7月に入ってから、googleやyahooから「特色検査」というキーワード検索でこのブログにたどり着く人が多い。各高校の説明会で出題例が発表されつつあるのだが、果たして本当に出題例通りの形式で出題されるかも謎だし、どんな対策をしていけばよいのかも謎。とにかく謎だらけなもんで、多くの保護者や受験生、もしかしたら塾業界の人も、「特色検査」というキーワードでネット中をさまよい歩いている状態なんだろう。
結局どんな問題が出題されるかは、入試当日になって蓋を開けてみないと分からない。ただ、今年は新入試制度初年度であることから、出題例が出されている学校は、ほぼ出題例通りの形式や難易度で出題してくるだろうと想像できる。中学受験の話ではあるが、相模原の公立中高一貫校の初年度の入試問題も、学校説明会で配布された入試出題例とほぼ同じ形式で出題されたそう。入試改革初年度は、特に公立高校では混乱を避ける意味から、学校側もそんな大胆なことはしてこない。去年まであった独自入試問題だって、実は独自入試が導入された初年度は、共通入試と対して変わらないほどの難易度だったのです。
つまり、特色検査がある高校を志望している受験生は、まずいち早くその出題例を手に入れること。だいたいは学校説明会で配布され、特色検査についての説明がされるはずなので、日程の早い学校説明会に参加することだ。出題例が手に入ったならば、どんな問題が出されているのかをじっくりと見る。特に、自分の考えを書く作文や論文的な出題なのか、英語や数学などの教科の出題なのかという観点で、分析してみるといい。
主に作文や論文的な出題がされていたら、そういう対策を別でしなければいけないが、英語や数学などの教科の出題が主な場合、この時期から特色検査ならではの特別な対策は不要。今のところ、私が知っているのは小田原高校と厚木高校の出題例なんだけれども、どちらも教科の問題が主に出題されている。古文の十分な知識や英語の高い読解力などがあれば、特色検査用の対策をしていなくても普通に解けます。特別な対策をするよりも、しっかりと教科の勉強を深く掘り下げて勉強するのが、今必要なことです。
いろんな大手塾で、「特色検査対策模試」とか「特色検査対策用作文講座」とかやっているところは多いけれども、それに踊らされないように。受ける高校によって特色検査の内容も難易度もバラバラ。一つの模試でひとくくりに全ての学校の合否を判断できないし、出題例に作文が出ていない場合は作文講座を受けてもほとんど意味がないだろう。
主に教科を出題する高校の場合、自分の中で結構オススメな素材が、英数の場合でいうと、数検3級か準2級レベルの2次試験とか、英検3級か準2級レベルの長文読解をやること。数検の2次は思いっきり思考力が問われるような問題だからいい勉強になるし(ちなみに厚木の出題例の数学は、数検準2級の2次に同じような問題が過去に出題されている)、英検の長文読解も、地球温暖化とかボランティアなどの社会的な問題の内容が多く、しかもパラグラフごとに読める仕組みになっているから、要約する訓練にもなる。
特色検査については、これからも調査を継続して「これは!」と思う勉強法があればブログ上で書いていくつもりだけれど、一つ言えることは、変に意識しすぎる必要はないと思う。今のところ「謎だらけ」という意味では、ほかの受験生もみんな同じ条件だし、特色検査ばかりに気を取られて、肝心の学力検査でこけたらアウトなわけだし。いろんな塾がいろんなことを言って煽ってくるかもしれないが、ここは一つ冷静に勉強しましょう。