塾の教材のあれやこれやのお話

2013年1月31日

久しぶりの更新です。ご迷惑をお掛けしています。

受験シーズン真っ只中なのだが、次年度の準備も同時に進めなければいけない時期でもある。次年度の準備の中で、私が最も好きなのは使用教材の選定だ。うちの塾、教材にはかなりこだわっている。毎年膨大な教材見本の中から、「これは」と思うものを目的に合わせてチョイスする。ちなみに今年度の使用教材は下記の通り。マニアックな話なので、塾の関係者等興味のある人は見てください。教材に精通している先生なら、教材一覧を見ただけで、うちの塾の目指す方向性がお分かりになると思います。

英語・・・ウィンパス、英単語トレーニング、ワーク(教科書準拠のもの)
数学・・・新中学問題集、新中学問題集演習編
国語・・・標準新演習、国文法の完成、記述問題集、必修テキスト
理科・・・シリウス、実戦問題集
社会・・・オリジナルテキスト、ワーク(地歴公民)

中3は受験用の教材として、これに県トレ(英数国)と全国高校入試問題正解(過去問集)がプラスされる。

これらの教材を軸に、補助教材としてオリジナルのプリント教材を混ぜて授業をしている。ちなみに他の科目に比べて数学の教材が少ないのは、オリジナルのプリント教材を問題演習に充てているから。このプリント集を毎日1枚ずつコツコツ解いていけば、確実に高い実力がつくように考えて作成している。うちの塾の場合、塾の使用教材と補助プリントを完璧になるまで使い倒すことができれば、他の市販の問題集は一切必要ないと言い切ってもいい(理社などの参考書はあってもいいとは思う)。逆に、市販の教材が害になることさえある。

勉強が出来ない人のやりがちなことは、たくさん教材があるのにも関わらず、次から次へと新しい教材を買い込むこと。で、気が付けば、ほとんど手をつけていない教材の山があるのみで、何一つやり切っていないために実力がついていないというパターンは良くある。または、教材を買ったことで満足感を覚えて、結局やらないというパターンもしばしば。

教材って医学でいう薬と一緒で、用法用量を正しく理解して使用しないと、かえって毒になることもあり得る。塾用教材は、言わば医者から処方された薬と同じ。市販のものよりも強力だし、即効性がある。市販教材は、市販されている薬と同じ。市販のものは、万人に対応させなければいけないから、一般受けするように無難に作られている。塾用教材と市販教材を併用するということは、医者から処方された薬と市販の薬を一緒に飲んでいるということと等しい。ほとんど効果はないし、飲み合わせが悪いと毒にもなる。

塾に通っている人は、その塾の教材に全幅の信頼を置いて、塾教材を使い倒すのが最も成績が上がる勉強の仕方。ただし、しっかりと教材研究をしている塾に通っている場合に限る。たまに、テキストの価格が安いからとか、特別に割引してくれるからという驚くべき理由でテキストを選定している塾もある。そういう塾は潰れたらいいと本気で思っているが。

ゆくゆくはオリジナルの教材を自分で作ってみたいな〜。