入試で優遇されなくなった今こそ、検定を受けるべきでしょう。

2015年4月10日

一昔前の神奈川県の入試制度では、「検定を持っていたら前期試験で有利になる」、「部長や生徒会長などのポジションについていたら前期試験で有利になる」、「ボランティアの経験があったら優遇される」などの項目があり、入試に有利になるという何とも嫌らしい理由でせっせと検定を受けたりボランティアに参加したり、部長や生徒会に立候補したりしていたものでした。

しかし、3年前に新しい入試制度になってからは、これらの優遇措置項目が全て削除されました。それ以来、以前は必死になって取っていた検定類を取る中学生がだんだん少なくなってきています。確かに検定を持っていても、一部の私立高校で優遇措置が残っているものの、公立高校入試では何のポイントにもなりません。ただ、みんなが受けない時代だからこそ、検定は受けるべきです。

検定を受けるメリット

トップ校を受けるなら、英検準2級と漢字検定2級は最低でも揃えておくべき

中学生が受ける代表的な検定は、英検・数検・漢字検定になるでしょう。先ほども書きましたが、確かに今の公立入試では検定を持っていても持っていなくても別に影響はありません。

入試に影響しないのに検定を受けるメリットは、検定の合格のために勉強することです。何の検定でもそうですが、勉強しないことには合格しません。トップ校を目指しているのなら、できれば中2のうちに、遅くとも中3の早いうちに英検準2級を取得することを目標に勉強すると良いです。英検準2級は正確に言えば高1レベルですが、中3までの英文法・語彙レベルでも十分合格できます。

中2のうちに英検準2級を目指して勉強するということは、言い換えれば高校入試レベルの文法・語彙を先取りして勉強するということです。先取りして勉強しておくと、入試対策が他の人より早くできるメリットがあります。高校入試は、中学入試や大学入試に比べて短期決戦である分、他の人より早く入試対策が始められるということは、それだけでものすごく有利です。

また、漢字検定も中1からコツコツと取っておきましょう。中3までに3級、あるいは準2級あたりを目指して勉強しておくと良いでしょう。高校入試でも、もちろん漢字の読みや書き取り問題が16点分出題されますが、入試直前に一生懸命漢字ばかりを練習している暇はほとんどありません。だいたいの受験生は、漢字練習をしている暇があれば、理科社会を勉強したいと思うのです。しかも、入試で出題される漢字は、小学生〜中学生で習う漢字までが範囲で非常に幅広く、直前に一生懸命漢字の勉強したからと言って、本番でそれがピンポイントで出題されるとも限りません。だからこそ、漢字検定を通して、日頃からコツコツと漢字の勉強をしておくことが非常に重要になります。

数検も良いのですが、アレもこれもやるとなると大変なので、数検は余程時間に余裕がある人だけで良いです。優先順位としては、まずは英検準2級⇒漢字検定3級or準2級⇒(数検3級)といったところでしょうか。

勉強の質を高めるチャンスになる

検定を受けるもう一つのメリットは、合否がハッキリと出るので、成果が分かりやすいということです。合否というフィードバックを受けることで、自分の勉強法や勉強計画が良かったのか悪かったのかの検証ができます。また、入試と違って、一度不合格になったとしても、チャンスはいくらでもあります。不合格だったのなら、自分が勉強してきたことをしっかりと見つめ直し、悪かった部分を修正することで、どんどん勉強の質を高めることができます。

最近は少なくなりましたが、昔はいろんな塾で「英検対策」とか「漢検対策」という講座があったのですが、中学生にとって、検定は自分で勉強するからこそ意味があると思うのです。

冒頭にも書きましたが、入試に優遇されなくなったので、検定を受ける子がどんどん少なくなっています。だからこそ逆にチャンスです。検定に向けて勉強しない子が増えれば増えるほど、勉強している子は、みんなが検定を受けていた頃よりも大きなアドバンテージを得ることができます。今の時代だからこそ、是非検定を取りましょう。

<検定リンク>
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