50分1タームの勉強時間が「受験で戦える集中力」を作る。

2018年5月22日

2学期制の学校に通う中学生は、6月初旬からいよいよ今年1回目の定期テストの時期に入ります。特に中1生にとっては、中学生になって最初に迎える定期テストです。しっかりと準備をして、最初のテストに臨みましょう。

3年ほど前に「はじめて定期テストを迎える中1生へ」という記事の中で、中1生に向けて定期テスト勉強のポイントをまとめておいたので、必ず事前に読んでおいてください。
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さて、定期テスト勉強の話になると、よく話題に上がるのが「時間」についてです。

「長時間ダラダラやるより短時間集中した方がいい」

「いや、テスト前は長い時間をかけてしっかりと勉強するべきた」

など、相反する色々な意見がありますが、そのどれもが正解にも不正解にも成り得ます。まず勉強の成果を時間で考えることがナンセンスで、勉強の成果は時間ではなく内容や理解度で考えなければいけません。時間と質の話になると、今日のテーマから逸れてしまうので、また稿を改めることにします。

今日は、中学生の定期テスト勉強の際に意識してほしい、時間の区切り方、勉強時間の捉え方について話をします。

「1日5時間勉強する」などの連続した時間で捉えない

定期テストでも受験勉強でも、「平日は1日◯時間、土日は1日△時間勉強する!」という目標を立てる人がいますが、これはあまり賢い時間の捉え方とは言えません。例えば1日5時間勉強すると目標を立てたところで、本当に5時間連続して勉強できる人は皆無だし、「5時間」という時間のかたまりの中で、一体どれくらいのことができるのか想像しにくいからです。

5時間で、一体どれくらいのことができるか、想像できますか?できませんよね。大人でも無理です。

しかし50分であればどうですか。その中でどれくらいのことができるか、数学の問題集であればだいたい何ページくらい解けるか、中学生くらいであればある程度想像することができます。

勉強するときは、自分の想像を超えた連続した時間で捉えるのではなく、コントロールできる範囲内の50分ごとに区切った時間で考えることが大切です。

それ以外にも「50分間」という時間は、非常に重要な意味を持っています。神奈川県の場合、高校入試の1教科の制限時間は50分間です。学習時間を50分ずつ区切るということは、入試の制限時間である50分間という時間感覚に慣れることや、50分間途切れない集中力を養うことにも繋がります。

50分を何ターム繰り返すかで予定を立てる

学習時間を50分で区切り、その後5分または10分間の休憩を入れる。これを1タームとします。

「今日は5時間勉強するぞ!」ではなく、「今日は50分間を5タームやろう」のように、1日の勉強時間は1タームを何回繰り返すかで考えていきましょう。

その流れはこうなります。

  1. 今日のターム数を考える。
  2. やらなければいけないことを思いつく限りリストアップする。リストの数が今日のターム数以上になっても構いません。
  3. リストの中で優先順位の高いものから、各タームにあてはめていく。

考え方は時間割と同じです。要は、自分だけの時間割を作るのです。

1ターム目 19:00〜19:50 数学ワーク(目標◯ページまで)

5分休憩

2ターム目 19:55〜20:45 英語教科書本文英訳練習(目標◯ページまで)

5分休憩

3ターム目 20:50〜21:40 社会問題集(目標◯ページまで)

・・・

このように、50分ずつ1つの教科を集中して勉強することで、自分が50分という時間の中でできる分量、50分という時間の感覚、そして集中力を鍛えていきます。

平日は50分×3タームくらいでいいと思いますが、時間がとれる土日は50分×5タームは最低こなせるようにしていきましょう。なぜか。もう分かりますよね。入試は1日で50分×5教科分行われるからです。つまりそれくらいの継続した集中力が必要になるからです。普段から50分×5タームの勉強に慣れておくと、入試模試や本番の入試で、集中力が途切れることがなくなります。

まとめ

まとめると、50分タームで予定を組んで勉強していくことで、次のようなメリットがあります。

  • 勉強の予定が立てやすい
  • 集中力が持続しやすい
  • 受験にも通用する集中力や時間感覚が身につく

この他にも、やる気の面でも効果的があります。「2時間勉強を頑張ろう」よりも「50分を2回頑張ろう」と考えるほうが、勉強にとっかかりやすくなりますよね。

些細な考え方の違いかもしれませんが、そんな些細なことでも、結果は大きく違ってきます。是非、今回の定期テスト勉強から取り入れてみてください。