2018年度特色検査対策記事第3弾は柏陽高校です。
ブログネタ収集用にと、Twitterの質問箱を浮上させてみたら、最初に来た質問が柏陽についての特色対策記事だったのでちょっと笑ってしまいました(笑)質問ちゃうやん、しかもマニアックやんって(笑)
特色検査分析記事は対象が狭すぎるということもあって、ブログ記事の中でも特に人気のない残念なシリーズですが、こうやって記事に対する反応があると頑張りがいがあります。
厚木同様、無事に学力向上進学重点校の仲間入りを果たした柏陽高校の特色検査を、その特徴と対策法から考えていきます。
問題と解答はコチラからダウンロードできます。
柏陽の特色検査3大特徴
大問2題構成:文字数の多さが半端ない!
柏陽の特色検査は、3年前から現在の大問2題構成となりました。大問2題構成と言えば、平塚江南の特色検査も同じ大問2題構成です。しかし、柏陽と平塚江南の特色検査の問題構成には、同じ大問2題構成でありながら決定的な違いがあります。
それは、平塚江南が前半文系で後半理系と、文系理系で分けた大問2題構成なのに対して、柏陽は文理の違いではなく、問1は日本語で書かれた文章、問2は英文からの展開と、最初のリード文の言語の違いで分けた大問2題構成であることです。
しかも柏陽の特色検査の場合、問1の日本文、問2の英文ともとにかく長いのが特徴です。問2の英文は厚木の特色検査の英文と同じくらいの長さですが、問1の日本文がやたらと長い。2018年度は、注釈も含めるとA4サイズ3ページにもぎっしりと文章がかかれてあり、これに一通り目を通すだけでも大変です。
正統法で柏陽の特色検査に向き合うとなると、文字数の圧力が半端なく、50分の制限時間的にも厳しくなってしまいます。国語でも英語でも、読解が苦手な人にとっては厳しい内容となるでしょう。
ただ、実を言うと、問1の長ったらしい日本文で書かれた文章を全て読まなくても、問1の全配点45点中35点の問題は解けてしまいます。つまり、問1のほとんどがリード文の内容に関係のない問題ということになります。この辺は平塚江南の問1と問題のつくりは似ていますね。
実は文系よりの出題が多い
理系のイメージが強い柏陽高校ですが、特色検査の内容だけ見ると、意外にも理系問題より文系問題の方が多いのが特徴です。過去3年間の柏陽の特色検査の配点を、文系理系に分けてまとめてみました。
[table width=100% highlight=” hoverrowbgcolor=” hoverrowfontcolor=” hovercellbgcolor=” hovercellfontcolor=” sort=” class=”]
[tablehead title=’年度,文系,理系’ class=”]
[tablerow title=” align=’center’ width=” class=” bgcolor=”]
[tablecell width=” align=’center’ bgcolor=”]
2018年度
[/tablecell]
[tablecell width=” align=’center’ bgcolor=”]
70点
[/tablecell]
[tablecell width=” align=’center’ bgcolor=”]
30点
[/tablecell]
[/tablerow]
[tablerow title=” align=’center’ width=” class=” bgcolor=”]
[tablecell width=” align=’center’ bgcolor=”]
2017年度
[/tablecell]
[tablecell width=” align=’center’ bgcolor=”]
66点
[/tablecell]
[tablecell width=” align=’center’ bgcolor=”]
34点
[/tablecell]
[/tablerow]
[tablerow title=” align=’center’ width=” class=” bgcolor=”]
[tablecell width=” align=’center’ bgcolor=”]
2016年度
[/tablecell]
[tablecell width=” align=’center’ bgcolor=”]
65点
[/tablecell]
[tablecell width=” align=’center’ bgcolor=”]
35点
[/tablecell]
[/tablerow]
[/tablehead]
[/table]
この表からも分かる通り、ここ3年間は理系の問題は全体の3割〜4割程度にすぎません。このブログでも何度も「特色検査は文系勝負」と訴えてきましたが、柏陽も同じです。もともと読み解かなければいけない文章が多いことに加え、英国社の問題が多いことから、文系に強い受験生が圧倒的に有利となります。
問題は学力検査発展型。求められるのは5教科の基礎学力。
問題のレベルはと言うと、各問のリード文は量も手応えもなかなかのものがありますが、設問については難問奇問が並んでいるということではありません。むしろ一つ一つの問題自体はとてもシンプルで、特色検査というよりも5教科の学力検査の延長のような問題です。
平塚江南ほどの容易さではありませんが、問題のシンプルさは平塚江南によく似ています。横浜翠嵐や湘南のような深い思考力や洞察力は、ほとんど問われていません。
柏陽が受験生に求めるのは、英数国理社5科目の基礎力、そして英語・日本語を問わない読解の力です。この辺も、決して尖らず基本を追い求める柏陽ならではの校風が色濃く反映されています。
[blogcard url=’https://keishinkan.jp/post-6803′ width=” height=” class=” style=”]
柏陽を目指す人へ
以上の分析を踏まえ、柏陽を目指す人へのアドバイスです。
読解力を鍛えろ!
読解力を鍛えましょう。特に英語の読解力です。前半の国語の問題は、分析の通り文章を読まなくても、全く理解しなくても、ほとんどの問題は解けてしまいます。国語が苦手な人の場合、また時間が足りない場合、文章を読まずに解ける問題だけを先に解くという戦法で問題ありません。
しかし英語は違います。まずは英文を理解しないと、その後の問題が解けません。柏陽の英文のレベルは、レベル・読解量ともに厚木の特色と同じくらいです。柏陽の過去問はもちろん、厚木の特色の英語の問題も練習材料として最適なので是非取り組んで見てください。
厚木・柏陽の過去問が問題なく解けるレベルの英語の読解力を身につけておくと、英語を中心とした文系の配点が高い柏陽の場合、かなり有利になります。
学力検査で8割以上得点できる5教科の基礎力
繰り返しますが、柏陽の特色で求められているのは、シンプルに基礎学力です。こねくり回した問題や洞察が必要な問題は出題されません。5教科の学力検査で8割以上の得点ができるレベルに仕上げることが、1番の特色検査対策になり得ます。
過去問を解いて時間配分に慣れておく
柏陽の特色は、時間的には厳しい内容になっています。それは、前途の通り読解に時間がかかることと、問題量も決して少なくないことです。しかも横浜翠嵐のように、明らかに捨て問だろうという問題もない。つまり、ほとんどの問題が頑張れば解けそうな問題ばかりなので、ついつい全てに対して頑張ってしまいます。それで時間オーバーというハメになる。
そうならないように、過去問を時間通りに何度も解いて、時間配分の戦術に慣れておくことが必要です。私のオススメは、先ほども触れたように、問1はリード文を読まずに一通り問題を解き、その後は問2を解く。問2を解き終わったあと、まだ時間的に余裕があれば、問1のリード文を読み、残した問題を解くという戦法です。一度やってみてください。
まとめ
「柏陽は特色が難しそうだから・・・」と言って柏陽を敬遠するのは非常にもったいないと思います。柏陽の特色は、学力向上進学重点校4校中最もシンプルで解きやすい、というのが私の印象です。2018年度は2017年度より若干難しくなったかなという印象ですが、それでも全く歯が立たないレベルではありません。
5教科の基礎づくりと高い英語読解力を身に付けておけば、何も恐れることはありません。
是非、参考にしてみてください。
過去記事(2016年度柏陽特色分析記事)はコチラ。
[blogcard url=’https://keishinkan.jp/post-4795′ width=” height=” class=” style=”]