受験勉強初期にあたる夏休みにやるべきことは、とにかく基礎を固めることです。英語なら中1中2の英文法や単語、数学なら各分野の定期テストレベルの問題の解法、国語なら基本的な読解法、理科社会なら中1中2の範囲の基礎の復習です。
注意して欲しいことは、基礎を固めたからといって入試問題が解けるようになるわけではありません。模試の偏差値だって、基礎を固めたくらいではほとんど上がりません。
では、どうしたら入試問題が解けるようになり、模試の偏差値が上がるのでしょうか。それは、実際に過去問を解いたり、過去問にレベルも形式も類似する問題をたくさん解く「実践演習期」のときです。この実践演習の時期に、実力も偏差値も、入試への得点力もぐんと伸びていきます。逆に言うと、入試問題と同程度の実践演習を繰り返さない限り、入試への得点力も身に付かないし偏差値も上がりません。
「じゃあ今すぐに実践演習に取り掛かろう」と意気込む人がいるかもしれませんが、基礎も何もできていないうちから入試問題を解くのは無茶です。だから、まずは基礎づくりから始めるのです。偏差値が一番伸びる「実践演習期」に早く移れるように、まずは基礎の土台をつくるのです。
夏の間はまだ難しいことをする必要はないので、学校の教科書や定期テストレベル、基礎的な問題集レベルをスラスラと解けるレベルにまで仕上げてください。
中3内容の予習
ほとんどの塾の夏期講習では、中3内容の予習のカリキュラムが組まれていると思います。塾の夏期講習に行く人は、そのカリキュラムに従って勉強していれば問題はないはずです。
夏期講習以降で習う中3内容は、どの科目も入試内容に直結します。消化不良を起こさないように、きちんと消化していきましょう。間違っても、「今わからなくてもあとで復習すればいいや」という姿勢で講習を受けないように。中1中2の復習もあるんです。入試問題の実践演習もこなさなくてはいけません。あとで復習している時間なんてほぼありません。
問題は、塾に通っていない受験生です。問題集や参考書を見ながら予習を進めて下さい。特に予習を進めて欲しいのは英数です。英語は文法の予習。できれば分詞や関係代名詞まで予習したいところです。数学は頑張って2次関数くらいまでは予習しておきましょう。
なぜ予習が必要なのかというと、これも先ほど話をした「実践演習期」の期間を確保するためです。実践演習期に過去問や入試問題レベルを解くためには、中3内容を全て履修しておく必要があります。学校の授業では、中3内容を習い終えるのは早くても12月、ひどいところだと受験直前という学校もあります。それまで待っていると、一番偏差値が伸びる実践演習に時間をかけることができません。
まとめ
繰り返しますが、夏の間は、とにかくあきれるくらい基礎の復習と、中3の予習に取り組みましょう。これをサボると、最も力を伸ばさなければいけない秋や冬の「実践演習期」に、実践問題に取り組むことができず、教科書の基礎をやり直さなければいけないハメになります。基礎をやっただけでは、偏差値は伸びません。その伸びない勉強を直前にやることになると、当然受験は失敗しやすくなります。
夏休みの前って、なぜか全能感に溢れるんですよね。「40日間でアレもコレもやってやる、オレはこの夏で変わるぞ!」みたいな。その意気込みはいいんですが、40日間って長いようで、実際はそんなに長くない。しかもまだまだ学力も鍛えられていない時期です。できることは限られます。
アレもコレもやるぞと欲張った計画を立てるのではなく、最低限復習に取り組む単元を考え、その最低限を高いレベルで取り組むことを心がけてください。
では皆さん、充実した夏にしましょう。