神奈川県教育委員会が12月1日、「平成27年度公立中学校卒業予定者の進路希望の状況」を発表しました。
この調査は、10月20日時点での県内公立中学校に通う中3生が、どのような進路を希望しているかをまとめたものです。これを元に、慧真館周辺の高校及び主要校をピックアップして、現時点での「暫定倍率」を集計してみました。
平成27年度12月1日時点「暫定倍率」まとめ
学校名 | 募集定員 | 12/1希望者数 | 暫定倍率 |
湘南 | 357 | 781 | 2.19 |
横浜翠嵐 | 358 | 732 | 2.04 |
柏陽 | 318 | 556 | 1.75 |
厚木 | 358 | 507 | 1.42 |
小田原 | 318 | 445 | 1.40 |
平塚江南 | 318 | 406 | 1.28 |
秦野 | 358 | 530 | 1.48 |
海老名 | 397 | 749 | 1.89 |
西湘 | 317 | 493 | 1.56 |
大磯 | 278 | 349 | 1.26 |
伊志田 | 278 | 331 | 1.19 |
昨年度も同じようなことを書きましたが、これはあくまで10月20日時点の希望調査です。10月20日というと、まだ最終的な内申も出ていないし、受験勉強だって本腰を入れて始めていない頃の話なので、多くの人が実際の実力より上の高校を希望していると思われます。
では次に、上でまとめた高校の昨年度の暫定倍率と実際の入試倍率を比較して、暫定倍率の信憑性を考えていきたいと思います。
平成26年度実際の倍率と暫定倍率との比較
平成26年度の10月20日時点での暫定倍率と、H26年度入試の実際の倍率との比較を表にまとめてみました。実質倍率は受験倍率ではなく、受験後取消等を経た後の最終倍率を示しています。
学校名 | 10/20暫定倍率 | H26年度実質倍率 |
湘南 | 2.16 | 1.68 | 横浜翠嵐 | 1.94 | 1.55 |
柏陽 | 1.62 | 1.27 |
厚木 | 1.43 | 1.23 |
小田原 | 1.67 | 1.32 |
平塚江南 | 1.20 | 1.21 |
秦野 | 1.22 | 1.19 |
海老名 | 1.69 | 1.15 |
西湘 | 1.41 | 1.02 |
大磯 | 1.31 | 1.15 |
伊志田 | 1.32 | 1.08 |
去年の比較を見ると、暫定倍率で高倍率になった高校ほど、実質倍率で倍率を落としています。それもそうです。暫定倍率で高倍率になるのは人気校やトップ校です。先ほども述べたように、最初は皆人気校やトップ校を目指すものです。でも、だんだん現実が分かってきて、志望校を現実にフィットしたものに変更していきます。
一例を挙げると、昨年度の西湘高校の暫定倍率は1.41倍とまあまあの人気があったにもかかわらず、蓋を開けてみれば実質倍率は1.02倍と定員割れスレスレにまで落ち込んでいます。県央地区人気校の海老名もそうですね。暫定倍率と実質倍率の間にかなりの差が開いている。つまり、暫定倍率で高倍率の高校が必ずしも実際の倍率が高いと言うことはできません。
一方で、暫定倍率と実質倍率がそれほど変わらない高校もあります。去年だと秦野や平塚江南がそうです。ちなみに平塚江南に限って言うならば、2年前も暫定倍率(1.06倍)と実質倍率(1.09倍)にほとんど変化が見られませんでした。暫定倍率が低倍率の高校が、実質倍率でいきなり高倍率になるような現象は少ないということが言えるでしょう。
昨年度の希望者数を大幅に上回った高校
ただし、昨年度と今年の10月20日時点の希望者数を比較して、今年度が昨年度よりも大きく上回った高校は、もしかしたら昨年度よりも倍率が高くなるかもしれません。
昨年度の小田原高校がそうでした。小田原高校の昨年度の暫定倍率は1.67倍と、2年前の1.38倍を大きく上回った結果、実質倍率も2年前の1.13倍から昨年度は1.32倍まで大きく上昇しています。暫定倍率がいきなり急上昇するということは、メディアに多く取り上げられたとか部活動や大学実績で顕著な実績を残した、昨年度の倍率が低かったからなど、何らかの理由で人気が集まっているということになり、実際の倍率にも影響を及ぼす可能性は高いと思われます。
ここでは、昨年度よりも90人以上希望者数が上回った高校をピックアップします。
<希望者数が昨年度よりも90人以上上回った高校>
学校名 | H26年度希望者数 | H27年度希望者数 | 増減 | H26年度実質倍率 |
鎌倉 | 501人 | 661人 | 160人増 | 1.18 |
霧が丘 | 312人 | 448人 | 136人増 | 1.00 |
新城 | 452人 | 574人 | 122人増 | 1.46 |
希望ヶ丘 | 439人 | 545人 | 106人増 | 1.20 |
藤沢西 | 458人 | 563人 | 105人増 | 1.37 |
光陵 | 300人 | 403人 | 103人増 | 1.59 |
秦野 | 439人 | 530人 | 91人増 | 1.19 |
住吉 | 512人 | 602人 | 90人増 | 1.13 |
参考:昨年度の進学希望状況まとめ記事:今年はどの高校が人気?公立高校進学希望者の高校別希望状況まとめ