12月入試模試「W合格もぎ」の結果が昨日返ってきました。中3生の5教科の平均偏差値が、12月でようやく65に届きました。本当にありがとうございます。トップ層はもともと偏差値70以上を維持しているので、トップ層以外をどれだけ底上げするかが課題でした。そこで今日は、平均偏差値65に到達するまで、中3生にやってきた指導法を書いてみようと思います。
英語
夏期講習から授業の度に続けてきたのが英文法テスト。神奈川県の公立入試の英語の問題形式を模して、語彙2問、適語選択3問、1語不要の整序問題4問、英作文5問を1枚にしたテストを10分間で解き切る訓練を授業の度に毎回欠かさず続け、その後解説を繰り返してきた。夏期講習から今までにちょうど40枚のテストを実施してきたので、語彙で80問、適語選択で120問、整序問題で160問、英作文で200問の問題を解いてきたことになる。
その中でも特に効果があったのが、1語不要の整序問題だ。この整序問題、神奈川県の公立入試問題同様に日本文が書いていない上、1語多い6語から5語を選ぶ形式に設定してある。これを解くためには、英文の構造をきちんと理解できていることが必須条件だ。文法テストを始めた頃は、ビックリするほどめちゃくちゃな並び替えを平気でしていた塾生たちだったが、解いては解説を繰り返していくにつれ、最近になってようやく基本が身についてきた。
塾生たちには、「整序問題の復習のとき、なぜこの並び順になるのか自分で解説しながらやり直せ」と口酸っぱく言ってきたが、整序問題を正しく理解すると、英文法そのものに強くなるばかりか、英文の文構造が理解できるようになるので読解問題も断然読みやすくなってくる。実際、整序問題の正答率に比例するように、長文読解の力もついてきた。
ちなみに偏差値70を超えている生徒たちには、秋から主に都立自校作成問題や難関国私立の入試問題を授業で解き、宿題で全国入試問題正解をコツコツと解いてきた。現時点で47都道府県中3分の2以上は制覇している。これにより、神奈川県入試レベルは楽々解ける実力はついている。
数学
12月の模試で一番平均偏差値が高いのが数学だが、受験生だからと言って特に変わったことはしていない。全ての学年で毎回実施している「10問テスト」を反復することで、入試問題を解く基礎力を養っている。正直に言うと、うちの塾の10問テストを毎回の授業で繰り返し解いている人と解いていない人では、数学力はもの凄く差がつくと思っている。あとは、うちの塾の数学は「新中学問題集」を使用しているが、あのテキストは入試に対応できる実力がつく。
ただ、数学はここからが正念場。新中問で基礎をほぼ終えたので、これから全国入試を単元別に解き、入試問題に対応できる力を養わなければいけない。まだまだ数学を伸ばしますよ。
国語
国語は夏の後半から全国入試問題をひたすら解き、初見の文章に対する問題解答力を磨いてきた。そもそもの話をすると、国語は中3でなんとかしようと思って何とかなる科目ではない。中1中2の時期、いや小学生の時期から、論理的な文章読解法を根気強く教えて問題演習を繰り返し、漢字や語彙のテストで語彙力を積み重ね、国文法を丁寧に教えることでやっと高校受験に対応できる国語力が付く。短期間で国語力が上がるようなウルトラCは存在しない。
理社
理社については、中3内容の授業と平行しながら、夏前から中1中2の復習を始めた。単元を細分化して、それぞれの単元を復習しては確認テストを12月になるまでずっと繰り返してきた。この半年で彼らが自習学習に費やしてきた時間が一番長いのが、理社かもしれない。復習→テストを半年間ずっと繰り返した結果、ある程度の中1中2の基礎は身についてきた。
ただし、数学同様に理社もここからが正念場。今はまだまだ復習が雑だったり、細かいところまで覚え切れていなかったりして、ある程度の土台は築けているけれどもまだ完成形にはほど遠い。これから全国入試問題を使いながら、細かいところまでさらに詰めていく作業をする。数学と同じく、まだまだ伸ばしていける科目だ。
まとめ
まとめてみて感じたことは、「特別なことは何もしていない」ということ。最後まで一生懸命読んでいただいた読者の方には申し訳ないが、結局のところ、学力を上げるための近道は存在しない。普段の授業やテスト、生徒の自習学習を積み重ねて、ようやく平均偏差値65までたどり着いたということだろう。
ただ、繰り返しになるがこれからが正念場。正念場ということは、これからまだまだ偏差値は上がっていく。気を抜かずに、今年も全員合格を目指して頑張っていこうと思う。