夏期講習終了の雑感を、つぶやきとともにダラダラと振り返ってみる。

2016年9月2日

8月27日(土)で2016年度の夏期講習も無事に全日程を終えました。

毎年のことながら、夏期講習中は完全にブログを放置していましたが、今日からまたぼちぼちブログを再開していく予定です。そしてこれも毎年のことながら、ブログを放置しすぎて、「あれ?ブログってどう書くんだっけ?」とブログ脳がボケボケになってしまっています。

ブログは放置していましたが、その分Twitterはちょくちょくと更新していました。ということで、今日はリハビリを兼ねて、今年の夏期講習中で感じたことを、講習中につぶやいたTwitterとともに、つらつらダラダラと振り返ってみたいと思います。

夏の間に超低レベルの「わからない」をいくつ排除できたか

「夏は受験の天王山」とよく言われますが、以前にもこの記事(夏は受験の天王山・・・なんかじゃない!)などでも書いてきたように、高校受験生、しかも公立高校を目指す中3生にとって、本当の受験の天王山は夏ではなく入試を直前に控えた冬です。夏の時期は、まだまだ過去問をゴリゴリと解く時期でもないし、点数の上がる理社に特化してやる時期でもありません。もちろん、応用問題の最たるものである神奈川の特色検査対策なんて、夏の時期にやってもほとんど効果がありません。

高校受験生の夏の使命は、超低レベルの「分からない」「覚えていない」をなくすことでした。中1中2レベルの英文法がきちんと理解できているか、教科書レベルの単語は書けるか、社会の歴史の流れはある程度理解しているか、理科で全くちんぷんかんぷんのまま放置している単元はないか。要は、今までに習った最低限の基礎基本をきちんと定着させることが、夏の間に一番やらなくてはいけないことでした。トップ校や2番手校など、それなりに偏差値の高い高校を目指している受験生でも、です。

偏差値の高い高校を目指している受験生ほど、基礎基本を軽視し、何か特別な難しいことをやりたがる傾向にあります。「まだまだそんなレベルじゃないでしょ」というレベルの子が、自分の現状のレベルの低さを直視せず、自身のレベルをはるかに越えたことに手を出している光景をよく目にするのも夏の風物詩です。そういう受験生は、本当の受験の天王山である冬に、痛い目を見ることになってしまいます。

履き違えられやすい「勉強する目的」

塾に通っていてもなかなか勉強ができるようにならない、勉強してもなかなか成績が上がらないという人は多いですが、ハッキリ言うと、その原因のほとんどが勉強のクオリティの低さにあります。

「覚えられない」など色々と理由を付けて覚えるべきことをきちんと覚えていない、問題集も1冊満足に解いていない、解いていたとしても、分からない問題をそのまま放置してあるなどなど。そのような勉強とも呼べない低いクオリティの勉強のままでは、どの塾に行っているとしても、どんな素晴らしい問題集を使っているとしても、そりゃ成績は上がるわけがないし勉強はできるようになりません。

勉強のクオリティの低い人は、そもそも勉強をやる意味や理由を履き違えてしまっています。「提出しなければいけないからやる」「やらないと怒られるからやる」「宿題だからやる」などの理由で勉強しているのであって、「できるようになりたいからやる」「成績を上げるためにやる」という理由で勉強しているわけではありません。だからそんな低いクオリティの勉強で満足できるのです。

問題一つ解く時も、何か一つのことを覚える時も、なぜ何のためにこれをやるのかということを、常に意識しながら勉強しましょう。目的が異なると、手段も質も変わってくるのは当然です。

ちなみに、「できるようになるために」「成績を上げるために」勉強をするのであれば、一つの問題に対して自分の言葉で解説ができるかどうかということを、常に意識すると良いです。やっぱりできる子はきちんとその辺を大切に勉強しています。できない子は、模範解答の解説を丸写ししてハイ終了、です。だから差が開くのです。

それに関するツイートがコチラ。

小6生の読書会で小学5年生を読んだ件

夏期講習中、小6生の読書会も3回開催しました。夏休み期間約1ヶ月かけて、重松清の「小学五年生」を読んでいきました。題名こそ「小学五年生」ですが、大人でも読み応えがある短編集です。それでいて、重松清ならではの、子どもの心情を巧妙かつ繊細に表現された作品でもあり、小学6年生なら読めてほしいレベルの小説です。

夏休みに開催した読書会3回のうち、1回は一つの短編をみんなで順番に音読していきました。音読に関しては賛否両論ありますが、やはり小学生のうちは音読は効果的だと思います。

小説をスラスラと音読をするためには、漢字の読みや言葉のまとまりはもちろんのこと、文章から登場人物の心情をきちんと捉えていることが必要です。国語ができない子に音読をさせると、やはりどこかぎこちなく(←言葉のまとまりや文の切れ目が分かっていない=国文法が弱い)、情緒たっぷりに読むことができません(←文章から心情が読み取れない=語彙・表現技法の理解不足)。

小6生が中学生になるまで、この読書会を続けていきます。ちなみに9月は課題本なしの自由読書でビブリオバトルをやる予定です。

東大生による理科実験教室を開催してみた件

8月21日(日)に、小田原お堀端コンベンションホールにて、数塾合同で東大CASTによる理科実験教室を開催しました。

今回の実験のテーマは「ベルヌーイの定理」。

ベルヌーイの定理と聞いてピンとくる人はどれだけいるでしょう。ベルヌーイの定理は、「早い気流の周りでは圧力が低くなる」という物理学の内容で、中学理科でも高校理科でも勉強することはありません。大学の物理でようやく勉強する内容です。

ただ、やはりそこは現役東大生!大学で勉強する高度な内容でも、小学生中学生にも分かりやすく、身近な現象や様々な実験を通して説明してくれました。このような場で、身を乗り出すように説明を聞く子、目を輝かせて話を実験を見つめる子は今後確実に伸びていきます。

やはり勉強には知的好奇心は必要です。子どもの知的好奇心をどう引き出すか、またどう伸ばすかを今後も考えていこうと思いました。

夏の最後に感じたことは

できる子ほど勉強し、できない子ほど勉強しない。だからその差は広がるばかり。

もどかしいけれど、学力差ってつまりはそういうことですね。