公立トップ校を目指す中2生がやっておきたいこと。

神奈川の公立入試まであと70日。中3生にとってここからが正念場になる。70日という残り日数に対して、ほとんどの受験生が「もうそれだけしかないのか。あっという間だな」と感じているハズ。残りの1日1日をどれだけ大切に使うか。もっとハッキリ言うと、残された時間のうちどれだけの時間を志望校のために捧げることができるか。それが合否を分けるポイントだ。

入試まで残り70日ということは、中2生にとっては、それに365日を足した435日という時間が残されているということだ。435日というと、ほとんどの人がまだまだ余裕だと感じるだろう。その実感は正しく、まだまだたっぷり時間はある。現状の成績がどうであれ、高校受験レベルならあと435日あれば、公立トップ校だってやり方さえ間違えなければまだまだ十分狙える時期だ。

ただ、だからと言って中2のうちは何もしなくて良いというワケではない。スポーツではフライングは許されないが、こと受験勉強においてはフライングし放題。なにも受験勉強は中3になるまでしてはいけないという規則はないし、早く始めるのにこしたことはない。

たまに、「そんなに早くから受験勉強を始めてしまうと、中3の大切な時期に息切れする」ということを大真面目で言う人がいるが、何も最初から息切れするくらいのペースで猛勉強する必要はない。むしろ、中3の時期まで何もしないで放っておいた方が、やらなければいけないことがありすぎて、猛スピードで勉強しなければいけなくなり、大切な時期に息切れする確率が高くなる。
中2のうちから少しずつ準備しておいた方が、途中で息切れすることなく受験を迎えられるだろう。

「でも、中2生からの受験勉強って何をすれば良いのか分からない」という疑問が湧いてくるだろう。そこで今日は、塾講師だからこそ言える、公立トップ校を狙う中2生が今のうちに是非やっておきたいことをまとめてみる。

公立トップ校を目指すなら、まずは英語を強化せよ

公立トップ校受検者は、英語で得点を稼いでいるという事実

公立トップ校を目指すなら、英語に強いことは必須条件だ。「平成26年度入試 高校別合格者平均点のまとめ」のエントリーでもまとめたように、偏差値の高い高校になればなるほど、英語の平均点が5教科の中でズバ抜けて高い。湘南・厚木の合格者の英語平均点なんて、どちらも90点を余裕で超えているし、小田原・平塚江南レベルでも80点後半をキープしている。

ちなみに、2014年度の神奈川県全体で見る英語の平均点は59.6点と低く、他の教科の平均点と比べてみても、トップ校のように、英語だけ特別に平均点が高いというわけではない(ちなみに、2014年度の県全体の平均点が最も高かったのは国語の60.8点)。

5教科の中で唯一、中1生から勉強がスタートする中学英語で習うものは、すべてこれからの英語学習の基本となるものばかりだ。中学英語の指導要領範囲の語彙・文法・表現どれ一つとっても、英語圏のネイティブなら小学校低学年が普通にマスターできるものばかり。つまり、中学英語は基本的に難しいことは習わない。入試がどれだけ難しくなったと言っても、私立高校と違って、中学3年間の学習指導要領の範囲でしか出題できない公立高校入試の英語は、難しくしようと思ってもそもそも学習内容が簡単なんだから難しくしようがない。せいぜい、長文読解の量を増やすとか、記述式の英作文を出題するくらいしかできないが、トップ校受検者にはそんな「見せかけ」の難しさなんて通用しない。

くどくど書いたが、要はトップ校を受験する生徒にとって、英語は最も簡単で最も点数がとりやすい科目なのだ。これは神奈川県だけでなく、公立高校ならば全国どこでも同じことが言える。5教科の合計点で勝負する入試において、皆が高得点をとる英語で、自分だけが高得点をとれないのは致命的。英語ができないと、それだけでメチャクチャ不利になるということになる。

中2のうちにやっておきたい英語

じゃあ、中2のうちに何をやっておけばいいのかという話をする。中2でやっておくべきことは3つ。文法・語彙・リスニング、以上だ。

文法・語彙

まずは文法と語彙。中2のうちは、とにかく「最初からピリオドまで正しい英文を書けること」が目標。簡単な基本文でいいので、中2文法の範囲の基本文を「日本文→英作文」に直すトレーニングを積んでおこう。日本文を、「最初からピリオドまで正しい英文に直す」ためには、三人称単数とか時制はもちろん、肯定文・否定文・疑問文の作り方、動名詞や不定詞・比較などを使った文の発展の仕方、さらには前置詞の使い分けという、あらゆる文法事項をきちんと理解する必要があるほか、単語のスペルも正しく書ける必要がある。日本文→英作文のトレーニングは、文法力と語彙力を一緒に強化できるというワケだ。

もちろん、適語補充・並べ替えの問題や日本語訳など、他の問題にも慣れておくことも必要だが、それは中3生になってからでも十分できるし、日本文→英作文に直す力があれば、その他の問題はそんなに難しいことではない。

塾に通っている人は、塾のテキストに必ずついている各文法事項の「基本文」を、塾に通っていない人なら教科書の基本文でも構わない。それらを中3生になるまでに、日本語→完璧な英語に書けるように練習しておけば、1年後の受験で十分英語で高得点が狙えるだろう。

リスニング

英語なんて余裕なはずのトップ校受検者でも、最後まで苦労する人が多いのが「リスニング問題」。英語で満点をとれるくらいの実力がある子でも、リスニング問題で間違って満点を逃すケースが多い。中3の秋くらいになって、大慌てで「先生、リスニングができないんだけれど、どうすればいいですか。」と相談に来る子もいるが、リスニング力はそんな短期間でお手軽にどうにかできるモノではない。

リスニングの力が付いてくるのは、毎日継続して英語を聞き続けても最低3ヶ月はかかるといわれている。私は高校2年生のときに1年間アメリカに留学したが、英語漬けの生活を送っていても、ハッキリ英語が聞き取れるようになるまで3ヶ月以上はかかった。日本で生活しているのなら、聞き取れるようになるまで3ヶ月では済まない。最低半年以上はかかると思っておいてもいいだろう。

中3まで何もリスニングの対策をせず、受験前になって慌ててリスニングをやってもハッキリ言ってそんな短時間ではほとんど効果は得られない。しかし、中2の今からコツコツとやっておけば、受験までに十分間に合う。

デキル子はきちんとやっている!高校入試リスニング対策。」でも紹介したが、オススメは基礎英語2を毎日聞くこと。1日たった15分のプログラムだけれど、それを435日繰り返せば6525分、108時間以上。これをやった人とやっていない人では、1年後に埋められないほどのリスニング力の差が付く。

中2からやっておくことのメリット

中2のうちに文法・語彙・リスニングの基礎をコツコツと築いておけば、中3でも英語ではまずつまずくことはない。英語で点数がとれない受験生の99%は、実は中1中2レベルの英文法・語彙レベルができていないことが原因だからだ。

入試英語の大部分は長文読解問題が占めているが、文法ができている人にとって、長文読解は実はそんなに難しいことではない。読解問題の解き方のテクニックを身に付けて、ある程度の量を読みこなしていけば高校入試レベルの長文読解なんて簡単に攻略ができる。攻略できないとすれば、文法力・語彙力(または本当に基本的な国語力)が足りないからだ。

つまり、英語は中3になるまでの勉強がモノを言う。しかも、中2までの英語ができる人にとって、中3内容や受験内容の英語を勉強するのに、ほとんど時間がかからない。むしろ受験直前に、英語を必死に勉強しているトップ校志望者はほとんどいないと断言できる。英語の勉強に時間がかからない分、理科や社会など、直前でも伸びる科目に時間を回すことができる。これも、中2からコツコツ英語を勉強してきた人だけが得られる大きなメリットだ。

英語以外の得意科目を作っておく

次に中2のうちにやっておきたいのは、英語以外の得意科目を1つ作っておくことだ。残念ながら英語が一番の得意科目だという人は、次に得意だと思う科目を強化しよう。何度も言うけれど、公立トップ校を目指すなら、英語はできて当たり前。得意だとか不得意だとかと言うレベルの話ではない。英語以外なら、数学でも国語でも理科でも社会でも構わない。何でもいいから1つ、誰にも負けないと思えるようになるほど強化しておこう。

1年前のエントリー「入試は得点の稼ぎ柱になる科目があった方が上手くいく」でも書いたが、入試は5教科万遍なく平均的に点数をとるよりも、得意科目で出来るだけ点数を稼ぎ、不得意科目で失点を最低限に留める方が上手くいくという性質上、「この科目なら誰にも負けない」と自信を持てる科目がある人の方が強い。

中2のうちに、自分の得意科目を極めよう。たとえば社会の歴史が好きなら、学校の教科書をただ単に暗記するだけでなく、歴史に関する本をたくさん読んだりして歴史についての知識をとことん深める。理科の化学が好きなら、高校内容の共有結合とか化学反応式や物質量まで勉強したっていい。数学が好きなら、是非中3内容の数学を先取りして、月間雑誌「高校への数学[雑誌]」を購読・挑戦してもらいたい。間違いなく、誰にも負けない数学の力が付く。国語が得意なら、是非中2のうちに高校入試の現代文にチャレンジして欲しい。

大切なのは、人並み以上に、つまり普通の中2生以上のレベルに極めること。好きな科目であれば、とことん勉強するのは苦にならないはず。そうやって中2のうちに得た人並み以上の知識は、これから勉強していく上での強烈な武器になる。

もちろん内申対策もお忘れなく

あと、忘れてはいけないのは内申対策。トップ校は内申よりも実力を重視する傾向にあるものの、内申はお金と一緒でなくて困ることはあっても、あって困ることはない。内申ばかりで実力がないのは困るが、実力があって内申が全くないのも考えもの。第一、内申がないと併願私立の選択に苦労することになり(実力があればオープン入試にチャレンジすればいいだけの話だが)、安心して公立トップ校を受けることができなくなる。

中2のうちに内申を一つでも上げるように努力するのも忘れてはいけない。

まとめ

久しぶりに長文になってしまった今回のエントリー。それだけ気合い入れて、本音で書きました。中3の今頃になれば、誰もが必死で勉強する。でも、中2の今頃から受験を意識して勉強している人はほどんどいないハズ。

皆が必死でやっているときに、自分も同じようにやっても、なかなか差は付かない。皆が遊んでいるときに、自分がやるからこそ差がつく。冒頭にも書いたが、受験勉強はいくらフライングしまくってもOK。今から受験生並みにやりなさいとは言わないから、せめて上に書いたことだけでもやっておけば、他の人よりも公立トップ校に近づくことができるだろう。

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