【2016年度入試】各高校の合格者平均とボーダーライン+特色検査平均点のまとめ

今日の午前中は全県模試でおなじみの伸学工房の入試セミナーでした。全県模試は、神奈川県内の中3生の約2万人が一度は受験する模試で、おそらく県内の入試模試では最大級のものになります(うちの塾は色々な理由から全県模試は採用していませんが)。

全県模試だけでなく、各模試会社は入試後に受験生の追跡調査を行います。この追跡調査では、受験校の合否、学校成績・学力検査・面接・特色検査の得点を受験生もしくは模試を採用した塾や予備校に1件1件ヒヤリングをし、それを元に各高校の平均点やボーダーラインなどが推測値として算出されるので、調査数が多ければ多い方が実際の値に近づいていきます。よって、県下最大級の受検者数を誇る全県模試の追跡調査の数値は非常に信憑性が高く、うちの塾では(全県模試を採用していないにも関わらず)この数値を元に、毎年進路指導を行っています。

今日は、この全県模試の追跡調査を元に、2016年度入試の各高校の合格者平均とボーダーラインをまとめていきます。今後の参考として、是非参考にしてください。ちなみに、この全県模試の追跡調査と慧真館独自の調査分析を交えたより詳しい内容を、7月17日の保護者様対象入試説明会でお話するつもりです。中学部の塾生の保護者の方は、是非この説明会にもご参加ください。

参考:)2015年度合格者平均とボーダー→「2015年度入試公立入試の合格ボーダーラインを受験勉強計画に生かせ!

2016年度公立入試高校別合格者データ

高校 合格者平均値 ボーダーライン
内申 学力 面接 特色検査 1次 2次学力
湘南 129.7 442.3 100 66.63 709 419
厚木 124.6 414.2 100 45.61 660 392
小田原 126.0 397.6 84.11 61.08 636 355
平塚江南 122.7 385.9 98.20 72.40 631 354
秦野 113.8 349.1 94.86 570 320
海老名 117.0 352.3 98.01 569 320
西湘 110.5 313.8 75.25 547 286

表の見方の注意事項

合格者平均値

合格者平均値は、全県模試が調査した2016年度入試の各高校の合格者ごとの平均値です。ご注意いただきたいのは、各高校の合格者全員ではなく、全県模試が調査できた人数の中の平均値なので、実際のところは誤差があります。たとえば小田原高校だと、全合格者数318人のうち、全県模試が調査できた人数は79人分で約24.8%、厚木高校だと、全合格者358人のうち97人分で約27.1%の値です。

面接・特色検査の分母は、各高校とも100点満点です。

ボーダーラインの考え方

ボーダーラインは、伸学工房が調査した中での、不合格者と合格者のボーダーと思われる値です。表の『1次』とは1次選考、『2次』とは2次選考を表しています。

1次選考と2次選考の違いがわからない方は、過去の記事を参考にしてください。
参照:)オール1でも公立トップ校に合格する方法:2次選考を正しく理解してる?

『1次』のボーダーラインは、内申+学力の800点満点でのボーダーです。『2次』のボーダーラインは、学力のみの500点満点でのボーダーです。しかし、上でも述べたように、実際の入試にはこれに面接の200点、特色検査の100点もしくは200点分が1次にも2次にも加算されます。面接は差が小さい高校がほとんどなので合否への影響は小さいと思われますが、特色検査実施校の場合、ボーダーを超えていても特色検査の点数が悪いと不合格になっています。

特に特色検査実施校のボーダーラインの数字には注意が必要です。1次であっても2次であっても、特色検査実施校のボーダーライン上では特色検査の点数が大きく合否に関わってくるからです。

ボーダーライン上の特色検査の影響力については、7月17日の説明会で詳しくご説明致します。

特色検査平均点のまとめ

続いて、旧学区トップ校における特色検査の合格者・不合格者・全体平均点をまとめます。ただし、いずれの高校も不合格者のサンプル数が合格者に比べて非常に少ないのでご注意ください。各平均の横の( )は、それぞれの数値のサンプル数です。

高校名 合格者平均 不合格者平均 全体平均
横浜翠嵐 49.96(69) 39.63(19) 48.56(88)
湘南 66.63(87) 50.08(32) 64.21(119)
柏陽 62.43(90) 42.17(28) 59.67(118)
厚木 45.61(97) 30.14(18) 44.21(115)
横浜サイエンス 70.22(73) 50.29(25) 68.08(98)
小田原 61.08(79) 47.63(13) 60.31(92)
希望ヶ丘 82.44(83) 57.78(31) 79.36(114)
平塚江南 72.40(76) 58.00(23) 70.60(99)
横須賀 41.11(113) 28.18(36) 39.11(149)

2016年度の特色検査の出題傾向分析を全て終えた後、このようなつぶやきをしました。

個人的に「特にこれはないな」と思った横須賀・厚木2校の特色検査全体平均を見ると、自分の感覚はあながち間違ってはいなかったようです。両校とも合格者平均点さえ非常に低く、せっかく作成された特色検査の問題のほとんどが、結局誰にも解いてもらえない無駄な問題になってしまっています。特に、今年から初めて特色検査を実施した横須賀高校は少し欲張りすぎた感がありますね。高校側が考える理想の受検者像と、実際の受検生の実力がかけ離れ過ぎています。

特色検査と学力検査の相関関係についても、7月17日の説明会で詳しく掘り下げます。

入試模試では最低でも合格者平均点+10点を目指せ

これから受験勉強が本格化していくにつれ、中3生は入試模試を受ける機会が増えていくでしょう。そこで一つアドバイスをしておきます。

特に12月までの入試模試では、最低でもこの表にあげた合格者平均点+10点を目標にしましょう。まだ中3内容をすべて履修し終えていない12月までの入試模試は、どの模試会社の模試も実際の入試よりも簡単に作られています。早い段階から入試模試を受験することは非常に有意義なことなのですが、早い時期で受ける入試模試の点数や偏差値をそのまま鵜呑みにするのは危険です。

余裕を持つのなら合格者平均+20点を目標にしましょう。ちなみにうちの塾では、模試のレベルであれば合格者平均+30点を目標に毎年指導しています。30点もやり過ぎだと思われるかもしれませんが、模試と実際の入試の難易度の違いを考えると、決して高すぎる目標というわけではありません。

ボーダーラインを示しましたが、決して最初からボーダーギリギリのところを狙ってはいけません。入試本番は、模試と傾向が違ったり、過度に緊張したりと何が起こるかわからず、100%の実力を発揮できるとは限りません。むしろ、100%の実力を発揮できる人の方が少ないくらいです(過去記事を参考にしてください)。

参照:「本番で自分の100%の力を出せたら合格する」←実際100%の力なんて出せません。

100%の力を発揮できないという前提で、80%〜90%の力でも合格できるように計画し、自分の能力を高めていくのが受験勉強です。そのような意味で、このデータを活用してください。

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