平塚江南2015年度特色検査研究:分析と対策法をまとめてみた

平塚江南2015年度特色検査研究:分析と対策法をまとめてみた

入試情報

前回の厚木の特色検査研究に続いて、2回目は平塚江南の2015年度特色検査研究です。

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問題 / 模範解答

問題構成

平塚江南の特色検査は設問1・設問2の2つの大問から構成されています。2015年度の設問1のテーマは「四季」、設問2のテーマは「水」で、設問1は英国社の文系中心の小問が全部で12問、設問2は理数中心の小問が全部で9問あります。小問数の合計が21問で、問題数が多いのが平塚江南の毎年の特徴です。また、特定の科目にそれほど偏りがなく、5教科バランス良く出題されているのも特徴の1つと言えるでしょう。

問題数が多いと時間的に厳しいのではないかという印象を受けるでしょうが、理数の問題にハマらなければ、それほど時間的に厳しいという事態にはならないと思います。その理由はまた後ほど詳しく説明します。

では、各設問の分析と対策法をまとめていきましょう。

設問1:バラエティーに富んだ英国社の文系問題

リード文は長いけれど・・・

厚木の特色検査や公立中高一貫校の適性検査同様、それぞれの設問に対して長いリード文が用意されていて、それを読むことから始まります。先ほども述べたように、設問1のリード文は「四季についての外国人と日本人の捉え方」についての文章で、ざっと数えただけで約1300字程度の量、1ページ目が丸々リード文で埋め尽くされています。

ただ、設問1中の小問12問のうち、冒頭のリード文をきちんと読んで理解していなければ解けない問題はたった2問しかありません。しかも、その2問もリード文を全て読む必要はなくて、一つの段落を読めばすぐに解答できるような、段落要約的な問題です。つまり、リード文に書かれている情報をきちんと処理をして、自分の持っている知識と組み合せて解くような「情報処理型」の問題ではないということです。

「四季についての外国人と日本人の捉え方」のリード文から切り離された形で、設問1の最後に松尾芭蕉と与謝野蕪村との会話を英語で読ませる英文読解の問題があります。長さはそれほど長くなく、厚木高校の大問1の英文読解の4分の1程度でしょうか。英文読解の設問が3問ありますが、英文和訳ができれば問題なく解答できるレベルなので、それほど難しくありません。

このように、文字数は多い一方で、設問自体は文字数の圧力が直接かからないものが多く、しかも通常の学力検査の勉強で十分養える知識問題も多いので、学力検査対策がきちんとできていれば、それほど問題なく、また時間もかからずにクリアできるでしょう。

設問2:理数の解法を設問で応用できるかが鍵

問われているのは、知識をどう運用できるかどうか

設問2は理数中心の問題に、若干社会や国語の問題も含まれる構成になっています。設問2も設問1同様、丸々1ページのリード文が用意されていますが、それを読み込まないと答えられない設問は、設問2中の小問9問のうちたった1問です。私の個人的な感想を書かせてもらうと、リード文には「冬の池では、表面上のみ氷が張っていて、氷の下は水のままである理由」という興味深い内容がせっかく書かれているのに、全く設問と関係のない内容で終わってしまっているのが非常にもったいない気がします。この現象に対する説明を読み取らせ、その理解を問う問題があっても良かった気もしますが・・・。

話を戻しましょう。2015年度の設問2では、円と三平方の定理の融合問題が2問、一次関数の問題が2問出題されました。ただし、一見問題を読んだだけでは、円の問題ということは分かっても、三平方の定理を使って解くということは分かりません。1次関数にしてもそうです。こちらは円の問題よりは分かりやすいですが、「これは一次関数だ」と一見しただけでは分かりません。

この辺が、学力検査とは異なるところですね。数学で習った何を使って目の前の問題を解決すれば良いのか、自分が持っている武器を適切に選べるかどうか、「これを使ってみれば解けるのではないか」と試行錯誤ができるかどうか、それが問われている問題だと思います。

設問1設問2を通して、平塚江南の2015年の特色検査の特徴は、流行の「情報処理型」ではなく、「知識運用型」の問題であるということが言えます。

平塚江南の特色検査対策法

「知識運用型」の問題が多いので、5教科の学力検査の対策をきちんとやるだけでも、十分事足りるでしょう。逆に言うと、知識運用型の特色検査は、5教科の知識が曖昧ではお話になりません。

ただし、今年は出題されませんでしたが、2014年の設問1の1問目に、「江戸時代に日本が鎖国をして良かったと思うか、悪かったと思うか、その根拠を示して自分の考えを述べよ」というユニークな問題がありました。このような問題にきちんと対応できるためには、鎖国という語句を暗記するだけでなく、鎖国とは何か、鎖国を行った結果日本にどんな影響があったのか、というところまできちんと学習しておく必要があります。もちろん暗記も重要なファクターなのですが、それだけでなく、根本的な原理をきちんと理解する勉強を普段から心がけることが重要です。

理数、特に数学が苦手な人にとって、設問2の理数の問題はとっつきにくいかもしれませんが、文系の問題が比較的易しいものが多いので、文系の知識問題で取りこぼしなく正解できれば、数学の問題ができなくとも大きな失点にはなりません。

平塚江南がこのスタイルの特色検査を貫く限り、何か特別な対策は特に必要ありません。とにかくしっかりと5教科の基本的な知識を積み重ねること。それが最も重要です。

ただし、いつ「情報処理型」の問題に方向転換されても良いように、情報処理型問題の解き方も練習しておくべきでしょう。