「くちぶえ番長」小学生読書会レポート

久しぶりの小学生読書会レポート記事です。

10月の小学生読書会の課題図書は「くちぶえ番長」でした。

この本は「小学四年生」という雑誌で連載されていたこともあり、重松清の数ある作品の中でもおそらく最も易しい文章で書かれている、まさに重松清の入門書と言える一冊です。そのため、読書が苦手な子でも、本が好きな子なら小学3年生くらいからでも十分読める物語ですが、そこはさすが重松清。侮ることなかれ。大人でも十分楽しめるし、読み応えがあります。

あのすばる進学セミナーのあの中本先生も、小学校高学年向け「本を好きになる、おすすめの10冊+7冊」の記事で1番目にこの「くちぶえ番長」を紹介されているほどです。

ちなみにうちの塾の読書会で重松清さんの本を扱うのは、小6生にとっては去年の「きよしこ」以来2冊目で、小5生にとっては「くちぶえ番長」がはじめてです。2018年度に入ってから、ちょっとテーマが重たかったり内容が小学生にとって難しめの課題本が続いていたので、緩急をつけるという意味で「くちぶえ番長」を10月の課題図書に選びました。

そのかいあってか小5生・小6生ともに2週間足らずで余裕で読了。初回の読書会で「どうだった?」とファーストインプレッションを聞くと、どちらの学年でも「面白かった!」「感動した!」と即答でした。

あらすじ

小学四年生のツヨシのクラスに、一輪車とくちぶえの上手な女の子、マコトがやってきた。転校早々「わたし、この学校の番長になる!」と宣言したマコトに、みんなはびっくり。でも、小さい頃にお父さんを亡くしたマコトは、誰よりも強く、優しく、友だち思いで、頼りになるやつだったんだーー。サイコーの相棒になったマコトとツヨシが駆けぬけた一年間の、決して忘れられない友情物語。(文庫本あらすじより)

小学生のレビュー


今日の読書会では、「くちぶえ番長」の一言レビューを作成しました。30分足らずで即席で書いたわりには、なかなかちゃんとしたレビューになっていますね。

せっかくなのでそのうちのいくつかを紹介します。

マコトはくちぶえがとくいな番長です。はじめ私は番長って強い人だと思っていました。でも、この本で優しくなければ番長って務まらないと思いなおしました。この本をよんで本当の優しさとはなにかを改めて考えさせられました。(小6女子)

この本は子どもにも大人にもオススメな小学四年生のマコトとツヨシの決して忘れられない一年間の友情物語です。ぼくは、クリスマスの前日にガムガム団という悪いやつらを2人でおいはらい、その後教室で奇跡が起きたという場面が心に残りました。ぜひ皆さんもこの本を読んで2人の友情物語をあじわってみてください。(小6男子)

この本は、転校生のマコトとツヨシが中心に出てきます。ちょっと変わった女の子、マコトは転校早々に「私、ここの番長になる」と言い出した。マコト嫌い同盟を作ったおつぼね様とも仲良くなり、ガムガム団をやっつける。まさにヒーロー。ある日とつぜんマコトが言った言葉にツヨシはびっくり。すごくおもしろくて感動するこの本をぜひ読んで見てください。(小6男子)

私は、マコトがクラスにいたら心強いと思う。マコトは、いじめられている子がいたら、見て見ぬふりをせず勇気をもって立ち向かって助けるのはすごいと思う。ツヨシは、マコトと知り合って、いじめられている子がいたら逃げずに立ち向かうことができるようになった。一人が、勇気を持っていると、みんなが勇気を持てるようになることが分かる物語です。(小6女子)

私はくちぶえ番長を読んで、一番印象に残ったのは、転入生のマコトです。マコトは小学4年生ながらも、年上の男子を倒すことができる、強い子です。けれど、友達思いな一面もあり、とてもかわいらしい女の子です。マコトと、ツヨシという一人の男の子が助け合い、協力し合う、友達の大切さに気付ける本です。(小5女子)

読書会の醍醐味

読書会の醍醐味って、孤独になりがちな読書を、誰かと共有することだと思うんですよね。もともと読書が好きな人なら別に共有しなくても問題ないのですが、読書が苦手な人や読書習慣がない人にとっては、誰かと読んだ内容をシェアすることで、より理解が深まったり読み続ける励みになったりします。

11月〜12月の読書会課題本は、不朽の名作「モモ」。

この「モモ」なんて、読書が苦手な子どもにとって一人で完読するのはなかなか難しい本です。でも、読書会を通して、みんなと内容や感想を共有していくことで、読書が苦手な子でも読み続けていくことができます。

これ、家庭でも同じなんですよね。よく「ウチの子全然本を読まなくて」「読めって言っているんですけどね」と相談されるのですが、ただでさえ読書が嫌いな子が「読みなさい」と言って素直に読むわけがありません。

読書会でよく子どもたちに言うのが、「これ読み終わったらお母さんやお父さんにも読んでもらってみなさい」ということです。そう言って、本当に子どもが勧めた本を読み、感想を共有する親御さんの子どもは、どんどん本が好きになっていきます。

「本を読みなさい」ではなく、一緒に子どもと同じ本を楽しむんです。そうすると、子どもは少しずつ本に興味を持つようになります。

読書の秋に、お茶を飲みながらでも是非家族でプチ読書会を開いてみてください。

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