昨日の合宿レポートの続きです。
合宿中に取り組んだ内容
今日は残りの国語と社会のレポートです。
国語
合宿中の国語は、資料をもとにした記述問題に取り組みました。資料をもとにした記述問題を解くポイントは「型」です。あれは、自分の頭の中にあるオリジナリティを発揮して自由に解答するものではありません。小学生の作文コンクールじゃないんだし。
入試問題である以上、「解き方」「ものの考え方」というものが存在します。そして国語の資料をもとにした記述問題は、その解き方となる「型」さえ身につけることができれば、短期間で克服することが可能な部分です。
入試まで残り1ヶ月やそこらとなると、小説や説明文などの読解問題で劇的な得点アップはさすがに見込めません。ただ、知識問題や古文、今回の合宿で取り組んだような記述問題はまだまだ得点アップが見込める部分です。
「国語なんてやっても点数は上がらない」というのは勘違いもいいところ。国語だって5教科のうちの1つ。勉強の方法がないなんてこと、あるはずないんです。
↑国語の記述問題採点中。ちなみに合宿中は、講師も生徒も皆ジャージで統一しています。
社会
社会は東京学芸大学附属高校や国立高専などの国立高校の問題に取り組みました。ちなみに、今年はうちの塾から国立高校を受験する生徒はいません、念のため。
国立高校の受験生がいないのに、なぜ国立の問題に取り組むのか。その理由は次の3つです。
- 細かい知識の確認ができる。
- 難関私立によくありがちな、マニアックすぎる問題は出ない。
- 知識を活用する問題が多い。
夕方後の自習タイム。予想問題や過去問ばかりではなく、国立の高校の問題と格闘することで、ちょっとやそっとではコケない骨太の学力と得点力が身につく。 pic.twitter.com/Fp6dUxCNWV
— りんごくん@慧真館 (@keishinkan) 2017年1月8日
これは社会だけではなく他の科目でも言えることですが、入試が近いからと、過去問を何年間分も解いたり、予想模試を何セット分解いたりしても、実はそんなに力はつかないんですよね。もちろん、過去問や模試を何セットも解くと、点数は上がります。でもそれは学力が上がったからではなく、時間配分に慣れたから、同じ形式のパターンに慣れたからという理由から、点数が上がっただけにすぎません。
このような勉強のみに終始し、得点が上がった気でいると、本番で出題形式が変わったり、難易度が変化したりすると一気に崩れてしまいます。もちろん中堅層以下ならそれでいいのかもしれませんが、上位層の高校となればかなりの痛手になります。
国立の問題は、どの科目も非常に良問が多いのが特徴です。私立高校のように、中学校の指導要領外から出題されることもないし、さすが国が管轄しているだけあって、文科省が目指そうとしている今の学力観に合う問題が多く登場します。このような問題と格闘することで、神奈川の共通入試に対応するための学力の向上はもちろん、特色入試を解くための思考の下地作りにもなるので、上位層は是非国立の問題に取り組んでおくといいでしょう。
実際、湘南や翠嵐、厚木レベルになれば、学芸大附属などの国立を受験する人も一定数いるのです。その人たちと対等に戦うためにも、国立レベルの問題を解いておいて損はありません。
合宿=イベントではいけない
毎年生徒に言っているのは、「合宿をイベントにしてはダメだよ」ということです。うちの塾の合宿が、夜に徹夜して勉強しないのも、気合いを入れるための儀式的なことを一切やらないのも、ハチマキを巻かないのも、合宿をイベントごととして捉えていないからです。
合宿=非日常として捉えてしまったら、単なる思い出づくりに成り下がり、合宿をした意味がなくなってしまう。合宿で過ごすスケジュールこそが、受験生が本来過ごさなければいけないスケジュールであり、それこそが日常なのです。
これから残りの日々、合宿と同じように、時間を無駄にせず、だからと言って徹夜したりなど無理もせず、濃度の濃い勉強ができたなら、まだまだいくらでも点数は上がります。
以上、合宿レポートでした。