先程県教委から志願変更後の倍率が正式に発表されました。
http://www.pref.kanagawa.jp/docs/dc4/prs/koko/r20190206.html
もう志願変更後ということで、倍率についてアレコレと分析しても無駄なので、今日のブログでは慧真館11期生受験校の倍率の確認と、受験校の倍率が低かった人、高かった人それぞれに対するメッセージを書きます。
2019年度志願変更後倍率
結局うちの塾からは志願変更をした生徒はいませんでした。これで全員、第一志望校に出願することになります。
まずは慧真館11期生の出願先の倍率情報から。
高校名 | 定員 | 志願者 | 最新倍率 | 前年度同時期 | |
1/30時点 | 2/6時点 | ||||
横浜翠嵐 | 358 | 795 | 758 | 2.12 | 2.17 |
厚木 | 358 | 507 | 473 | 1.32 | 1.29 |
小田原 | 318 | 414 | 407 | 1.28 | 1.29 |
平塚江南 | 318 | 319 | 362 | 1.14 | 1.33 |
秦野 | 358 | 385 | 416 | 1.16 | 1.17 |
前回の倍率で定員割れスレスレだった平塚江南も、さすがに倍率が1.14倍にまで回復しました。同じく前回低倍率だった秦野も、志願変更後は1.16倍と前年度並みまで倍率が伸びています。
一方で最初の倍率が1.41倍と久しぶりに高倍率になった厚木は、志願変更後は1.32倍まで倍率が下がり、ほぼ昨年度並みになりましたね。
小田原は志願変更後もあまり変化はなく、昨年度同時期の倍率ともほぼ同じ数値になりました。
横浜翠嵐の倍率が1回目より下がるのは例年通りですが、昨年度と比較すると志願変更後の志願者の低下がやや緩やかですね。横浜翠嵐受験生にとっては1/30時点の倍率2.22倍はもはや想定内で、志願変更するほどの倍率でもないということでしょう。
倍率が高いと何が起こるのか
よく、倍率が高いとその高校の入試平均点が上がり、倍率が低いと平均点も下がると勘違いをしている人がいますが、倍率が高くても低くても基本的に集まる受検生の学力層は大きく変わらないので、倍率によって平均点が左右されることはありません。
では倍率が高くなると何が起こるのか。答えは簡単で、倍率が高くなるほど合否を分けるボーダーラインの数値が上がります。
たとえば、偏差値が同程度のA高校とB高校があったとします。ところが、A高校の倍率が1.5倍、B高校は1.2倍と、両校には倍率の差が生じました。倍率が1.5倍のA高校では、上位約67%に入ると合格します。1.2倍のB高校なら上位約83%で合格です。
偏差値が同程度なら、両校とも平均点は変わらないはずなので、仮に両校とも受検者平均点が500点満点中の400点だとします。
受検生の得点が正規分布していると考えると、A高校の場合、上位約67%までが合格なので、ボーダーラインは平均点の400点から少し下がった390点や385点くらいになるでしょうか。一方、倍率が1.2倍のB高校であれば、上位83%の人が合格するので、平均点の400点よりもかなり下回った370点程度でも合格する可能性が高くなります。
つまり、倍率に大きく影響があるのは、ボーダーライン付近にいる人だということです。
低倍率だからと余裕ぶっこかない
受験校が低倍率だった人へ。
低倍率だったから大丈夫だろう、まさか自分が落ちることはないだろう、と余裕をぶっこいて、間違っても勉強の手を緩めないように。
低倍率であろうが何であろうが、定員を上回っているということは落ちる人は確実にいます。それが自分ではない保証はどこにもありません。
「とは言っても今までの模試では真ん中よりも上だったし、ビリではなかったし大丈夫」と言う人もいるかもしれません。
入試に近づけば近づくほど、皆の実力が拮抗していきます。実力が拮抗するということは、順位変動が起こりやすくなるということです。
今日は入試前最後の塾内模試を実施した。今まではそれほど順位の変動がなかったけれど、最後にして順位が大きく動いた。この現象は、一気にみんなの得点力が伸びてくる入試直前ではよくあること。
まだまだこれから大きく順位が変動する時期。今までの順位とか判定とか関係ない。ここからここから。
— りんごくん@慧真館 (@keishinkan) 2019年2月2日
実際、うちの塾内でも入試直前になると必ず順位変動が起こります。ツイートのように、今までの順位や判定が大丈夫だから絶対に大丈夫ということはありません。
入試まであと1週間もあれば、まだまだ順位変動は起こります。本当脅しではなく、油断している人要注意です。この時期に気を緩めるとすぐに追い抜かれますよ。
倍率が高くても平均点をとれば合格する
受験校が高倍率だった人へ。
神奈川の公立高校は、最終的な実質倍率で2倍を超えるところはほぼありません。現段階で2倍を超えている横浜翠嵐も、実質倍率では必ず1倍台まで下がります。
2倍を超えないのであれば、受検生の真ん中あたりにいると合格します。公立高校入試では基本的に正規分布するはずなので、平均点あたりが中央値となるはずです。
平均点でいいのです。他の人よりたくさん得点しなければいけないと気負う必要はありません。みんなが解ける問題を、自分も確実にミスなく解くことができれば、普通に志望校の平均点くらいはとることができるはずです。
最後にカナガクさんがまとめてくださった昨年度入試の各高校の合格者平均点のリンクを貼っておきます。
https://kanagaku.com/archives/23550
あと1週間もある!
最後に全ての受検生に分かってもらいたいことは、入試まであと1週間もあるということです。
入試直前のこの時期は、集中力も知識を吸収しようとする意識も今までの中で一番MAXの状態です。その状態で1週間も勉強すれば、まだまだたくさんのことを勉強することができます。苦手単元の2つや3つくらいであれば、もう一度しっかりと向き合う時間も残されています。
あと7日しかないのではなく、あと7日もあるのです。不合格になる人数を計算したりしている暇があれば、年号や英単語の1つでも覚えましょう。焦りや不安を、勉強する原動力に変えるのです。
どんな逆境でも、最後まで望みを捨てなかった者にのみ、道は開かれます。まだ受験勉強は終わってはいません。倍率が何倍でも、必要以上に油断せず、かといって焦りすぎることなく、やるべきことを最後まで淡々とやりましょう。