2018年度入試の講評を好き勝手に書いてみた(英数理)。

2018年度神奈川県入試の2日目を終えました。

今日で終了の受験生の皆さん、お疲れ様でした。まだ面接試験を残している人は、最後まで気を引き締めて面接にのぞみましょう。

面接では点数差がほとんど付かないからって、ナメてかかってはいけません。点数差が付かないのは去年までのことであって、今年も去年と絶対に同じだとは言い切れません。

ちなみに、厚木・平塚江南を受験した塾生に特色検査の感想を聞くと、

厚木:
・いつもより簡単だった印象。
・大問3問構成だったが、最後の数学は簡単。

平塚江南:
・去年よりは難しくなっていた。
・できたのかできていないのかよくわからん。

とのことでした。まだどちらの特色検査も解いていないので、今のところは生徒の感想しか掲載できませんが、また改めて分析記事を書く予定です。

さて、今日になって昨日までの嵐のような日々が少し落ち着き、昨日の入試問題をじっくりと解く余裕ができたので、自分の担当科目の英数理の問題を解いてみました。

すでに大手塾さんがいろんなニュースサイトで講評を発表していますが、私は自分のブログで好き勝手に講評を書いてみたいと思います。大手さんみたいに万人受けする講評ではありませんので、「そんな見方もあるのか」程度に考えて読んでください。

英語

英作文が1問になったり、リスニングの最後にあった文章で答える問題の出題形式が変わったりと、記述問題が減少したり、小問数に若干の変化はありましたが、全体的な出題形式に大きな変更はありません。

問7の資料の読解が2問になりましたね。複雑な計算や資料の整理を要する問題が削られた結果となりました。

序盤の文法問題は、シンプルに基礎的な文法を問う問題が並びました。問6と問8の読解問題も、癖が無く、ストレートに読解が出来ているか否かを問う、良い問題だと思います。問8の方は、一文一文が長めで文法も複雑な文が多く、もしかしたら英語が苦手な人にとっては読みにくかったかもしれませんが、精読練習をしてきた人なら問題なく読めた文章でしょう。

2018年の英語は、思考力や情報処理の能力などではなく、シンプルに英語力そのものを問われた出題でした。そのため、英語力がある生徒にとっては、昨年度までの問題よりも高得点を取りやすかったのではないかと思います。

上位層はわりと満点多いと思いますよ。

数学

「数学は難化」との講評が主流ですが、確かに問3のアなど、難しさが際立った問題もありましたが、それらが目立っただけで、全体的に見れば去年並みか、難化したとしても「やや難化」止まりかなと思います。

今年は問3のアが目立ちましたが、問2の小問で平面図形の難しい問題が出題されていました。関数のウに関しては、去年よりどちらかと言えば今年の方が解きやすいです。たとえ解法が思い浮かばなくても、根性と計算力があればパワープレイも通用する問題ですし。

空間のウは、確実に今年の方が解きやすかったでしょう。確率は去年と同じくらいの難易度かな。

証明は全証明から部分証明になり、代わりに角度の問題が追加されましたね。昔の共通入試のスタイルに戻りました。この結果、昨年までの証明問題よりも、ここでの得点は高くなるのではないでしょうか。昨年までは「仮定より〜」の部分点2点でとどまっていた人も、今年のものであれば角度と合わせて得点できた人が少なくはなかったと思います。

これらを総合的に考えると、上位層では去年とそんなに変わらないくらいかなと思います。

理科

理科は今年も「神奈川らしさ」が光っていましたね。2017年度よりも前半の小問集合が解きづらかった印象です。特に問1の物理の小問は難しく感じた人が多かったと思います。

問5以降の大問も、各単元の基本事項や神奈川が大好きな「仮説と検証」の考え方が身についていない人にとっては、相変わらず解きにくい問題が並んでいますね。ただ、一時期の理科の問題と比べて、基本に沿った問題は多くなりました。

うちの塾生の平均点は、どういうわけか去年より5.1ポイントも上がって75.1点ですが、去年より簡単にはなっていないかなと思います。去年並みか、もしかしたら去年よりもやや難しいかも。

まとめ

採点済みの答案用紙の影響を受けてか、全科目で随分と記述問題が減少し、記号問題が多くなりました。だからと言って「簡単になった」というわけではありません。生徒も保護者もよくここら辺を誤解してしまいがちですが、「記述=難しい、選択問題=簡単」という方程式は成立しないのです。

2018年の神奈川も、選択式でもきちんと差がつくように、またカンだけで正解できないように選択肢を多くしたり、組み合わせ式にしたりと、かなり工夫された問題の構成になっています。昨年度のような不可解な採点をされるくらいなら、このような練られた選択問題の方がよっぽどマシです。

とりあえず上記3科目の昨年度との比較をまとめると、

・英語→去年並み〜易化
・数学→去年並み〜やや易化
・理科→やや難化

というのが、私の講評です。

国語、そして今回の主役である社会についてはまた稿を改めることにします。

お問い合わせ

慧真館公式LINEをお友だちに追加後、1:1のトーク画面から「問い合わせ」など簡単なメッセージを送信してください。1営業日以内に、メッセージを返信いたします。

カテゴリー