テストのための勉強からの脱却こそ、定期テスト勉強からの解放に繋がるということ。

2018年10月3日

ツイッターを眺めていたらタイムラインにこのようなツィートが流れてきました。


ちなみに私はツイッターを始めて結構初期の頃からこのツイート主の「ばんおーbot但し欠陥品」さんをフォローしているんですが、なんかこの方のツイート、深いようで深くなさそうで、意味ありそうでなさそうなものが多くて結構好きなんですよね。ツイート内容も言い回しもかなり独特ですが、だからこそ癖になります。会ったこともなければどこぞのどなたかも知らないんですけどね。

ばんおーbot但し欠陥品(※以下ばんおー)さんのこの連ツイを読み、めちゃくちゃ触発されてブログを書かずにはいられなくなってしまったので、今日は定期テストやその勉強について私が常日頃思っていることをつらつらと書いてみます。

定期テスト高得点の人が、必ずしも長時間勉強しているわけではない事実

定期テストで100点を連発している生徒とか、5教科9割どころか500点満点で480点や490点くらいの点数をとる生徒はうちの塾にもいます。

他の生徒はそういう子たちを見て「いったいテスト何週間前から勉強を始めているんだ」とか、「1日何時間くらい勉強しているんだろう」と思ったりするのですが、実は他の生徒と同じ2週間前から勉強を始めていたり、テスト期間の1日の勉強時間もそんなに長くなかったりもします。逆に、定期テストで5教科9割に届かない子の勉強時間の方が長かったりすることもよくあるくらいです。

こういう話をすると、「それはもともと頭が良いからだ」「才能があるから苦労しなくても点数がとれるんだ」と捉えてしまう人が必ずいるんですが、それもまた違います。

言葉で表現するのは難しいけど、最上位層の子達って、「単純に定期テストで点数をとるための勉強はそんなにやっていない」と言う方がしっくりくるのかなと。

テスト前に勉強しなくても点数がとれる理由

最上位層の子がテスト前にそんなに勉強しなくても点数がとれてしまうのは、わざわざ定期テスト勉強をしなくてもすでに仕上がっているからです。もしも全くテスト勉強をせずにいきなりテストを受けても、こういう子たちは技能4科目以外は8割以上、数学や理科に至っては9割以上の点数がとれてしまうと思います。

なぜか。答えは簡単で、普段から勉強しているからです。

「なんだ。普段から定期テストのための勉強をしているのなら、そりゃ高得点もとれるよな。」と思いました?

それも違います。こういう子たちは、定期テストで点数を上げようと思って勉強しているのではないし、また定期テストで高得点をとるための勉強をしているのではありません。

テストで点数を上げるためではなく、単純に学力を鍛えるために勉強をしているのです。定期テストに出る出ない関係なく、定期テストで出題されるレベルをはるかに超えた内容に普段から取り組むことで、語彙力、暗記力、計算力、思考力、洞察力、理解力を鍛えているからです。

だから定期テストのような基本的なレベルであれば、勉強しなくてもある程度できてしまう。それに、技能4教科のような普段は勉強していない科目も、5教科の勉強で鍛えた暗記力があるので、短期間でそれほど苦労なく覚えることができるのです。

実力がつけば定期テストは必ずとれるようになる

うちの塾に転塾したばかり中学生や中1生の保護者の方に必ず言うことがあります。

「うちの塾は定期テスト対策はしません。教科書もやりません。進度も学校には合わせません。
そのかわり、実力と自学力を徹底的に鍛えます。
だから、最初のうちは定期テストでなかなか結果が出ないかもしれません。
でも、実力と自学力は必ず身に付いていきます。
そしてそれに比例して、必ず定期テストでも点数がとれるようになります。
保護者の方はそれを信じて待っててください。」

その言葉の通り、実力が伴わないうちは定期テストはとれませんが、実力が鍛えられていくうちに、だんだんと定期テストの点数も上昇します。そしてある程度(だいたい5教科9割)まで達したら、今度はその点数をとるために要する勉強時間もだんだんと短くなっていく。それがうちの塾生の特徴です。

そうなると、サボる癖がある生徒は、テスト勉強の手を抜くようになります。手を抜いたとしてもある程度の点数は取ります。明らかに手を抜いている我が子を見て、「もっと勉強しなさい!」と怒り出す保護者の方もいらっしゃいますが、手を抜いても点数が取れるようになったという事実こそ実力がついたという証拠なのだから、本来はもっと喜ぶべきだと思うのです。

テスト勉強からの解放

ばんおーさんのおっしゃる通り、定期テストのための勉強に終始している以上、もしくはテスト対策自体を塾や過去問に完全に依存してしまっている以上、このような力は身につきません。定期テストの点数を上げるための勉強と、能力を鍛える勉強のプロセスは、必ずしも同じではないからです。「どうせこんなのテストに出ないから」「定期テストではここまで問われないから」と、定期テストにのみに照準を合わせた勉強をしていては、いつまで経っても実力は鍛えられません。

定期テストで点数をとるための勉強から脱却することこそ、結果的に本当の意味で定期テスト勉強から解放されていくと思っています。

定期テスト勉強ではそれ以上伸びない

定期テスト勉強から解放されるくらいの力を鍛えた人は、昨日のブログでも書いたように、定期テスト期間を定期テストの勉強だけに終始しないこと。そのレベルの人は、定期テストの勉強をどんなに一生懸命取り組んでも、もうそこから伸びていくことはありません。

定期テストのレベルを超えた次のステージのために、定期テスト期間を利用すること。

もう一度過去記事を貼っておきます。
参考:トップ校に合格する人は、定期テスト勉強時に入試レベルまで仕上げているという事実。