テストが良くても学校成績が悪いと、人生ロクなことないよという話。

2014年7月11日

塾内で保護者面談・三者面談が一斉に始まったため、ブログを書く時間がなかなか取れずに不定期になっています。スミマセン。
保護者面談で、中学生の保護者の方(特に中2生)から、「定期テストは良かったのに、提出物や態度が原因で成績が下げられている」という相談をよく受ける。塾に相談されても・・・という内容なのだが、提出物や態度が悪くて成績がつかない子の将来がどうなってしまうかを書いてみたいと思う。

提出物を期限内に出さないことで起こる悲劇

提出物を出していない。成績が悪い原因の一番の理由はコレだが、ハッキリと言いましょう。勉強ができない人よりも、提出物を期限までに出さない人の方が、将来社会に出たときに全く役に立ちません。

なぜなら提出物を期限までに出さないということは、大人の社会で言うと「期限不履行(きげんふりこう)」ということになり、これをやってしまうと何らかの大きなペナルティーを喰らってしまう。
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例えば会社員が、取引先やお客さんに提出するべき書類や見積書を期限までに提出しなかった場合、一気にその会社の信頼を損ねてしまい、今後一切の取引をしてもらえなくなってしまう。そうなってしまったら、会社が被る被害額は計り知れず、期限不履行をやってしまった会社員は昇進はおろか、減給、左遷、あるいはクビにされても仕方がない。

仕事だけではない。例えば税金やカード・ローンなんかの支払いだってそうだ。何らかの理由で期限内に支払いができないとなると、違約金という罰金が発生するだけでなく、ひどい場合は「ブラックリスト」に載ってしまう。ブラックリストに載ってしまったら、人生詰んだも同然。将来家を建てるなど大きな買い物をするときに、まともな金融機関はどこもお金を貸してくれず、相手にしてくれるのはヤミ金のみ。ヤミ金に手を出してしまったら、そこからは転落の人生が待ち受けている。

このように、社会に一歩出たら、「期限を守らない=社会的信用を失くす」ということに繋がり、これは勉強ができないことよりもはるかに損害が大きい。

中学生にあてはめると

中学生の場合、期限不履行で損害を受けるのは、提出物を出さなかった張本人だ。提出物を出さなかったことで学校成績が下げられる。一生懸命勉強して定期テストでいくら良い点数を取っても、提出物を出さないことによってその努力さえも無駄に終わってしまう。すると、入試の時にレベルの高い高校に入学する夢も断たれ、自分にとって不本意な高校に入学することになる。進学する高校によって当然その先の進路も変わってくるのだから、あなたの人生は「提出物を出さなかった」ということだけで大きく狂うことになる。

学生であっても社会人であっても、期限不履行をするということは、自分の信頼を失い、人生に多大な損害をもたらしてしまうということだ。まだ中学生だから、誰にも迷惑かけていないから、面倒くさいから、という甘えた言い訳なんて通用しないということをよーく覚えておいた方が身のためだ。

興味関心意欲が低い人は、就活で失敗する

「興味・関心・意欲」の項目の評価が低く、成績を下げられているケースも多い。興味・関心・意欲の評価が低いということは、簡単に言えばやる気が見られないということ。もしくは、本当はやる気があるのだが、先生にやる気があると見なされていないということ。

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こういう子は、ほぼ間違いなく就職活動で失敗する。先生にやる気があると評価されないということは、言い換えると自己アピールが下手だということ。小さな声でボソボソと話す、挙手をして発表することを嫌う、イキイキと取り組まず面倒くさそうにするなど、自己アピールが下手な子がよくやりがちなことだが、客観的に考えてこんな人を採用したいと思う会社がどこにあるのか。

私も何度も採用面接をしたことがあるが、いくら学歴が高くても、自己アピールが下手で、全くやる気が感じられない人はことごとく不採用にしてきた。多少能力が劣っていたとしても、ハキハキと積極的に話し、関心を持って人の話を聞き、やる気溢れる人と一緒に働きたいと思うのが人間というものだ。

中学生にあてはめると

定期テストがいくら良くても、先生に対して反抗的な態度はとるわ、授業中にあてられてもボソボソと答えるわ、全く歌を歌おうとしないわ、授業中居眠りをしているわのような態度では、評価されなくて当たり前。というより、そんな生徒に高評価を与えたいと思わない。一部のモンスターペアレントが、「そんな評価の仕方は教育上よくない」と先生に抗議する人もいるらしいが、それが社会の常識でしょう。定期テストの点数が良ければ授業中何をしていても高評価を与えることの方が、むしろ教育上よくありません。

人を敬い、その場に応じた適切な振る舞いができて、自分を上手にアピールすることができる人は、中学生であっても社会人であっても評価されるのは当然。それができない人は、例え勉強ができてトップ校に入れたとしても、社会に出た途端苦労するのは間違いない。

まとめ

本当に勉強ができる子というのは、いくら忙しくても提出物だってきちんと出すし、いくらつまらない授業であっても一生懸命聞き何か学ぼうとする。実際、過去に厚木や小田原高校などのトップ校に合格していった卒塾生も、オール5やそれに近い成績を取っていた。「勉強だけできても・・・」と言ってきたが、本当に勉強ができる子はこういうこともきちんとできるわけで、提出物が出せないとか授業中の態度が良くないという子は、テストの点数がいくら良くても「本当にデキル子」とは言えません。

このように、中学校の成績は社会の縮図を反映しているとも言える。自分の普段の行いを省みず、「テストで点数が良かったのに、成績が良くない」とふて腐れている人は、所詮それまでということ。そういう人は、いくら塾で一生懸命勉強しても、文字通り「頭でっかち」だけが取り柄になって、社会に出た途端何にもできない人になる。

ただ、こういうことは意識次第で明日から、いや今日からでも変わることができる。意識一つで改善することはできる。まずは、変わらなければ人生大きな損をするという現実を知り、危機感を持つことから始めよう。