特色検査の点数が伸びない!あと2ヶ月でできる特色検査対策法はコレだ。

2018年12月12日

今日は第3回定期テストの結果報告をと思っていたのですが、質問箱から緊急性の高そうな、しかもうちの受験生にも非常に関係がありそうな特色検査に関する質問が舞い込んできたので、予定を変更してブログで取り上げます。

以下が質問です。

こんにちは。県内の中学三年生です。お忙しいのは承知しておりますが、質問させていただきます。

全県模試の特色の点数がなかなか伸びずいつも平均に届きません。塾に通っていないこともあり、どのような対策をすればいいのかよくわかりません。あと2ヶ月でどこまでできるようになるかとても不安です。

過去問を解く他に何かやるべき事はありますか?また、過去問を解く時やその後に気をつけることはありますか?5教科はしっかり伸びているのに特色は何も変わらなくて焦っています。

ご回答いただければ幸いです。よろしくお願いします。

まずは5教科を徹底的に上げる

まず大前提として、特色検査は5教科のように対策すればするほどできるようになるということはありません。

今までのように各高校が作成するのであれば、まだ対策のしようがありましたが、今回は県教委が作成する初の特色検査となり、今までの学校別対策方法もほぼ通用しないでしょう。

入試まであと2ヶ月となった非常に限られた時間の中で、正体の分からないもの、対策してもなかなか効果が実感できないものに時間をかけることはとても非効率です。5教科はしっかりと伸びているということなので、その時間をまずは5教科の勉強に費やし、5教科を上げられるだけ上げましょう。

いいですか。質問者さんが今やるべきことの優先順位1位は、特色検査で少々コケても合格できるような5教科の力をつけることです。

特色検査対策の際に気をつけるべきこと

その上で、特色検査に対してどう向き合っていくかを書いていきます。

特色の過去問を解くときに気をつけるべきことは、ズバリ次の2点です。

問題選定眼を鍛えよう

特色検査において最も大切なのは、時間配分です。

通常の5教科の試験と特色検査と大きく異なることは、5教科の試験は「いかに失点しないかを考える」のに対して、特色検査は「制限時間内にどれだけ得点するかを考える」ことです。この2つの考え方の違いをきちんと理解すると、試験への取り組み方、対策の仕方が変わります。

特色検査では、時間内にゆとりを持って全ての問題を解き終わることはまずありません。ということは、分からない問題や苦手そうな問題はとりあえず飛ばして、自分が比較的得意な分野、点数が取れそうな問題から優先的に解くのが特色検査の鉄則です。

ここで必要になる力は、問題の選定眼です。選定眼とは、この問題は自分にとって捨て問なのか確実にとるべき問題なのか、それを素早く見極める力のことです。

選定眼を見抜くためのトレーニングとして、過去問を解くときには必ず制限時間を守って解き、解いている最中もこの問題は捨て問なのかとる問題なのかを常に意識します。捨て問だと思ったら潔く捨て、とる問題はきちんと得点に結びつけることを考えます。

そして解き終わったあとはやり直しをしながら、自分の選定眼が正しかったかどうかを確かめます。「自分は捨て問だと思ったけれど、じっくり考えたらこれは取れたな」と思う問題は、なぜ試験中にそれが分からなかったのかを考えましょう。逆に、時間をかけたはずの問題で間違ったとき、それは捨て問ではなかったのか、捨て問ではないならなぜ間違ったのかを徹底的に考えます。

これを繰り返すことで、少しずつ問題の選定眼が養われ、自分の勝負ポイントと、自分が避けるべき問題がだんだん分かってくるでしょう。

「間違えてしまったけれど実はできた問題」を集中トレーニング

選定眼を鍛えるばかりだと、得点力はある程度短期間で身につきますが、肝心の思考力はそれほど伸びていきません。かと言って、特色に必要な思考力をじっくりと鍛える時間もありません。

ではどうすればいいのか。特色に対する思考力を鍛える鍵は、「間違えてしまったけれど実はじっくり考えたらできた問題」です。

やり直しをするときにそれを絞り込み、それをどうすればできるようになるのかを考えてください。なぜ1回目にできなかったのか。何に気がつかなかったのか、もしくは知識がなかったのか、どう考えれば良かったのかを徹底的に分析し、それを1回目でできるようにするための策を考え、もう一度繰り返してみましょう。

一言アドバイス

質問者さんがどの特色検査校を受験するかは分りませんが、過去問を解くのは平塚江南や柏陽・厚木のような「5教科の延長型」が強い学校でない方が良いです。なぜなら、今度県教委が新しく作る特色検査は、5教科の延長型の問題が極めて少なくなる可能性が高いからです。

新しい特色検査に対する問題練習には、湘南や横浜翠嵐・希望ヶ丘あたりを使うと良いと思います。これら3校の特色のような、5教科の延長型ではない問題に慣れるように練習しておきましょう。

繰り返しますが、「特色でとらないと合格しない状態」ではなく、「特色でちょっとコケても合格する5教科の力」を鍛えることを最優先としてください。その上で、問題選定眼を磨くこと。

問題選定眼だけならば、あと2ヶ月でも十分なんとかなりますよ。ちなみにうちの塾生たちだって、毎年特色検査は1ヶ月そこらで集中的に仕上げていますが、十分点数がとれています。大丈夫です。まだまだ受験はこれからです。