久しぶりに読書会ネタを。
全体的に読解力が乏しい小6生のために今年の6月から始めた読書会ですが、月2回のペースで定期的に開催しています。この3ヶ月に読んできた本は、課題本としたものがふしぎ駄菓子屋 銭天堂と小学五年生、そして9月の自由課題本です。1ヶ月に1冊となかなかのスローペースですが、これまでほとんど本なんて読んでこなかった、もしくは読んでも3ヶ月に1冊読み切るかどうかのペースだった子達が多いことから考えると、よく頑張っている方かなと思います。
そして今日は、9月の自由課題本を皆で紹介し合う読書会の日でした。自分が読んだ本のタイトルや大まかなあらすじ、感想やその本を選んだ動機等を皆の前で発表し、その後質疑応答です。
今回の読書会で紹介された本は次の4つ。
読書会で小6生が紹介してくれた本
・恐怖のお泊まり会 裏庭の化け物
ホラー好きの女子のおすすめ本。「ホラー本と言ってもあまり怖くないのが多いけど、これはかなり怖いからおすすめ」ということだそうです。
・長嶋少年
野球少年おすすめの本。彼曰く、野球好きの人は感動する短編集とのこと。
・願いがかなうふしぎな日記
水泳を一生懸命頑張っている女の子がおすすめの本。「努力の大変さや大切さがわかる」のだそう。
・のび太という生きかた
「この本を読んで、僕ものび太みたいになりたいと思いました」という感想に、一同「それは絶対やめた方が良い」と大ブーイング。でも、個人的にめちゃくちゃ気になる本です。
小学生のうちに読んでおいてほしいおすすめの名作本10選
次に、今思いつく範囲で小学生のうちに読んでおいてほしいおすすめ本を10冊選んでみました。基本的には、うちの小6生読書会の課題本となるような、小学校高学年向けの本を選んでいます。
銭天堂のように「読んで面白い本」ではなく、興味があってもなくてもこの時期に読んでほしい本、むしろ読んでおかないといけないと思っている本を選んだつもりです。
どれも読み応えのあるものばかりで、子どもだけではなく大人にとっても良い本ばかりです。親子で同じ本を読む「読書会」、素晴らしいと思います。読書の秋に是非。
1.きみの友だち
もはや安定の重松作品ですが、その中でも小学生に是非読んでほしい第1位が「きみの友だち」です。
2.きよしこ
重松贔屓なのでもう一冊。きみの友だちの次におすすめなのが「きよしこ」。ちなみに私にとっての初重松作品が「きよしこ」で、そこから重松清にハマっていきました。
3.兎の眼
日本を代表する児童文学作家と言えばやはり灰谷健次郎。“児童”のうちにこのような名作に一度は触れておくべきだと思っています。小学生におすすめなのは「兎の眼」。他にも、「太陽の子 (角川文庫)」「天の瞳」も名作。
4.西の魔女が死んだ
10月の読書会の課題本がコレ。何年か前に映画化もされています。特に小学校高学年の女子なら共感できる部分も多いかもしれません。是非親子(母娘)で読んでもらいたい作品です。
5.ドリトル先生航海記
私も子どもの頃にハマったドリトル先生シリーズ。その中でも一番はやっぱりドリトル先生航海記でしょうか。読書があまり好きではなくても、動物好きならはドハマリすると思います。
6.モモ
児童文学ですが、かなり読む力が試される一冊。読書経験が豊かな小学生なら十分楽しめると思いますが、読書が苦手な子は挫折するかも。うちの小6生だったら面白さが分からないうちに挫折しちゃうだろうな。
7.夏の庭
もはや児童文学のド定番。小学6年生くらいの読書感想文でもおなじみです。湯本さんの作品は「ポプラの秋 (新潮文庫)」もおすすめ。ちょうど秋ですし・・・。
8.二十四の瞳
名作ですが、4年生くらいでも国語力のある子なら読めてしまうと思います。戦争をテーマにした小説は、小学生の頃に1度は読んでおいてほしいというのが私の願いです。
9.蜘蛛の糸・杜子春
小学生でも読める芥川龍之介の児童向け短編集。「芥川龍之介」というと、なんだかお堅くて難しいイメージを持っている子どもは多いと思いますが、この本はそんなイメージを良い意味で裏切ってくれます。
10.世界を信じるためのメソッド
うちの塾生の保護者でもある図書館司書さんから教えていただいた一冊。これからの時代を生きる小学生だからこそ、メディアの正体や危険性について知っておいてほしいと覆います。ちなみに、この「よりみちパン!セ」というシリーズ、小中学生のためのサブカルチャー的な教養書という位置付けのようで、他にも興味をそそられる本がたくさんあります。
最後に
児童文学にはあまり明るくないので、小学校高学年対象の本でおすすめがあれば是非コメントで教えてください。泣いて喜びます。
読書は基本的にインプットがメインですが、読書会をすることでアウトプットの要素も入ってきます。そのアウトプットが、読書そのもののインプット要素を高め
てくれることが、読書会の醍醐味でしょう。
読書をしたからといって国語の力がグングンと伸びるわけではないけれど、良書を読むことは学校や塾のどんな授業よりも素晴らしい「教育」になると思っています。