模試や実力テストの前は、どんな勉強をするべきか

2017年9月29日

10月1日(日)は入試模試の日。今回も全県模試を受験しますが、今の中3生にとっては初めての会場模試になります。本番さながら・・・とまではいかないものの、いつもの塾内模試とはまた違った雰囲気で受験することも、良い予行練習となります。

「入試模試(受験学年以外なら実力テスト)の前は何を勉強すればいいのですか」と聞かれることがよくあるので、今日はそのことについて書いてみたいと思います。

模試前のノー勉はNG

予め範囲が決められている定期テストは計画的に勉強がしやすいですが、模試や実力テストは範囲がほぼあってないようなものなので、定期テストと同じようにはいきません。同じようにいかないから、「模試は勉強してもムダだ」「勉強せずに実力を測るのが実力テスト(模試)だ」と言って、模試の前に勉強しない人が多くいますが、それはただ模試前の有効的な勉強方法を知らない人のただの言い訳に過ぎません。

模試には模試の、有効な勉強方法があります。もちろんそれは範囲のある定期テストと方法は異なります。そして事前にきちんと勉強してこそ、模試を何倍も有効活用できるのです。

前回の模試をもう一度解く

以前にも同じような模試や実力テストを受験したことのある人は、前回の模試を引っ張り出してもう一度解いてみましょう。できなかった問題だけ解くのではなく、制限時間通りに最初から最後まで時間を計って解くことが大切です。

このとき、次の3点に十分注意します。

  • 時間配分
  • 解く順番や飛ばす問題
  • 前回間違った問題をできるようになったかどうか

定期テストのように範囲がなく、簡単な問題から正答率が数パーセントのような難問まで出題される模試や実力テストで大切なのは、ズバリ「戦略」です。もちろん受験も同じです。同じ学力レベルの人でも、時間配分のかけ方や解く順番、飛ばす問題と取り組む問題の選別などの「戦略」で、全く点数が違ってきます。

模試前に前回の模試を解き直す最大の理由は、戦略の練り直しと確認です。ただ漠然と問題を解き直すのではなく、どこにどれだけの時間をかけるのか、問題はどの順番で解くのか、どのような場合に問題を飛ばすのかということをシミュレーションしながら解き直しましょう。それだけでも、模試の点数はだいぶ変わってくるはずです。

もちろん、前回間違った問題ができるようになったかどうかを確認するのも大切ですよ。

ひとつの分野に絞って集中的に取り組む

模試前に勉強しない人の言い訳の一つに、「勉強したところが出るとは限らないのだから、勉強してもムダ」というものがありますが、これは本末転倒もよいところです。

そもそも模試を受験する理由は、入試の予行練習や受験勉強のペースメーカーとしてであり、模試自体が良くても悪くてもどうってことはありません。勉強したところがその模試では出題されなくても、本番の入試では出題されるかもしれないので、決して無駄なことはないのです。

出題させるされない関係なく、模試を受験勉強のキッカケと捉えましょう。模試の前には、自分の苦手分野を洗い出して、「絶対に出題して欲しくない分野=かなりの苦手分野」ひとつに絞って取り組むと良いでしょう。模試で良い点数を取りたいという動機を、苦手分野に手をつけることのキッカケとするのです。

模試は範囲が広いからと、適当に浅く広くやりたがる人が多いのですが、それは何もしていないことと同じでほとんど効果がありません。それならば、ひとつでも良いので苦手な分野を基礎から徹底的にやり直していく方が、それが出題されてもされなくても、良い受験勉強になります。

模試は受験後も大切

ただ、模試で本当に大切なのは受験後の方です。自分の答案が返ってきた後に、できなかった問題をやり直しするのはもちろんのこと、戦略は正しかったかもあわせて振り返りましょう。時間配分は予定通りだったか、飛ばすべき問題に固執しすぎなかったか、または正答するべきところで落とさなかったかをしっかりと見直しいます。

模試前に戦略を立て、模試中に実践し、模試後に振り返って戦略を練り直す。知識不足は補い、模試で試し、模試後に自分の勉強が通用したかを考える。これが模試の有効な使い方です。