11月時点での2019年度入試動向予想

今日は午前中から全県模試でおなじみの伸学工房主催の「高校入試最終展望」というセミナーに行ってきました。

2018年度の5月〜11月まで神奈川県全県模試を受験した約48000件分の受験者情報から、2019年度の受験者動向を占うというセミナーです。受験はフタを開けてみるまで何が起こるか分からないので、全部を鵜呑みにすることはできませんが、参考程度にはなると思います。

ということで、伸学工房が考える2019年度入試の動向を、慧真館周辺の主要高校を中心にまとめていきます。

湘南高校

  • 第一志望者数(前年比)±0%
  • 志望者全体(前年比)±0%
  • 第一志望内申点平均(2016→2017→2018)122.8→124.7→124.3
  • 第一志望偏差値平均(2016→2017→2018)67.1→68.1→67.7
  • 前年度出願時倍率…1.67倍
  • 2019年度出願時予想…1.66倍

全県模試の受験者動向によると、第一志望者数と志望者数全体(第1志望〜第3志望まで)は前年度とほぼ変わらずとのこと。内申点・偏差値も多少の上下はあるものの、全体的にはほとんど変化はありません。よって、2019年度の出願時予想も前年度とほとんど変わらないだろうとのこと。

ただ、湘南高校は某大手塾のお膝元。某大手塾の動向次第では、動向が大きく変化することもあり得るので注意です。しかも今春の大学合格実績は、ライバルの横浜翠嵐を久しぶりに抜いているので、もしかしたら人気が出るかもしれません。

厚木高校

  • 第一志望者数(前年比)+8%
  • 志望者全体(前年比)+4%
  • 第一志望内申点平均(2016→2017→2018)120.9→120.5→119.0
  • 第一志望偏差値平均(2016→2017→2018)65.4→65.0→65.1
  • 前年度出願時倍率…1.32倍
  • 2019年度出願時予想…1.38倍

厚木高校は第一志望者数、志望者数全体とも、昨年度と比べてやや増えています。厚木といえば、学力向上進学重点校に認定された4校のうちの1校で、しかも他の3校と比べ例年の競争率が低いという、いわば「穴場校」です。それゆえ、もしかしたら例年よりも倍率が上がるかもしれません。

小田原高校

  • 第一志望者数(前年比)+8%
  • 志望者全体(前年比)−9%
  • 第一志望内申点平均(2016→2017→2018)118.7→118.9→118.6
  • 第一志望偏差値平均(2016→2017→2018)62.2→61.6→62.2
  • 前年度出願時倍率…1.35倍
  • 2019年度出願時予想…1.23倍

昨年度、特色検査廃止に加え、割合も3:5:2から4:4:2に変更したことで、久しぶりに倍率が高くなった小田原高校ですが、あれから1年経った今現在は、随分落ち着きを見せています。第一志望者数こそ前年度より8%増ですが、全体の志望者数は9%減。出願時予想倍率も1.23倍とのこと。

さすがに2年前の1.1倍台まで倍率が下がるとは考えにくいですが、それでも1.2倍台くらいには落ち着くだろうというのが、伸学工房の見解です。

平塚江南高校

  • 第一志望者数(前年比)−26%
  • 志望者全体(前年比)−22%
  • 第一志望内申点平均(2016→2017→2018)114.9→114.8→114.4
  • 第一志望偏差値平均(2016→2017→2018)61.0→62.3→62.5
  • 前年度出願時倍率…1.37倍
  • 2019年度出願時予想…1.07倍

小田原高校と何かと比較されることも多い平塚江南は、現段階での志望者数が前年度よりも大きく減っています。よって、2019年度の出願時予想倍率も1.07倍という超低倍率が出ています。

ただ、これを鵜呑みしてはいけません。昨年度の11月時点でも、全県模試の調査では志願者数が2016年度より減少していましたが、ふたを開けてみれば、2018年度は1.37倍と、2017年度の1.14倍から志願者が急上昇しました。

湘南高校同様に、平塚江南も某大手塾の動向の関係により倍率が左右されてしまう高校です。決して油断してはいけません。

あと一つ注目すべき点は、平塚江南と小田原の第一志望偏差値平均です。偏差値でいえば、完全に平塚江南が小田原を抜いています。これも小田原の特色廃止と内申割合変更の影響によるものだと考えられます。

秦野高校

  • 第一志望者数(前年比)−18%
  • 志望者全体(前年比)−11%
  • 第一志望内申点平均(2016→2017→2018)109.1→109.6→107.3
  • 第一志望偏差値平均(2016→2017→2018)55.1→55.3→55.5
  • 前年度出願時倍率…1.13倍
  • 2019年度出願時予想…1.02倍

2019年度の予想が衝撃的な数字になっていますね…。全県模試調査では、ということですが、秦野エリアはあまり全県模試の動向と実際の入試動向に変化はないそうです。そうすると、もしかしたら秦野は緩やかな入試になるかもしれません。いい高校なのにね。

あ、秦野の校長先生からお誘いがあり、来週授業参観に行きます。秦高生のみんな、よろしく!

西湘高校

  • 第一志望者数(前年比)−8%
  • 志望者全体(前年比)+10%
  • 第一志望内申点平均(2016→2017→2018)99.0→100.3→101.1
  • 第一志望偏差値平均(2016→2017→2018)51.9→50.7→51.0
  • 前年度出願時倍率…1.37倍
  • 2019年度出願時予想…1.51倍

西湘は第一志望者数は減っているものの、志望者全体は10%の増です。2018年度の出願時倍率も1.37倍と3年ぶりの高倍率でしたが、2019年度はそれ以上の1.51倍というとんでもない数字が出ています。

正直さすがに西湘が1.5倍を超えることは考えにくいと思いますが、昨年度と同じくらいの倍率は覚悟しておいたほうが良さそうです。

まとめ

もう一度確認しますが、これらの数値や予想倍率は、全県模試の現在の受験者の志望校に基づいた予想であり、神奈川県全中3生に対してごく一部の動向です。しかも、現在志望校としているところを確実に受験するとも限りません。塾業界特有のいろんな大人の事情も絡んできます(嫌だよね、ほんと)。

なので、あくまで参考程度にしてください。全県模試による予想と実際の入試にかなりズレがあったなんてことはしょっちゅうあります。

毎年、入試近くなると、色んなところで色んな噂が流れます。「どうやら今年の○○高校の倍率が高くなりそうだ」「今年は国語が激ムズになるんだって」など、大人でも子どもでも騒ぎ立てる人がいますが、何の根拠もないただの戯言なので無視しましょう。

結局入試なんて、蓋を開けてみないと分からないものです。入試動向をいくら予想したところで、実際はどの高校に何人集まるのかなんて誰にも分かりません。

どこまで考えても不確定要素の強いことをアレコレと考えて不安になるなんて、愚の骨頂ですよね。

そういう人を横目に、皆さんはもっと生産性のある時間の使い方をしましょう。