twitterで何度か呟いていたのでご存知の人は多いと思いますが、8月の全県模試が先週返却されましたので、そのご報告です。
今このブログを書いていて気が付いたのですが、8月どころか今年度はまだ1度もブログで中3生の入試模試の報告をしていませんでした。
ということで、今日は一気に入試模試のレポートをやってしまいます。
3月に受けた初めての入試模試の平均偏差値は64でした
今年の中3生が初めて入試模試を受けたのはかれこれ半年も前の3月、彼らがまだ中2だった頃です。W合格もぎを塾内で受験しました。
結果は平均偏差値64。今年の中3生のレベルからすると、意外にも高く出た印象でした。正直、平均偏差値60越すか越さないかのギリギリのラインだろうと予想していたので。
そのときのツイートがこちら。
ちなみにこれはまだブログで書いていないけれど、中3生の最初の入試模試の平均偏差値は64。これでも予想以上に偏差値がとれている印象。実際の実力はもっと低いだろう。
それにしても何とかならないだろうか。この簡単すぎる業者模試とアホほど高く出すぎる偏差値。
— りんごくん@慧真館 (@keishinkan) 2017年4月12日
偏差値64というと小田原レベルです。数値上、平均偏差値64ということは、うちの中3生の実力を平均すると小田原高校レベルということになりますが、とんでもない。今の中3生の実力は平均すると秦野くらいかな。毎日彼らを指導している私の感触からすると、偏差値61〜62くらいが妥当なラインでしょう。
まあでも、ビギナーズラックのような、何か奇跡的なものが働いたのかもしれません。常々塾生にも言っていることですが、たかだか1回の模試の結果で、一喜一憂してはいけません。たまたま良かったのかもしれないし、その逆だってある。模試は定点観測的に定期的に受験し、その平均値を参考にしていくものです。ということで、2回目の7月の模試まで様子を見てみることにしました。
ちなみに第1回の教科ごとの偏差値は、
英語:65
数学:65
国語:60
理科:61
社会:60
でした。この学年は現高2の代の8期生同様、国語が極端に弱い学年です。初回こそ英語の偏差値が65ありますが、英語の偏差値も今後ズルズルと下がってくることが十分考えられます。国語が弱い学年の戦い方は、理社で勝負をかけていくしかありません。
2回目の模試でも、やっぱり平均偏差値64でした
そして7月に受けた2回目のW合格もぎ。夏期講習中にその結果が返ってきました。
結果は、またしても平均偏差値64。そのときのツイートがこちら。
中3の7月模試が返ってきた。平均偏差値は64。3月と変わらず。今回w合格もぎを受けたが、帳票が若干変わっていた。全県を意識してか、1次選考2次選考みたいなグラフが載ってたが、分かりにくいこと極まりない。しかも英文法・英単語集みたいな微妙なオマケ付き。どうしたw合格もぎww。
— りんごくん@慧真館 (@keishinkan) 2017年8月3日
平均偏差値64が2回連続で出たということは、つまりはW合格もぎでのうちの塾生の立ち位置はそんなものだということなのでしょう。
第2回の5教科の偏差値の内訳は、
英語:64
数学:62
国語:58
理科:62
社会:62
でした。第1回より国語がさらに悪くなりました。悪くなったというよりも、彼らの本当の実力が発揮されたにすぎません。英語は案の定ワンポイント落としましたね。国語はこんなものです。数学の偏差値が低かったのは、全体の平均点自体が高かった、つまり簡単で標準偏差が少なかったことが原因です。理社は入試対策の復習を始めたからなのかたまたまなのか、ほんの少し偏差値が上がりました。
ここで、私にある一つの考えが浮かびます。
「これ、全県模試ならどうだろう」
この塾をこの値に開校してから10年間、これまでW合格もぎ一筋で、他の模試会社に浮気したことは一度もありません。
W合格もぎを貫き通した理由は、比較的県西地区に多くの受検生がいること、他の大手塾に情報を持っていかれないこと、交流のある塾さんも同じW合格もぎを採用しているので情報交換ができること、一度過去に比較検討した際の全県模試の問題がしょぼかったことの4点でした。
ただ、ここ2〜3年は、W合格もぎに不満を抱いていたのも事実です。その不満の原因は、いつも高く出過ぎる偏差値と、現象していく一方の受検者。県西地区に強いはずのW合格もぎでしたが、最近は県西地区の代表校ともいえる小田原高校でも、模試の回によっては第一志望者が20人にも満たないということがよくありました。17人中3位とか順位が出ても、全く信憑性がありません。他にも、W合格もぎを主催する会社の高校入試研究セミナーがしょぼすぎるとか、合格判定が甘すぎる(上からSABCDEFGまであるが、本当に合格を目指すならSAまでと思っている)とか、まあいろいろ不満を言い出せばキリがありません。ただ一つ、W合格もぎの問題には、それほど大きな不満はありませんでした。
ということで、8月は前々から気になっていた全県模試を採用してみることにしました。模試会社を変えるなんて、10年間で初の試みです。
そして全県模試の結果は、平均偏差値67でした
8月の夏期講習の最終日、中3生たちは全県模試を受験しました。模試当日は、W合格もぎみたいに面倒くさいマスター登録用紙がないし、生徒登録や志望校入力はウェブからでもできるし、なんて楽なんだろう全県模試バンザイという感想でした。
ただ、模試を少し解き出してみると、W合格もぎよりも全体的に簡単なことに驚きます。他の月の全県模試の問題レベルを知らないので、8月の回が特別簡単だったのか、それとも毎回こんなレベルなのかはわかりませんが、全体的にみれば8月の全県模試はそんなに難しいものではありませんでした。もちろん教科や大設問の差はありますが、少なくともW合格もぎよりは解きやすく、神奈川の実際の入試と比較するとだいぶ解きやすいものでした。
そして結果は、なんと7月のW合格もぎよりも3ポイント上がり、平均偏差値67に。
その時のツイートがこちら。
8月全県模試の団体偏差値は67。7月に受験したW合格もぎの団体偏差値は64。夏期講習塾生たちは頑張ったが、それでも1ヶ月で偏差値が3も急上昇したとは思えない。全県の平均点が低すぎただけ。過信せずに粛々とやっていく。それにしても、今後全県にするかW合格に戻すか、悩ましいところ。
— りんごくん@慧真館 (@keishinkan) 2017年9月8日
科目別は、
英語:64
数学:68
国語:61
理科:64
社会:64
平均偏差値って、実はそんなにコロコロと変わりません。塾の先生ならこの辺はよくお分かりだと思いますが、団体偏差値をたった1上げるのでももの凄く大変です。団体偏差値を上げるとなると、塾生全員のレベルを上げていかなければいけない。できる子の点数だけ引き上げても、できない子が平均点を下げるようでは団体偏差値は上がらない。全体的な底上げが必要なのです。
この夏、中3生たちは頑張ったと思います。13時10分〜17時40分までの講習を20日間こなし、講習の後は22時まで自習室にこもって勉強していく子も多くいました。中1中2の理社の復習もだんだんと進んでいっています。
それでも、いきなり偏差値3はそうそう上がるものではありません。毎日彼らを指導している私の感覚で言えば、まだまだ1ポイントも上がっていないと思います。この夏でしてきたことは、これからの受験勉強の下地作りです。要は、野球で言えば、走り込みや素振りなどで基礎体力を鍛えていたのと同じで、まだまだ守備や攻撃のような実践的な練習はしていません。それなのに野球の技術が突然上がることがないのと同じで、模試の偏差値がいきなり上がるとは考え難い。
偏差値は母集団のレベルと標準偏差によります。母集団レベルが低いと偏差値は高く出るし、標準偏差が大きくても(できる子とできない子の差が激しい)偏差値は高くなります。
全県模試は、中萬学院以外の大手塾に属していない塾の生徒や、そもそも塾にも行っていない受験生が最も気軽に受験できる模試です。だからこそ受験者数も文句なく県内最大となるのですが、だからこそ、レベルの差も最も激しいのではないかと思われます。
全県模試でトップ校狙いなら偏差値70以上を狙おう
今回の初めての浮気の経験から、全県模試でトップ校狙いなら偏差値70以上を目指そうということが分かりました。厚木レベルなら偏差値72くらい、小田原や平塚江南でも70は欲しいところです。悪くて68〜69位でしょうか。もちろんそれ以下でも合格するかもしれませんが、確実に狙うのがそれくらいが妥当です。
とりあえず10月も全県模試を受けてみようと思います。1回じゃ分からないし、たまたま8月模試ではうちの塾生たちがフィーバーしただけかもしれないし。
ちなみに、このツイートに対して全県模試さんからめちゃめちゃ丁寧なリプライがきました。それだけではなく、ご丁寧にもメールまで頂戴いたしました。その内容については、また機会があれば書いてみたいと思います。