タイに行ってきた

2012年9月25日
↑タイの市場にて。饐えたようなニオイと活気ある人々のエネルギーで、そこにいるだけでクラクラしてくる。

先週1週間、休みを利用してタイに行ってきた。タイに行くのはこれで4回目だが、何度行っても「また来たい!」と思わせる魅力がある国である。

近年タイはすさまじい経済成長を遂げており、近代的な高層ビルやショッピングモールが激増し、BTSと呼ばれる高架鉄道や地下鉄のような交通インフラが整備されてきている。訪れる度にその経済成長が手に取るように感じられる一方で、発展途上国ならではの混沌とした雰囲気も色濃く残る。陰の部分と陽の部分がエネルギッシュに混在する国がタイであり、それが人々を惹きつける最大の魅力なのだと思う。

海外に行くと、文化の違いを目の当たりにすることができる。異文化に直接触れることで、日本では当たり前と思い考えもしなかったことの本質に、否が応でも気付かされる。

例えば飲み水。蛇口から出る水を何の心配も無しに飲める日本と、どこへ行くにもミネラルウォーターを持ち歩かなければいけないタイ。
例えばトイレ事情。タイの町中でトイレを探そうと思ったら一苦労である。日本では、町中にあるコンビニが清潔なトイレを解放してくれている。
例えば教育。タイの高校進学率は未だ60%前後にしかすぎない。義務教育期間中と思われる小さな子も、観光客相手の商売の手伝いをしていた。日本人は中学校を卒業すれば何の疑いもなく高校に進学するが、世界的に見れば、それはもの凄く恵まれた環境だということが言える。大学も同じ。タイでは都市部にしか大学が無く、地方の子どもは大学に行きたくても学校すらない。日本はどんな片田舎にでも大学の1つや2つは存在する。それがどれだけ素晴らしいことか。

何が良くて何が悪いということではない。異文化に触れることが、世界を知り、日本を客観的に見つめるキッカケになる。それがまた人間の成長にもつながる。井の中の蛙ではダメだということだ。

私は高校の時に1年間アメリカに留学した。この時も強烈に異文化の違いを体験し、その経験が今でも自分の中の基盤として根付いている。若いうちに、世界を見ておいた方がいい。日本の外側から日本を見る経験をしておいた方がいい。これは断言できる。塾と平行して留学事業を始めたのもこのためだ。留学は英語などの語学を習得するためにするものと思っている人が多いが、それはとんでもない間違いである。語学習得は、あくまでも留学することでついてくる「オマケ」にしか過ぎない。