共通化された特色検査にどう立ち向かうか|特色検査への対策法2019

2018年度から新しく共通化された特色検査の対策方法について書きますと結構前から言っておきながら、これまで全く書かないまま今日まできてしまいました。そろそろ本当に書かないと「書きます書きます詐欺」と思われそうなので、ちゃんと書きます。

ということでお待たせしました。
今日は、「共通化された特色検査にどう立ち向かうか、特色検査の対策法2019」と、やや大げさなタイトルを引っ提げ、2019年度から全校ほぼ共通化された特色検査の対策法について書いてみたいと思います。

※2019年度特色検査はカナロコさんのサイトからダウンロードできます。
https://www.kanaloco.jp/article/entry-150785.html

2019年度特色検査全問分析はコチラ↓
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特色検査実施校が増加した経緯についてはコチラ↓
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特色検査模試を積極的に受験しよう

共通化された特色検査に対しての一番効果的かつ効率的な対策法はコレです。

特色検査模試を積極的に受けましょう。

もう本当にコレです。コレしかないです。

これまでの特色検査模試は意味がなかった

特色検査模試は共通化される前からも各模試会社で実施されていたのですが、正直に言ってしまうと以前の模試は受験してもほとんど意味のないものでした。というのも、その頃の特色検査は各高校が自由に作成していたので、内容も難易度も高校によってバラバラで、厚木のようにほぼマーク形式の高校もあれば横浜翠嵐のようにほぼ記述形式という高校もあるくらい形式さえ統一されておらず、本当にガラパゴスの世界でした。

その中で特色検査模試を実施しても、どこかの高校の特色検査に寄せることもできず、結局いろいろな高校の問題をツマミ食いするような、どっちつかずの中途半端な模試が出来あがるだけです。

そんな中途半端な模試を受けるくらいなら、徹底的に過去問を解いたり、似た形式の学校の問題を解いたりした方がよっぽど対策になったのですよ。しかも特色検査模試を受けるとご丁寧にも順位が出る訳なんだけれど、結局形式も難易度も志望校のものとは異なる模試の順位って、ほとんど参考にならないんですよね。

だから、うちの塾もこれまでは特色検査模試を塾生に受けさせたことはありません。それよりも志望校の過去問と形式が似た高校の問題を徹底的に解いていました。それで十分点数がとれました。

なぜ模試が効果的なのか

では、なぜ共通化された途端、特色検査模試が効果的になるのか。その理由は次の2つです。

  • 逆にこれまでの過去問が使えないから。
  • 共通化されたことで模試会社が分析しやすくなったから。

まず1つ目ですが、共通化された特色検査と、今まで各高校が作成していた特色検査は、まず全くの別物です。「特色検査」という名前だけは同じですが、その内容もレベルもまあ違うと思ってください。なので、これまでの過去問が使えなくなってしまいました。

厳密に言うと、使えるものもあります。具体的に言えば湘南の過去問や、横浜翠嵐や希望ヶ丘の過去問も問題を選べば使えるでしょう。あ、厚木や柏陽も英語の部分は使えます。

「使えない」と言っておきながら、ピックアップしてみれば結構ありましたね。どの問題がどのように使えるかは、またおいおいブログ記事にします(書く書く詐欺にならないように注意します)。

でも、わざわざそんなことをしなくても、模試会社がその辺の対策はしっかりとやってくれているはずで、各会社が実施する「特色検査模試」に反映されていることでしょう。なぜなら共通化されたことで、これまでのようにどっちつかずの中途半端な模試ではなく、きちんと分析し、去年の問題の傾向・難易度が反映された模試を作れるようになったからです。

やりやすくなった分、これまで以上に模試会社は特色模試に力を入れています。共通化された過去問も少ないうちは、それを利用しない手はありません。しかも志望校に関わらず同じ問題なのであれば、模試の順位も非常に参考になるはずです。例えば横浜翠嵐・湘南志望であれば、特色模試の順位は上の方にいないと死活問題になるし、逆に鎌倉とか平沼志望であれば、順位が下の方でもそれほど気にすることはありません。

ちなみに今年度からうちの塾でももちろん特色検査模試を取り入れます。とりあえず志望校が決定するまでは全員に受験させる予定です。

模試をどう活用するか

模試を受けなさいと言いましたが、もちろん受けっぱなしはダメです。そんなことは誰でも分かっていると思いますが。

特色模試は英数国理社と違って、間違った問題をただやり直ししてできるようにしてもあまり意味がありません。だってその問題が次に出るという保証はないし。というかまず出ないし。

ではどう活用すればいいのか。特色検査で大切なのは、「どう対策するか」ではなく「どう対応するか」って中本先生もツイッターで言ってた。

つまり、今回の自分の「対応」は適切であったかを検証することが、一番やらなければいけないことなのです。

問題を解く順序は適切であったか、できない問題への対応の仕方は適切だったのか、得意な分野で十分に得点できたかどうか、できなかったのなら何が原因でとりこぼしたか。この問題についてはどこに注目し、どう思考すればよかったのか、そしてそれはなぜか、なぜそこに注目できなかったのか。

このような「問題への対応の仕方」を一つ一つ丁寧に検証していくことが、特色検査を最も効率よく利用する方法です。逆に言うと、これをせずにただ模試を受験しても、労力とお金の無駄になるだけなのでご注意を。

最上位校ほど要注意

何度も言っていますが、今年から特色検査実施校が急増しますが、過度に恐れることはありません。特に今年から新たに導入される高校は、何回か模試を受けて、その度に対応の仕方を丁寧に検証していけば大丈夫です。それよりもしっかりと5教科で得点する方ことが最優先事項です。

注意するべきは、横浜翠嵐や湘南、厚木や柏陽のような最上位校です。これらの高校は、間違いなく特色の得点がインフレ化します。共通化すると言うことは、偏差値が10も違う高校の受験生でもある程度は得点できるような難易度になるということで、最上位校受験生にとっては簡単になって当然です。

しかも湘南以外の翠嵐・厚木・柏陽は特色検査の割合が2割です。周りがバンバン高得点をとる中で、失敗すれば今まで以上に命取りになってしまいます。

最上位校受験生こそ、今まで以上に入念に準備する必要があります。「簡単になったから大丈夫でしょ」と高をくくっていては痛い目に会うかもしれませんよ。