2015年度神奈川県公立高校倍率確定!

神奈川県公立入試まであと10日となった今日、2015年度の各高校の倍率が確定しました。
http://www.pref.kanagawa.jp/prs/p876579.html
・普通科全日制はココ
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H27年度近隣上位校倍率(志願変更前・前年度との比較)

まずは1月30日の時点でピックアップした慧真館近隣の公立上位校及びうちの塾生が受験する高校のまとめです。志願変更前、前年度と比較しています。

高校名 H27年度(1/30) H27年度(2/6) 前年度倍率
定員 志願者数 倍率 志願者数 増減 倍率
湘南 358 703 1.96 663 −40 1.85 1.68
厚木 358 478 1.34 460 −18 1.28 1.29
小田原 318 452 1.42 425 −27 1.34 1.15
平塚江南 318 384 1.21 395 +11 1.24 1.13
秦野 358 414 1.16 431 +17 1.20 1.29
海老名 398 446 1.12 467 +21 1.17 1.24
大磯 278 318 1.14 324 +6 1.17 1.14
西湘(一般) 278 277 1.00 286 +9 1.03 1.15
西湘(理数) 39 37 0.95 40 +3 1.03 1.08

1月30日の時点で1.42倍と、ここ数年で最も倍率が高かった小田原高校ですが、はやり1.34倍まで志願変更後は人数が減りました。ただ、減ったとは言っても、昨年度や2年前の倍率と比べると今年度はまだまだ高いです。1月30日のエントリーでも書きましたが、新入試制度になってから2年間続いた「こんな点数でも小田原高校に受かるのか」というミラクル的な現象は、今年は起こらないでしょう。

ただ、そうは言っても小田原高校はその立地柄、他のトップ校と比べるとこれでも比較的低倍率だと言えます。たとえば川和は志願変更後で1.82倍だし、緑ヶ丘も1.72倍です。横浜市内の高校だけでなく、大和だって1.51倍という激戦です。それに比べれば、小田原高校の1.34倍は、2次選考まで考えるとまだまだ楽な方です。2次選考でひっかかることも視野に入れて、1点でも多く得点できるように残り10日間勉強しましょう。

参考エントリー:
オール1でも公立トップ校に合格する方法:2次選考を正しく理解してる?
入試直前!塾講師が教える最後にやっておきたい3つの勉強法

さて、定員割れをしていた西湘高校ですが、こちらもさすがに志願変更後は無事定員を超えました。ただこちらもここ数年の中で最も倍率が低いので、ほぼ無風入試になるでしょう。「こんな点数でも西湘に受かるのか」というミラクル的な合格が連発することになると思います。

秦野高校・海老名高校はやはり増加しましたね。志願変更した人の多くは、厚木・小田原などのトップ校から回避してきた人だと思われます。秦野・海老名にとっての上位層が増えたというイメージですね。

志願変更者数が多かった高校

次は、志願変更者数が多かった高校を、増加人数と減少人数に分けてまとめてみます。

志願変更によって増加した高校BEST5

1位 追浜 49人増
2位 横浜立野 45人増
3位 瀬谷西 41人増
4位 希望ヶ丘 37人増
5位 霧が丘 33人増

志願変更によって減少した高校BEST5

1位 大和 81人減
2位 横浜緑ヶ丘 71人減
3位 岸根・湘南 40人減
5位 横浜翠嵐 30人減

倍率1.5倍を上回る激戦校

1月30日でも書きましたが、神奈川の公立高校では、倍率が1.5倍以上になると合格率が66.6%を下回ってくるので、かなりの「激戦校」と言えます。志願変更後の2月6日時点での激戦校をまとめてみます。(定員が少ない専門コースは除きます)

横浜翠嵐(2.01倍)、湘南(1.85倍)、川和(1.82倍)、横浜国際(1.75倍)、横浜緑ヶ丘(1.72倍)、多摩(1.72倍)、横浜サイエンス(1.70倍)、神奈川総合(1.67倍)、光陵(1.64倍)、新城(1.51倍)、大和(1.51倍)

見事にトップ校勢揃いです。

やはりトップ校や上位校ほど激戦となっているのですが、偏差値が高い学校であればあるほど、実質倍率はこの倍率よりも下がります。トップ校志願者の中には、東京学芸大付属や東工大付属などの国立高校や早慶などの難関私立高校が第一志望で、公立はあくまでも第二志望という人が少なくないからです。第一志望の難関国私立を合格した人は、公立入試を欠席または辞退することになるので、トップ校ほど入試当日の欠席者が多く、また公立を受験しても合格発表までの期間に辞退する人が多くなり、実質倍率は下がるということです。

2014年度の実質倍率

高校名 志願確定時の人数 志願確定時の倍率 当日欠席者 受験後取消 実質倍率
横浜翠嵐 797 2.23 44 107 1.76
湘南 602 1.68 24 53 1.45
川和 535 1.49 19 10 1.41
横浜サイエンス 369 1.55 10 11 1.46
厚木 463 1.29 6 9 1.25

横浜翠嵐・湘南の当日欠席、辞退者が特に目立ちます。この2校の受検生の多くは、何らかの私立をオープンで受験しているので、当然と言えば当然です。この2校以外にも、横浜市や川崎市のような東京都に近いトップ校で、欠席者・辞退者が多くなります。一方で、この辺の小田原や平塚江南などのトップ校は、欠席者・辞退者は出ても数名程度で、今日の時点での倍率と実質倍率にほとんど差はないと思っていいでしょう。

定員が割れている高校(普通科限定)

最後は、定員割れした普通科高校をピックアップします。定員割れした高校では、基本的に受検生全員が合格することになります。また、2次募集の対象校にもなるので、2次募集受検を考えている人はチェックしておいた方が良いと思います。
磯子(0.98倍)、大井(0.97倍)、綾瀬(1.00倍 ※1人マイナス)、上鶴間(0.98倍)など

最後に

神奈川県の公立入試の制度が新しくなって今年度で3年目を迎えます。初年度は、これまでの共通入試と比べて英語・社会が難化しました。去年は理科での大幅難化、また数学で出題パターンを固定しない動きを見せてきました。このように、入試制度が新しくなってから、毎年のように何かが起こっています。

今年の入試も何が起こるか分かりません。何も起こらないかもしれません。ただ一つ言えるのは、何かが起こっても起こらなくても、それは受検生全員にとって同じ条件だということです。入試というのは恐ろしいほど平等なテストです。金持ちか貧乏か、顔が良いかブサイクかなんて一切関係なく、入試当日までどれだけ実力をつけてきたか、ただその一点で合否が決まります。

倍率は確定しました。今からどうのこうの考えても全く意味がありません。その代わり、入試当日まであと10日あります。倍率の数字を見ている暇があったら、年号の一つでも覚えましょう。最後の最後まで、自分の実力をアップさせることを絶対に諦めてはいけません。