2016年度入試塾生自己採点結果や特色検査の感想など

入試2日目が終わりました。残るは特色検査実施校や一部の高校の面接試験のみです。お昼から先ほどまでずっと、最後の面接の練習を行っていました。一人ひとりiPadで面接の様子の動画を撮り、本人と一緒に見ながら最終チェックを入念に行いました。スポーツやスピーチの練習同様、面接でも自分の動画をチェックすると、自分の話し方や声の大きさ、受ける印象を客観的に見つめ直すことができて、効果テキメンです。

うちの塾の中3生の残念な特徴の1つが、全くハキハキとしていないことでした。いつもボソボソ話していて何を言っているのか全く分からない。進路面談のときも、お母さんばかり話していて、当の本人はうつむきながら黙ってモジモジとしている・・・。いくら面接で差が付かない高校が多いと言っても、最初はどうなることかと本当に心配でした。

しかし、子どもはやはり成長します。しかも本気になった子どもの成長スピードはとてつもない勢いがあります。昨日・今日の最終練習では、堂々とした話し振りで、お母さんの横でモジモジとしていた頃の中3生達とはまるで別人です。

中3生の保護者様方全員に声を大にして言いたい。
「本当にしっかりとした、良いお子さんをお持ちですね」と。

2016年度塾生自己採点結果

さて本題。2月16日の学力検査の自己採点の集計が全員分終了したので載せておきます。ちなみに今年の塾生の受験校は、小田原・平塚江南・秦野・海老名・西湘です(一部の高校は複数名)。

英語 数学 国語 理科 社会 合計
67.2 71.5 76.9 71.9 82.3 369.8

昨年度の塾生の自己採点結果と比べてしまうとかなりの差がありますが、昨年度の生徒の受験校が湘南・小田原(そのうち1人は首席合格)だったので、今年の中3生の受験校から考えるとこんなものかなという印象です。

各科目の印象

昨日の記事「2016年度共通入試の超ザックリとした感想」の中で、社会がかなり易化していると書きました。塾生の自己採点結果でも、唯一社会だけが平均80点を超えています。今年の社会は、思考力を要するような問題が少なく、年号をきちんと暗記していたり、地歴公民の基礎をやり込んでいれば高得点が簡単に取れる試験でした。冬の合宿で「年号テストで全て合格できなければお昼ご飯が食べられないルール」で年号テストをやり込んだ甲斐もあってか、社会だけは昨年度の塾生平均の83.3点とほとんど変わらない結果になっています。

ちなみに理科も、昨年度の塾生平均76.3点とそれほど大差はありません。昨年度と今年度の塾生との受験校の差を考えると、やはり理科もだいぶ取りやすくなったという印象です。理科の詳しい分析については、こちらのブログが今のところ一番参考になると思います。⇒『2016年神奈川県公立高校入試「理科」の講評

さて今年の入試、大きなダメージを喰らってしまったのが英語です。塾生平均も70点を切ってしまいました。小田原や平塚江南受験生は70〜80点代と、被害は最小限に食い止められたとは思いますが、秦野・海老名・西湘受験生でダメージが出てしまいました。今年の英語は、落ち着いて英文を読めばそこまで難しくはありませんが、リスニングの難易度と、問2の適語補充のbetterの部分で大きく動揺してしまい、問7のwell-ballanced mealsの文章の読みにくさも相まって、落ち着いて問題と向き合うことができなくなってしまったのだと想像できます。

国語に関して言えば、うちの超国語が苦手な塾生平均が76.9点なので、きっと全体的に易しかったのでしょう。数学は「できなかった」と嘆いていたわりには、まずまずの結果かな。うちの塾生の勝負ポイントだった関数と証明で難易度が上がったのが痛手でした。

塾生たちの特色検査の感想

小田原高校

  • 最初の問1ーⅠで時間を使い過ぎてしまって、理系の問題があまり解けなかった。
  • 昨年度の特色と同じような最後の英作文を先に片付けた。
  • 今年のテーマは環境?
  • 時間が足りなかった。
  • いきなり音楽が出た。

小田高特有の古典の問題は、『奥の細道』からの出題でした。中3の教科書にも載っている超有名な文章なので、解きやすかったのではないかと思われます。ちなみに小田高の特色検査の問2に出題された「地産地消と輸送距離」の問題は、湘南高校の特色検査で同類の問題が出題されていたことから、今年の特色検査対策講座の中で触れています。

平塚江南高校

  • 簡単。
  • 時間があまった。
  • 結構できた(と思う)。
  • 理系の問題にあまり時間がかからなかった。

塾生の感想にもあるように、今年の平塚江南の特色検査は、そこまで理系問題が難しくなかったという印象です。前半の文系の問題はいつも通りのパターンで、リード文を読まなくても知識だけで解ける問題が多くありました。

まとめ

毎年のことですが、今年も塾生達の自己採点結果を聞いたとき、内心は「よくここまで取ってきた」というのが正直な感想でした。もちろん、塾内自己採点平均がそんなに誇れるものではないということは承知しています。しかし、今年の中3生達のこれまでの学力を知っているだけに、この点数でも本当によく頑張ったなという印象です。

色々とたいへんなこともありましたが(たいへんなことだらけでしたが)、もう卒塾してしまうと思うととても寂しい気持ちでいっぱいで、心にぽっかりと穴が開いたようなような気分です。

あと残るは合格発表のみ。6年連続全員合格を祈っています。